レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.05.03 18:02
更新日: 2021.05.03 22:50

宮田莉朋が0.003秒差を制しGT初ポール、WedsSport ADVANにとっても5年ぶりの予選一番時計【第2戦富士GT500予選】

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | 宮田莉朋が0.003秒差を制しGT初ポール、WedsSport ADVANにとっても5年ぶりの予選一番時計【第2戦富士GT500予選】

 2年ぶりのゴールデンウイーク開催となった2021年のスーパーGT第2戦、富士スピードウェイでのGT500クラス公式予選は、19号車WedsSport ADVAN GR Supraの宮田莉朋が、公式練習トップタイムの勢いをそのままに、自身初のスーパーGTでのポールポジションを獲得した。

 500キロの長丁場となる明日の決勝に向け最前列を確保するとともに、レーシングプロジェクトバンドウにとって2016年の第7戦タイ以来となる5年ぶり、ヨコハマタイヤにとっても2018年の第4戦タイ以来となる3年ぶりのGT500クラス予選最速を記録することとなった。

 主要大都市圏での緊急事態宣言も受け、引き続き厳重な感染症対策を施しながら開催の日を迎えた2021年シーズン第2戦は、祝日の月曜が予選日というGWの富士おなじみの変則スケジュールに。

 予選日当日は早朝から富士山が悠然とした姿を見せる快晴となり、現地を訪れたファンには絶好の観戦日和となった。

 午前の公式練習ではヨコハマタイヤを装着する19号車WedsSport ADVAN GR Supraが最速とするも、その背後には8号車ARTA NSX-GTと1号車STANLEY NSX-GTが続きホンダ勢が包囲するトップ3に。とくにチャンピオンカーの1号車はこのラウンドから復帰を果たした牧野任祐によるタイムだっただけに、午後の予選に向け期待が高まった。

 ただし、4番手以下には開幕勝者で40kgのサクセスウエイト(SW/旧称ウエイトハンデ)を搭載する14号車ENEOS X PRIME GR Supraや、例年500キロの長距離戦で強さを誇ってきた“富士最速男”こと立川祐路の38号車ZENT CERUMO GR Supraが並ぶなど、ブリヂストンタイヤ装着のGRスープラ勢も虎視眈々と前方グリッドを狙う雰囲気を漂わせる。

 4月開幕戦の岡山で上位4台を占拠し、ここ富士でも昨季から最高速の伸びを武器とする彼らが再びセッションを席巻するか、はたまたホンダNSX-GTやニッサンGT-R勢が巻き返しを見せられるか。明日の決勝日に向けては、さらなる気温上昇で路面温度を中心にスタート時のコンディション変化が見込まれるだけに、各陣営のタイヤ選択を含めた勝負も見どころとなった。

■Q1:開幕戦覇者の14号車がトップで通過

 午後に入って富士スピードウェイ上空には薄雲が出て日差しも和らぎ、GT300クラス予選開始時刻の14時30分時点で気温は16度、路面温度は24度と午前に対しほぼ横ばいのコンディションに。15時を3分回ってのコースオープンと同時に、まずはダンロップタイヤ装着のNSX-GT勢からトラックへ。3分経過時点でコースインした17号車Astemo NSX-GTを最後尾に、全15台がコース上でのウォームアップを進めていく。

 すると1周先行して計測4周目にアタックへと入ったModulo NSX-GTの伊沢拓也に対し、計測3周目のGRスープラ勢が立ちはだかり、ZENT CERUMOの石浦宏明がウォームアップを経て最初のアタックで1分27秒815の最速タイムを奪う。

 さらにアタック2周目となる計測5周目に1分27秒329まで詰めた石浦だったが、直後にTOM’Sの2台が揃って1分27秒2を記録し、37号車KeePer TOM’S GR Supra、36号車au TOM’S GR Supraが入れ替わりでタイムボード最上位に浮上する。

