オートスポーツwebが提携するアメリカのスポーツカーレース・ニュースサイト『Sportscar365』が、年末のシーズンレビュー企画として2020年の『マニュファクチャラー・オブ・ザ・イヤー』を選出・発表している。
アメリカのみならず、ヨーロッパ、アジアなど全世界のスポーツプロトタイプ/GTカーによるレースを幅広く扱う同サイトは年末に際し、この他にもスーパーGT最終戦も次点に選出された『レース・オブ・ザ・イヤー』や、『チーム・オブ・ザ・イヤー』などを独自にセレクトしている。
2020年の『マニュファクチャラー・オブ・ザ・イヤー』では、大賞としてホンダ(/アキュラ)が選ばれた。また、日本メーカーとしては次点にトヨタの名前も挙げられている。以下、Sportscar365の当該記事から掲載する。
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■2020マニュファクチャラー・オブ・ザ・イヤー:ホンダ/アキュラ
日本、そして北米におけるアキュラとしてのオペレーションにおいて、ホンダは2020年、クラス1、GT3、そしてプロトタイプマシンでスポーツカーレースのタイトルを獲得した。
アメリカでは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のDPiクラスにエントリーするアキュラARX-05でチーム・ペンスキーがDPiのタイトルを、NSX GT3 Evoでマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)がGTDのタイトルを獲得し、HPD(ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント)は引き続きこの地域での恐るべき勢力を維持した。
リッキー・テイラーとエリオ・カストロネベスは最高峰プロトタイプクラスとなるDPiでのタイトル獲得となり、一方GTDでタイトルを獲得したマリオ・ファーンバッハーと彼の新たなフルシーズン・パートナーであるマット・マクマリーは、4年間にわたったMSRのアキュラNSX GT3における有終の美を飾った。MSRは2021年、ペンスキーに代わってARX-05をDPiクラスで走らせることが決まっている。
アメリカにおける3つ目のタイトルは、レーサーズ・エッジ・モータースポーツによってもたらされた。シェルビー・ブラックストックと、ファーンバッハーの以前のIMSAでのチームメイトであるトレント・ハインドマンが、GTワールドチャレンジ・アメリカを制したのだ。
日本においては、精彩を欠いた2019年シーズンを経て、チーム・クニミツの山本尚貴と牧野任祐がスーパーGT・GT500クラスで戴冠を果たした。
GT500カテゴリーでは2020年、クラス1レギュレーションの採用によって、ホンダはNSX-GTをフロントエンジン化した。このNSX-GTはシーズン8戦のうち、半分のレースで勝利を挙げた。
GT3レースに戻ると、ホンダはインターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)における最初のフルシーズンを、イタリアのJASモータースポーツが1台のマシンで戦った。
ファーンバッハー/デーン・キャメロン/レンガー・バン・デル・ザンデはインディアナポリス8時間レースで表彰台を獲得し、激戦となったスパ24時間レースでトップ10フィニッシュを果たしたことで、最終戦キャラミ9時間レースでのタイトル争いに望みをつないだ。
タイトル決戦となったキャラミでは、最初の8時間をコントロール下に置いていたが、終盤の雷雨がバン・デル・ザンデとファーンバッハーのチャンスを残酷にも破壊。しかし、そこまでのNSX GT3 Evoのパフォーマンスは特筆に値するものであった。