レーシングプロジェクトバンドウの代表として国内トップカテゴリーであるスーパーGT GT500クラスに参戦しつつ、青年実業家として様々なチャレンジを続ける坂東正敬監督。そんなマサ監督が日々のレースや、実業家としての活動のなかで、面白いと思ったこと、取り組んでいることについて、自ら筆をとります!
第4回目はスーパーGT 第4戦ツインリンクもてぎ直後ということで、予選でのフロントロウ獲得から、1号車STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)との優勝争いの裏側。そして8月21〜22日に開催される第3戦鈴鹿の本命予想などなど、今回もボリュームたっぷりでお届けします。
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押忍!
前回のコラムで書いた19号車WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)のポール・トゥ・ウインの予想が的中ならず……気持ちを切り替えている坂東マサです。
みなさん、2カ月半ぶりのスーパーGTとなった第4戦もてぎは楽しんで頂けたでしょうか? 予選から痺れる戦いになりましたね……。
Q2ではトヨタの若手ドライバー宮田莉朋選手とディフェンディングチャンピオン山本尚貴選手のポール争いとなりました。0.05秒の僅差で19号車の2戦連続のポール獲得とはならず……。
ポールを獲れば1ポイントを獲得できることもあり、悔しい予選となりましたがタイムを見てびっくり! 真夏のタイムではありませんね。事前のテストでは1分38秒1でしたので1分37秒5は予想を超えたタイムでした。ノーミスなので前回の富士で若干運を使ったということにしておきましょう!
マシンもエンジンもタイヤも、そしてQ1、Q2を担当したそれぞれのドライバーにも僕はとても満足です。もちろん、もてぎは事前に勝利宣言をしていましたので2位は悔しいですが、得られることもたくさんありました。
スタートドライバーを務めた国本雄資選手は、どのコーナーで1号車STANLEY NSX-GTを抜くかを1日かけてイメージトレーニングをしてたらしいです。 「狙うは3コーナーか、5コーナーか。それもイン側アウト側?」というふうに。
今季はまだ3戦しか終了していませんが、予選に関してはGRスープラ勢の中で2回、最高位を得ていますのでタイヤ開発の結果が実ってきていると感じています。僕たち19号車はレース以外にも、タイヤ開発という仕事を兼務しているチャレンジャーです。
テストで開発したタイヤを実戦に投入しますが、レースが終わらないと開発結果は得られません。タイヤの温度、アベレージ、路面温度、すべてのデータが次の開発に繋がるわけです。
もちろんテストとレースが同じ状況になることはほぼないのですが、その範囲を広げれるようにいろいろなデータをシュミレーションしていきます。昨年まで予選、決勝でトップ争いができなかったことを考えるとヨコハマタイヤは確実に前進しています。予選後に見られたヨコハマタイヤのみなさんの笑顔が印象的でした。