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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.07.18 11:32
更新日: 2021.07.18 11:48

スーパーGTの2022年カレンダーは日本国内での8戦開催の方針。23年に向けては海外の冬開催も検討

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スーパーGT | スーパーGTの2022年カレンダーは日本国内での8戦開催の方針。23年に向けては海外の冬開催も検討

 7月18日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されているスーパーGT第4戦の決勝レースを前にして、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表が定例記者会見に出席した。このなかで坂東代表は、現在JAF日本自動車連盟に申請している2022年カレンダーについて、GTアソシエイションとしての意向を示した。

 2019年までスーパーGTはタイ、マレーシアでの海外2戦を含む8戦が開催されてきたが、新型コロナウイルス禍により、2020年からは日本国内で8戦を開催するカレンダーが組まれている。2022年に向けては、すでに各サーキットからJAF日本自動車連盟へ申請が出され、例年8月にJAFから出されるFIA国際スポーツカレンダー登録申請一覧のなかで開催日程が示される。

 2022年のカレンダーについて、GTA坂東代表は、あくまでJAF申請中であり、現在のGTAとしての意向であるとしたうえで、「タイとマレーシアについては、現在のところまだ渡航は難しいと判断し、2022年も日本国内での8戦にしたい」と来季も日本だけでシリーズが展開される方向を示した。

 坂東代表によれば、開幕戦については岡山国際サーキットで、富士スピードウェイで2戦、鈴鹿サーキットで2戦を開催し、ツインリンクもてぎ、スポーツランドSUGO、オートポリスで各1戦ずつ開催するような申請を行っているという。また、スーパーGTに関与する関係者だけでも、F1のようにしっかりと夏休みをとれるような日程が組めないかという坂東代表の希望もあるとしている。

 もちろんコロナ禍の影響が来季も残る可能性もあるが、2023年に向けては、2022年の最終戦を11月初旬に行われるようにし、タイとマレーシアでの“ウインターシリーズ”の開催も検討したいという意向を示した。2019年までは例年、GT500車両を中心にマレーシアのセパンサーキットでオフシーズンテストが行われていたが、このタイミングで全車を運び、レースにしようというアイデアだ。

 このウインターシリーズ案は、これまでも関係者から出されていたアイデアで、コロナ禍のなかで海外プロモーターとの調整を進めなければならないが、2023年の日本国内での“開幕”となるレースまでに、戻って来てテストができるかどうかなど、検討が進められていくという。

■2022年はレース距離が少し伸びる?

 また坂東代表は2022年以降に向け、カーボンフリーに向けた取り組みを進めていくという考えを語った。すでに第2戦の定例記者会見のなかで、今後『e-フューエル』の導入を目指す考えを示していたが、2022年から、決勝のレース距離を伸ばしたいという。

「タイヤの持ち込み本数なども検討し、長くして確実に開発をしてもらい、今よりも少ない本数で走れるタイヤ作り、同じ燃料で長く走れる開発など距離を長くして考えていった方が良いと思う」と坂東代表。

 現在、レギュレーションでは予選で履いたタイヤでスタートし、レースの3分の1を走らなければならないが、「このタイミングでピットインしたら、燃料が足りなくなるようなレース距離にしたい。そうすると、3分の1で入ると意味がなくなるので、予選含めてレースの半分近くまで走れるようなハード方向のタイヤを作らなければならなくなる。それなりの作り方をしなければならないし、本数も少なくなる」と坂東代表は語った。

 今後、2030年に向けて日本がカーボンフリーに対してどういった方向に進むかという点もあるが、「見極めながら、トライはいろいろすると思う。カーボンフリーに対していちばん合ったものを2030年以降に合わせ込みたい」と坂東代表は語った。

「ただいつも言うように“五感を損ねた”モータースポーツはあり得ないと思っているので、それに対してどういうものを作っていくか。またGT500については、この方向でいくとしても、トヨタとホンダについては、スーパーフォーミュラのことも考えなければならない。環境とコストも考えなければならないので、話をしながらやっていかなければならない」

 なおレース距離については、「350km〜360kmくらいになるのではないか。どこでピットに入らなければならないかを考えると、だいたい数字は出てくると思う」としている。今後、スーパーGTは戦略等も含め、さらにチャレンジングなレースが展開されるかもしれない。

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