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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.04.11 19:00
更新日: 2021.04.11 19:01

ENEOS山下健太がau坪井翔との歴史的名バトルを制し今季初優勝。GRスープラが表彰台独占【第1戦岡山GT500決勝】

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スーパーGT | ENEOS山下健太がau坪井翔との歴史的名バトルを制し今季初優勝。GRスープラが表彰台独占【第1戦岡山GT500決勝】

 2年ぶりに岡山国際サーキットで幕を明けた2021年のスーパーGT開幕戦は、14号車ENEOS X PRIME GR Supraの大嶋和也と山下健太の2019年チャンピオンコンビが、大混乱のピット作業から後半スティントの死闘を制し初優勝。TGR TEAM ENEOS ROOKIEもチーム結成後の初勝利となり、トヨタ勢のGRスープラが表彰台以下トップ4を独占する結果となった。

 名実ともに世界最速のGT車両規定を採用する2021年のGT500クラスは、フロントにエンジンを積むFR駆動方式採用のホンダNSX-GT、昨季デビューを飾ったTOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGRスープラ、そして2008年から参戦を続けるR35型をベースとしたニッサンGT-R NISMO GT500の3車種が、現行規定2年目の戦いを迎えた。

 前日予選日の4月10日土曜から快晴に恵まれたサーキットは、午前と午後で対照的な展開を見せ、公式練習でトップ3を独占したホンダ陣営が午後に入ってまさかの失速。代わってGRスープラ勢が予選で躍進し、37号車KeePer TOM’S GR Supra以下5番グリッドまでを占拠する一方的な結果に。

 とくにポールシッターの37号車にとっては、昨年の最終戦でほぼレースを支配しながら、最終ラップの最終コーナーでタイトルを獲り逃した2020年の雪辱を晴らす、その第一歩として万全の準備が整った。

 対して6番手と7番手に並ぶ2台のダンロップタイヤ装着組NSX-GTや、ニッサンGT-R勢がファーストスティントでどこまで巻き返せるか。コース幅が狭くトラフィックの処理も難しい岡山ではアクシデント発生率も高まると予測され、序盤の混戦で戦況がどう動くかが見どころとなった。

 朝から降り注ぐ強い日差しを受け、13時30分のスタート前時点で路面温度は33度まで上昇。気温19度のコンディションのもと、15台のマシンがフォーメーションラップへと向かう。

 37号車KeePer TOM’S GR Supraのスタートを担当する阪口は、背後を固める14号車ENEOS X PRIME GR Supraの大嶋和也、36号車au TOM’S GR Supra関口雄飛、さらに39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraヘイキ・コバライネンに、38号車ZENT CERUMO GR Supra立川祐路といった錚々たる先輩ドライバーを従えながら、“GRスープラ・フォーメーション”を形成して1コーナーへと入っていく。

 オープニングは各車バックストレートでウィービング(クルマを左右に振る)を繰り返し、タイヤのウォームアップを助ける動きを見せるなか、12番グリッドからスタートした23号車MOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリがミシュランタイヤの素早いグリップ発動を活かし、一気に7番手までポジションを上げてホームストレートに帰ってくる。

 一方、1分21秒台前半のタイムを並べて後続を引き離したい37号車KeePer阪口だったが、14号車ENEOS X PRIMEの2019年チャンピオン大嶋がテール・トゥ・ノーズで揺さぶりを掛けてくる。

 その後方では、6周目のバックストレートエンドで速度を乗せた23号車MOTUL AUTECH GT-Rが、64号車Modulo NSX-GT伊沢拓也のアウトサイドから並び掛け、続くコーナーへのアウトイン入れ替えでオーバーテイクに成功。この際、64号車Moduloはフロントが軽く接触し、カナード類にダメージを負ってしまう。

 直後、GT300クラス車両がアクシデントによりヘアピン内側でストップしたため、この日最初のセーフティカー(SC)導入となり、早くもレースは仕切り直しに。

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