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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.08.20 20:43
更新日: 2021.08.21 12:00

2年ぶりとなるウエット濃厚の週末。GT500で最強のウエットタイヤメーカーはどこか【第3戦鈴鹿プレビュー】

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スーパーGT | 2年ぶりとなるウエット濃厚の週末。GT500で最強のウエットタイヤメーカーはどこか【第3戦鈴鹿プレビュー】

 当初の5月末の開催予定から新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期となり、約3カ月後の今週末に開催されるスーパーGT第3戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE』。鈴鹿サーキットのある三重県では9月12日までまん延防止等重点措置が適用され、スーパーGT第3戦は5月始めまで販売していたチケットによる有観客で開催される。まん延防止等重点措置の発出で、来場を見合わせるチケット購入者には特例で払戻しも受け付けるなど(鈴鹿サーキットHPチケットならびにオンラインショップ前売り商品の特例払戻しについて)、第3戦鈴鹿戦は異例の状態での開催となる。

 新型コロナウイルスの影響を考えると、搬入日のパドックでもさまざまな声が聞こえるが、サーキット内のレースに焦点を当てると、今週末は見逃せない要素に溢れている。そのなかで今週末のGT500クラスの優勝争い、そしてレースのポイントについて搬入日のパドックで関係者に聞いた。

 まずは今週末の鈴鹿戦でもっとも大きなファクターとなるのが、週末を通しての雨だ。予選も決勝もウエットになることが確実で、スーパーGTのフルウエットのレースとしては、2019年の第7戦SUGO以来となる。

 およそ2年ぶりとなりそうなウエットレース。それぞれのメーカーのウエットタイヤのパフォーマンスが大きく勝敗を分けることになるわけだが、2年ぶりということもあり、GT500の4メーカーのウエットタイヤの勢力図が未知数な状況だ。ただ、そのなかでも関係者のなかから聞こえてくるのは、「ブリヂストン(BS)のウエットタイヤがズバ抜けている」という声だ。

 前回優勝を果たし、ドライバーズランキング2位でサクセスウエイト(SW)64kgのSTANLEY NSX-GT山本尚貴が話す。

「サクセスウエイトの面で前回優勝したことで重い状態ですが、僕たちにとって幸いにも雨になりそうなので、雨になったらウエイト感度も減る方向ですので十分にチャンスはあると思っています。それにBSのウエットタイヤにかなりの自信があります」

「今のウエットタイヤができてからこの2年間、雨のレースがなかった。2019年のウエットのSUGOで悔しい思いをして(ミシュラン装着の3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rが優勝し、ブリヂストン勢は表彰台を逃す)、そこからBSとともにウエットタイヤをかなり勉強して開発してきて、テストでかなりいいパッケージを見つけることができ、ウエットのレースを楽しみにしていました。ただ、昨年はそのウエットタイヤが陽の目を見ることはなかった(苦笑)。今年はそこからさらに進化しているので、他社も、もちろん手強いとは思いますが、このウエットタイヤで早くレースを戦ってみたいですね」と山本。

 STANLEY NSX-GTはSWが64kgとかなり重い状況だが、この鈴鹿で上位に来るような展開になれば、一躍、チャンピオンの大本命になることは間違いない。STANLEY山本の言葉にあるように、BSのウエットタイヤはシーズンオフに行われたウエットテストで他メーカーを引き離していたという情報もあり、BS関係者からもウエットレースを楽しみにしているとの声とともに、他メーカー陣営からは「ウエットになったらBS1強でしょう」との諦めとも思える話も聞こえる。

 SWと鈴鹿サーキットの相性を考慮すると、昨年予選ポールを獲得して決勝4位となった64号車Modulo NSX-GT(SW:2kg)、そして今季からタイヤメーカーを代えた16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(SW1:6kg)のダンロップ勢はこの鈴鹿でのパフォーマンスが注目される。ただ、搬入日のModulo伊沢拓也は「ウエットよりもドライでレースをしたいというのが正直なところ」と話すように、ウエットでは昨年のような速さを見せるのは難しい様子。

 もう1台、23号車のMOTUL AUTECH GT-Rもこの鈴鹿では注目の1台になる。今年はアクシデントが続き、現在まさかのドライバーズランキング15位。鈴鹿は昨年第3戦、そして第6戦と2回の鈴鹿で2勝しており、抜群の相性を誇る。今回もSWは4kgと大本命の1台であることは間違いないが、ウエットコンディションでどうなるか。装着するミシュランタイヤはウエットにも強いことで定評があるが、評価が急上昇のBS勢と2年ぶりの雨対決となりそうだ。

 BS勢としては、8号車ARTA NSX-GT(SW:26kg)、38号車ZENT GR Supra(SW:16kg)、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(SW:28kg)、そして12号車(カルソニック IMPUL GT-R)、36号車(au TOM’S GR Supra)が優勝争いに絡むと予想される。

 BS勢、そしてミシュラン勢、さらにはダンロップ勢にヨコハマ勢と、4メーカーがシノギを削るGT500クラス。2年ぶりとなりそうなウエットタイヤ合戦を制するのは、果たしてどのタイヤメーカーなのか。

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