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スーパーGT ニュース

投稿日: 2016.11.09 09:00
更新日: 2016.11.09 09:12

LC500の開発に新たな試み。富士で見えたスーパーGT2017年型車両の進捗状況

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スーパーGT | LC500の開発に新たな試み。富士で見えたスーパーGT2017年型車両の進捗状況

 スーパーGT2017年のGT500新型車両テストが3回目を終えた。今季型からダウンフォースを25パーセント減らす方向で空力デザインを規定した2017年型だが、そのドライビングの特徴、そしてクルマの開発状況を現場の担当者、ドライバーに聞いた。

 今季型と大きくダウンフォース量が変わる2017年型車両。当然、グリップレベルは下がる傾向になり、タイムも落ちる方向になる。ドライバーとしては、今季型とは違ったクルマの走らせ方となる。

「ダウンフォースがすごく減っているのが乗っていて感じます。ブレーキングでもクルマが今季型より止まらないし、体にかかる負担が少ない。もちろん、まだ2017年型のクルマの開発が始まったばかりだけど、2016年型のようにはグリップしないので、今後の開発でできるだけ2016年車に近づけるようにいろいろ進めたい」と、2017年車両の特徴を話す、ニスモのロニー・クインタレッリ。

 来年のGT500は、この富士が大きなポイントになることが予想される。富士仕様と呼ばれる富士限定のロードラッグ仕様の空力パーツが来年からは使用できなり、鈴鹿、オートポリスでも使用したハイダウンフォース仕様と同じ空力で富士も走らなければならないのだ。この富士のテストでは、さぞ、今までと比べて違和感があるだろうと推測した……が、実際には感触は大きく異なっていたようだ。LC500の開発車をドライブする石浦宏明が解説する。

「もともと2017年型車はダウンフォースが削られてドラッグも減っているので、最初から富士仕様のエアロに近い感触でした。それで実際に富士を走ってみたら、違和感がなく、いつもの富士と同じ感覚で走れました。2016年型よりも2017年型の方がフロントのダウンフォースが多い感触なので、今の作業としてはダウンフォースを減らした方が富士では速く走れるのか、むしろ、もっとダウンフォースを付けた方がいいのか。そのダウンフォースに合わせた足回りのセットなどを探っています」

 この2017年型車両のレクサス陣営で興味深いのが、開発テストの現場エンジニアをトムスの東條力氏が担当している点だ。今までのTRDの開発車両はTRDスタッフが現場エンジニアを担当し、チームのエンジニアは現場に同行してその様子を見守るという形だった。今回のTRDとチーム側の役割分担の狙いについて、TRDで主にエンジン開発を担当する佐々木孝博エンジニアが話す。


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