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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.10.28 11:39
更新日: 2020.10.29 09:01

チャンピオンを争うGRスープラ勢のWAKO’SとKeePer。あと味悪い手痛いミス【スーパーGT第6戦鈴鹿GT500決勝】

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スーパーGT | チャンピオンを争うGRスープラ勢のWAKO’SとKeePer。あと味悪い手痛いミス【スーパーGT第6戦鈴鹿GT500決勝】

 スーパーGT第5戦を終えた時点でランキングトップだったWAKO’S 4CR GRスープラ、そして2位のKeePer TOM’S GRスープラが、第6戦鈴鹿でこれまでの両者には考えられないミスでノーポイントでレースを終えることになった。タイトルを争うトップ2がゼロポイントで終わったことで、GT500のシリーズ争いは例年以上に僅差の戦いになったが、WAKO’S 4CR GRスープラとKeePer TOM’S GRスープラ、それぞれレース中に何が起きていたのだろうか。

 ランキング2位で鈴鹿を迎えた37号車KeePer TOM’S GRスープラは予選11番手スタートながら、決勝では2周目にランキングトップの14号車WAKO’S 4CR GRスープラをかわし、さらに9周目には同じくタイトルを争う17号車KEIHIN NSX-GTをオーバーテイク。9番手に上がり、貴重なポイント獲得が濃厚な状況となった。

 しかし、18周目にミニマムの周回数でドライバー交代を行うためにKeePerのニック・キャシディがピットロードに向かった際、先にピットロードに向かっていたRAYBRIG NSX-GTに追突。RAYBRIGはリヤのエアロがつぶれて盛り上がり、KeePerはフロントグリルが破損した状態でピット前に停止した。

 その後、2台はコースインを果たすものの37号車にはドライブスルーペナルティが課され、そのペナルティを消化するも結局、リタイア。レース後、KeePer TOM’S GRスープラの山田淳監督に聞いた。

「(ぶつかってしまったのは)ピットロード入口のスピード制限ラインの手前です。100号車には非常に迷惑をかけてしまって、申し訳ないと思っています」と、まずはRAYBRIG NSX-GTに謝罪する山田淳監督。37号車は一度コースに戻ったものの、フロント部の破損は見た目以上に大きかった。

「クルマの壊れ方がひどくて、安全に走るという部分で不安があったのでリタイアするしかありませんでした」と山田淳監督が続ける。

 ステアリングを握っていたのは、全日本F3の頃からトムスと山田淳監督と師弟とも言える関係の深いキャシディ。自然と我が子を叱るようにレース後、キャシディに厳しく指導することになったようだ。

「僕はジュニアの育成の頃からずっと見てきているので……。ニックも『本当に俺がいけないんだ』と。『相手が少し手前でブレーキを……』ということを最初は言ってたんですけど、『それが手前だろうが奥だろうが、いずれにしても俺が後ろを走っている立場だからいけないんだ』『俺の責任だ』と充分に反省していました」と山田淳監督が話すようにキャシディも非を認め、チーム内にわだかまりはないようだ。

 リタイアしてしまったものの、37号車はランキング2位でチャンピオン争いの有力候補として残り2戦を迎える。

「残り2戦はウエイトハンデが軽くなったり、燃料リストリクターが外れたりします。GRスープラは素性が良いよくできたクルマだと思いますし、37号車のドライバーラインアップも充分なパフォーマンスがあると思います。ここ2年、ランキング2位が続いているので万年2位とならないように、チームとしてもドライバーとしてもきっちりチャンピオンを獲りたいと思っています。反省するところは反省して、調整をするところは調整をして、次戦、残り2戦に向けてしっかりと準備したいと思います」と、山田淳監督は前を向いた。

スーパーGT第6戦鈴鹿決勝
RAYBRIG NSX-GTに追突してフロントを破損したKeePer TOM’S GRスープラ

 37号車と同様に、今回の鈴鹿で手痛いミスをしてしまったのがランキングトップのWAKO’S 4CR GRスープラだった。

 WAKO’Sは17周目にピットインして大嶋和也から坪井翔に代わり、セーフティカー明けには一時9番手まで順位を上げたがその後順位を下げ、36周目に2度目のピットイン。坪井から大嶋にふたたびドライバーが乗り代わったが、ここで完全にポイント獲得の芽は潰えた。

 レース後、2度のピットインはチーム側のミスによることが判明した。

 スーパーGTではひとりのドライバーがレース周回数の3分の2以上の周回を走ってはいけない規定がある。今回の52周レースでは2名の場合、最低ひとりは18周を走らなければいけないが、WAKO’Sは17周目にドライバー交代を行ってしまい、1周足りないことがレース中に判明したのだ。2スティント目を担当した坪井が振り返る。

■「GT500のチームとしてこういうミスをしていはいけない」とチームを叱咤激励するWAKO’S坪井


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