 そして予選Q1最後の最後にコントロールラインを通過した14号車ENEOS X PRIME山下健太が1分27秒176をマークして鮮やかにタイムを更新。開幕覇者の勢いそのままにQ1トップを奪ってみせる。

 一方、こちらも最後のアタックで1分27秒195を記録した8号車ARTAの野尻智紀が意地の2番手に飛び込み、これがNSX-GT勢最上位となった。

 以下、36号車au、37号車KeePer、38号車ZENT、19号車WedsSport ADVANに39号車DENSO KOBELCO SARDとGRスープラ勢が続き6台すべてがQ1突破。カットライン当落線上となる8番手には23号車MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生が滑り込み、ホンダ、ニッサンはそれぞれQ2で孤立無縁の厳しい戦いを強いられる構図となった。

■Q2:宮田莉朋が脅威のアタックで自身初ポールを掴む

 15時41分にコースオープンを迎えた予選Q2は、6台のGRスープラ勢の先陣を切り、19号車WedsSport ADVANの宮田莉朋を先頭に14号車ENEOS X PRIMEの大嶋和也、39号車DENSO KOBELCOのヘイキ・コバライネン、そして8号車ARTAの福住仁嶺らがコースへ。

 残り7分を前に23号車MOTULのロニー・クインタレッリのやTOM’S勢の2台、そして38号車ZENTの立川も最多ポールポジション記録更新を目指してピットを後にする。

 するとその気合を反映したかのようにハイペースで熱入れを進める立川は、先行する14号車大嶋らのタイムを計測3周目から上回り、早くも1分27秒台へと突入。同じ周回で1分27秒283とした23号車MOTUL AUTECHをも上回り、早々に首位に立つ。

 その立川に待ったを掛けたのがQ2出走の8名中、唯一GT500でのポール獲得経験がない19号車WedsSport ADVANの宮田で、計測5周目に1分26秒496という脅威的タイムを叩き出す。

 その後はこれが先輩ドライバーたちのターゲットタイムとなり、連続アタックで戻ってきた立川だったが、1分27秒031とコンマ5秒以上の差で届かず。36号車auの関口雄飛、37号車KeePerの開幕ポールシッター阪口晴南も、計測時点で3番手、4番手に留まるなど、ブリヂストンタイヤ装着のGRスープラ勢が宮田のタイムに届かない。

 すると最後の最後、計測6周目まで執念のマネジメントを続けていた8号車ARTAの福住が、1分26秒499としてチェッカー。19号車に対し惜しくも0.003秒差で届かず2番手となるも、NSX-GTの1台がトヨタ勢の牙城を崩す意地のフロントロウ確保となった。

 最終的に7番手となった23号車MOTUL AUTECH GT-Rまで、わずか0.787秒差という僅差のセッションを制した宮田だが、予選後には国本とともに「明日は長いレースになる」と慎重な姿勢を崩さない。2回のピット作業義務付けとなる500キロ戦で、各陣営がどんな戦略を用意しているのか。スタートから第一スティントでのタイヤライフも含め、波乱が予想される110周の勝負は明日5月4日(火・祝)の14時30分にスタートが切られる。

2021スーパーGT第2戦富士 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)
2021スーパーGT第2戦富士 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)
ポールポジションを獲得した国本雄資と宮田莉朋(WedsSport ADVAN GR Supra)
ポールポジションを獲得した国本雄資と宮田莉朋(WedsSport ADVAN GR Supra)
2021スーパーGT第2戦富士 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
2021スーパーGT第2戦富士 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
2021スーパーGT第2戦富士 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
2021スーパーGT第2戦富士 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
2021スーパーGT第2戦富士 au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)
2021スーパーGT第2戦富士 au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)
2021スーパーGT第2戦富士 KeePer TOM’S GR Supra(平川亮/阪口晴南)
2021スーパーGT第2戦富士 KeePer TOM’S GR Supra(平川亮/阪口晴南)


関連のニュース