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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.07.17 17:51
更新日: 2021.07.17 18:19

STANLEY山本尚貴が地元もてぎで初ポール。猛暑のなかタイヤ4メーカーが大拮抗【第4戦GT500予選レポート】

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スーパーGT | STANLEY山本尚貴が地元もてぎで初ポール。猛暑のなかタイヤ4メーカーが大拮抗【第4戦GT500予選レポート】

 第3戦の延期措置で鈴鹿より一足先の開催となった、2021年のスーパーGT第4戦ツインリンクもてぎGT500クラス公式予選は、チャンピオンナンバーを背負う1号車STANLEY NSX-GTをドライブする栃木出身の山本尚貴が、悲願でもあった地元戦初のポールポジションを獲得。梅雨明け早々に灼熱予報の出る明日の決勝に向け最前列を確保するとともに、Q1担当の牧野任祐もセッション最速を記録するなど、TEAM KUNIMITSU(チーム国光)にとってパーフェクトな予選となった。

 依然として新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の脅威が続き、東京都では緊急事態宣言が発令される状況のなか、関係者全員のPCR検査義務付けなど厳重な対策のもと、約2カ月のインターバルを経てGT500車両がサーキットへと戻って来た。

 30℃越えの真夏日になる快晴予報ながら、午前9時20分時点ではまだ雲の出る空模様で始まった公式練習では、1時間の間に10℃以上も路面温度が上昇する難しいコンディションのなか、トヨタ、ホンダ、ニッサンの各陣営、そしてブリヂストン、ミシュラン、ダンロップ、ヨコハマの各タイヤメーカーが入り乱れての展開に。

 10時を前に16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTや64号車Modulo NSX-GTのダンロップ勢が上位を占拠したかと思うと、10時30分を過ぎヨコハマタイヤ装着の19号車WedsSport ADVAN GR Supraや、ミシュランを履く3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが立て続けに最速タイムを更新するなど、GT500クラス占有走行枠の予選シミュレーションを経て全タイヤ銘柄がトップ4を分け合う混戦となった。

 予選Q1開始を前に路面温度はさらに上昇し、GT300クラスQ1A組開始時点で45℃と厳しい条件。明日の決勝も引き続き高温予報が出ているだけに、クルマのセットアップと選択したタイヤのマッチングが重要な勝敗の分かれ目となる。また、ここまでSW(=サクセスウエイト/旧称:ウエイトハンデ)未搭載の23号車MOTUL AUTECH GT-Rを筆頭に、各陣営の”比較的軽めの車両”もこの予選で存在感を示し、明日に向け優位なグリッドを確保しておきたいところだ。

●予選Q1:大本命のARTA NSX-GTがまさかのQ1敗退

 14時48分にコースオープンとなったGT500クラスQ1は、引き続き初夏の日差しが降り注ぐ気温33℃超えの条件に。セッション開始1分半を経過したところで午前4番手のWedsSport ADVAN GR Supra国本雄資や、Modulo NSX-GT大津弘樹らを先頭に、各車トラックへと向かっていく。

 ミシュラン装着のGT-R勢や現シリーズリーダーのENEOS X PRIME GR Supraらがタイミングを待ち、3分を経過し39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraの中山雄一がコースインしたところで、GT500全15台がタイヤのウォームアップを進めていく。

 すると計測3周目でARTA NSX-GT野尻智紀が、まず1分38秒676のターゲットタイムを記録する。後続の同一周回組はその目標には届かなかったものの、発動要件の異なるCRAFTSPORTS MOTUL GT-R千代勝正が早々のアタックで1分38秒364とタイムを更新。さらに最後尾で進めていたDENSO KOBELCO中山も続き、早くも3番手へと上がってくる。

 コースイン先行組の本格アタックラップとなった計測4周目には、ダンロップ装着のModulo大津が1分38秒125まで伸ばしタイムボード最上位に浮上すると、WedsSport国本も1分38秒210で続き2番手へ。背後にはau TOM’S GR Supra、KeePer TOM’S GR Supraが入れ替わりで3番手タイムを刻み、TOM’S勢が2台揃って上位に進出してくる。

 この段階で10分間が終了しチェッカーラップを迎えると、ポールポジション争いに最後の主役が登場する。病気療養により第2戦から復帰し「これが今季初のGTの予選で緊張していた」という牧野が一閃。1分38秒001としたSTANLEY NSX-GTが最速タイムをさらい、そのスピードに衰えがないことを証明するアタックを披露した。

 さらにQ1カットラインの攻防では、同チェッカー時点で当落線上の8番手にいたMOTUL AUTECH GT-Rが、7番手に滑り込んだZENT CERUMO GR Supra石浦宏明に弾き出されノックアウト。そして早々に上位タイムを刻んでいたARTA NSX-GTも、Modulo大津がタイムアップしたことでまさかのQ1敗退となってしまった。

2021年スーパーGT第4戦もてぎ予選
病気療養から今回初めてGTの予選を担当した牧野任祐。見事Q1をトップタイムで突破。

●予選Q2:ベテラン山本尚貴が地元で初のポールポジションを獲得

 GT300クラスのQ2を終えて15時26分から開始されたQ2は、3台のNSX-GT、4台のGR Supra、そして3号車が孤軍奮闘のGT-Rという全8台での勝負に。ピットレーンオープンから1分半経過で、まずModuloの伊沢拓也とWedsSportの宮田莉朋がコースへと入った。

 CRAFTSPORTSの平手晃平は3分経過時点、さらに4分経過を前に予選最多ポール記録更新が掛かるZENT立川祐路と、au TOM’S関口雄飛が最後尾でアタックへと向かう。

 本格的なアタックに入った計測3周目にCRAFTSPORTS平手が1分38秒436をマークすると、その直後には先行してタイヤ温めを進めていたModulo伊沢が自身4周目で1分38秒401、そして同タイミングのWedsSport宮田が1分37秒549と次々にタイムを更新していく。

 しかし予選Q1で最速を記録したSTANLEY NSX-GTを引き継いだエース山本尚貴が、同じく自身4周目で1分37秒498とさらにタイムを縮め、ホンダ陣営の”真打ち”がライバルを蹴散らす貫禄のアタックを決め最前列を確定。意外なことにチーム国光としては3年ぶり、チャンピオン山本にとっては地元もてぎ戦で初となるポールポジションを手にした。

 フロントロウ2番手にはWedsSport ADVAN GR Supraが並び、セカンドロウ3番手にはRed Bull MOTUL MUGEN NSX-GTと、ブリヂストン、ヨコハマタイヤ、ダンロップのタイヤ銘柄勝負もがっぷり四つの展開に。決勝では各タイヤメーカーのライフが大きな見どころとなりそうだ。明日18日(日)の決勝63周300kmの灼熱バトルは、午後13時10分にスタートが切られる。

2021年スーパーGT第4戦もてぎ予選
2021年スーパーGT第4戦もてぎの予選でポールを獲得したSTANLEY NSX-GT


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