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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.11.11 12:45
更新日: 2020.11.11 16:16

かつてない超接戦。チャンピオン候補チームのドライバーが振り返る第7戦もてぎ戦、それぞれの事情

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スーパーGT | かつてない超接戦。チャンピオン候補チームのドライバーが振り返る第7戦もてぎ戦、それぞれの事情

 スーパーGT第7戦もてぎではポイントランキング上位チームがそれぞれ思うような結果を残すことができず、チャンピオン争いはかつてない超接戦となった。

51点 KEIHIN NSX-GT
51点 KeePer TOM’S GRスープラ
49点 MOTUL AUTECH GT-R
49点 RAYBRIG NSX-GT
48点 ARTA NSX-GT
47点 WAKO’S 4CR GRスープラ

 数字上は上位10台に可能性があるという混沌状態だが、大事な今回の第7戦でそれまでのチャンピオン候補たちはなぜ、期待したように順位を上げることができなかったのだろう。各チームのドライバーたちに聞いた。

●山下健太 37号車 KeePer TOM’S GRスープラ:6位
 予選でQ1ノックアウトで13番手スタートとなってしまったKeePer TOM’S GRスープラとニック・キャシディの代役参戦となった山下健太。37号車は土曜練習走行~専有走行で5~6番手のタイムをマークしていたが、予選に向けてのセットアップ変更が裏目に出てしまった形となった。

 だが、決勝に向けてクルマを作り直し、スタートを担当した山下は同門のDENSO KOBELCO SARD GRスープラ、WAKO’S 4CR GRスープラ、そしてau TOM’S GRスープラをオーバーテイクし、ランキングトップの17号車KEIHIN NSX-GTにもサイド・バイ・サイドを挑む積極的なドライビングで順位を7番手まで上げ、平川亮にステアリングを渡した。第2スティントを担当した平川もMOTUL AUTECH GT-Rをオーバーテイクして37号車は6位フィニッシュ。17号車とポイントが並んだ。

「(6位の結果に)ほっとしました。昨日の予選のこともあって自分で取り返すしかないなと思っていたので、いつも以上に頑張りました。だいぶリスクはありましたし、他のクルマとも結構ぶつかったり、強引に行った部分もあるんですけど、とりあえず7~8番手くらいまで上げられたので最低限の仕事はできたかなと思います」

「クルマのフィーリングも昨日よりもよくて、周りと比べても普通に戦えるクルマにしてくれました。去年、37号車を見ていたら予選でダメだなと思ったときも決勝では上がってきていた。やはり、この部分はチームの強みなんじゃないですかね」(第1スティント担当:山下健太)

●松田次生 23号車 MOTUL AUTECH GT-R:7位
 前戦の第6戦鈴鹿を劇的なテール・トゥ・ウインで制し、ランキング3位で迎えた第7戦もてぎのMOTUL AUTECH GT-R。予選では4番手を獲得して、チャンピオン候補のなかでもっとも優位なポジションからスタートすることになったが、第1スティントの中盤から徐々に順位を下げてしまう。第2スティントでも後続を抑える苦しい展開となり、結局7位フィニッシュ。それでもトップと2ポイント差でランキング3位をキープし、ニッサンGT-R陣営唯一のチャンピオン候補として最終決戦に望みをつないだ。

「スティントの最初はタイヤのウォームアップが良くて後ろとのギャップを稼げて、このままいけるかなと思っていたんですけど、相手(17号車、37号車)の方が堅いタイヤを履いていたようで保ちは向こうの方がよかったですね。でも、10周くらい抑えることができて、そこはドライバー冥利ですね。魅せておかないと(苦笑)。そのなかでやれるだけのことはやれたと思います。最終戦のチャンピオン争いまで来れてよかったです」

「クルマとしてはセットアップが決まってきているのが一番大きいですね。単独で走れたらいいフィーリングがある。ですがレースではGT300に引っかかったときなど、要所要所の加速のヨーイドンのところで辛かったですね。どうしてもキツくなってしまう。タイヤのパフォーマンスもそこまで負けてはいなかったと思うんですけど、後半はちょっと厳しくなってきていてピックアップもきていました。今回はなかなかピックアップが取れませんでしたが、相手(ブリヂストン勢)も結構、キツそうでしたね」(第2スティント担当:松田次生)

2020年スーパーGT第7戦もてぎ決勝
セーフティカー開けに一斉にピットインし、アウトラップに向かうGT500マシンたち

●坪井翔 14号車 WAKO’S 4CR GRスープラ:12位
 ランキングトップで迎えた第7戦もてぎ戦だったが、予選ではわずか0.03秒差で9番手に終わり、Q2進出を逃してしまう。決勝では第1スティントでひとつ順位を下げてしまい10番手に後退、ピットストップ後は一時14番手まで順位を下げてしまうも、そこから第2スティントを担当した坪井がオーバーテイクを魅せ、11番手まで順位を上げたが最後はひとつ順位を下げて12位フィニッシュ。大事な1戦で0ポイントに終わってしまい、ランキングトップから6位に順位を下げてしまった。

「スティント前半で36号車を抜くのに時間が掛かってしまって、最後はタイヤもきつかったですね。もっとゆっくり、軽くなったところで勝負すればよかったです。(ガソリンが)重い時に抜かなければいけないクルマの量が多くて大変でした。予選でQ1通らなかったのが痛かったですね」(第2スティント担当:坪井翔)

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