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スーパーGT ニュース [PR]

投稿日: 2021.09.22 17:45
更新日: 2021.09.24 11:41

スーパーGTで勝率約8割! 勝てるタイヤ、ブリヂストンPOTENZA。強さの秘密と歴史をひもとく

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スーパーGT | スーパーGTで勝率約8割! 勝てるタイヤ、ブリヂストンPOTENZA。強さの秘密と歴史をひもとく

スポーツタイヤの最高峰、ブリヂストン・ポテンザが誕生したのは、1979年の『POTENZA RE47』からだから、すでに40年以上もの歴史を持っているわけだ。ポテンザを語る上で、モータースポーツの世界の活躍は欠かせない。その歴史と強さの秘密をあらためてひもといてみる。

ブリヂストンのPOTENZAは、F1をはじめとするフォーミュラ・カー、現在国内でもっとも高い人気を誇るスーパーGTなど、多くのカテゴリーで勝利を重ねてきた。

星野一義、中嶋悟、鈴木亜久里、高橋国光……日本のレジェンドドライバーがサーキットで戦うとき、足元を支えていたのは、ブリヂストン・ポテンザだった。

F1参戦時に見せたブリヂストンの開発力

ポテンザの、いやブリヂストンの凄みを最初に感じたのは1998年だった。筆者はこの年からF1速報誌の編集長を務めていた。ブリヂストンがポテンザブランドでF1に参戦したのがその前年の1997年シーズンから。当時は、長年F1にタイヤを供給してきたグッドイヤーという巨人が君臨していた時代だ。

参戦2年目の1998年はブリヂストン・ポテンザを履くマクラーレンのミカ・ハッキネンとグッドイヤーを履くフェラーリのミハエル・シューマッハーは熾烈なチャンピオン争いを繰り広げていた。勝敗の鍵を握っていたのは、タイヤ。『タイヤ戦争』と言われたほど、激しい技術開発競争が行なわれていた。

我々取材チームは、東京・小平にあるブリヂストンのテクニカルセンター、欧州の物流拠点、そしてレースが行なわれるサーキットまであらゆる場所でブリヂストンのエンジニアの闘いぶりを取材し、記事にしていた。

レースフィールド、特に『最高峰』と言われるレースが技術開発に直結していることを、実感させられたのだ。

1998年の話を少しだけ続ければ、この年ブリヂストンは参戦2年目にして王座を獲得(マクラーレン・メルセデスのミカ・ハッキネン)。1999年、2000年はF1にワンメイク供給し、2001年~2006年は今度はフランスのミシュランと競い合った。2010年にF1での活動に一区切りをつけるまでに通算175勝を挙げている。

1998年F1世界選手権。参戦2年目のブリヂストンはマクラーレン・メルセデスチームにタイヤを供給。グッドイヤーとの激戦を制してコンストラクターズ王座獲得に大きく貢献した。
1998年F1世界選手権。参戦2年目のブリヂストンはマクラーレン・メルセデスチームにタイヤを供給。グッドイヤーとの激戦を制してコンストラクターズ王座獲得に大きく貢献した。

スーパーGTでは勝率約8割!

国内レースに目を向ければ、もっとも人気の高いスーパーGTシリーズにポテンザブランドとしてタイヤを供給している。トップカテゴリーであるGT500には、複数のタイヤメーカーが参戦していて、その技術を競い合っている状況だ。

ちょっと振り返ってみよう。

スーパーGTの前身であるJGTC全日本GT選手権がスタートした1994年から2004年までの歴代チャンピオンは次の通りだ。

全日本GT選手権1994〜2004 歴代チャンピオン

1994年:カルソニック スカイライン 影山正彦(BS POTENZA)
1995年:カルソニック スカイライン 影山正彦(BS POTENZA)
1996年:ラーク マクラーレンF1 GT-R ジョン・ニールセン/デビッド・ブラハム(BS POTENZA)
1997年:カストロール トムス スープラ ペドロ・デ・ラ・ロサ/ミハエル・クルム(BS POTENZA)
1998年:ペンズオイル ニスモGT-R エリック・コマス/影山正美(BS POTENZA)
1999年:ペンズオイル ニスモGT-R エリック・コマス(BS POTENZA)
2000年:Castrol 無限NSX 道上 龍(BS POTENZA)
2001年:au セルモ スープラ 立川祐路/竹内浩典(BS POTENZA)
2002年:エッソ ウルトラフロースープラ 脇阪寿一/飯田 章(BS POTENZA)
2003年:ザナヴィ ニスモGT-R 本山哲/ミハエル・クルム(BS POTENZA)
2004年:ザナヴィ ニスモZ 本山哲/リチャード・ライアン(BS POTENZA)

歴代JGTCのチャンピオンの装着タイヤは、すべてブリヂストン・ポテンザだった。ニッサン・スカイラインGT-R、トヨタ・スープラ、ホンダNSX、マクラーレンF1とマシンは違っても、タイヤはポテンザだったのだ。

2005年にスーパーGTとなったあとは、どうだろう?

スーパーGT 2005年〜歴代チャンピオン

2005年:ZENT セルモスープラ 立川祐路/高木虎之介(BS POTENZA)
2006年:TOM’S SC430 脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー(BS POTENZA)
2007年:ARTA NSX 伊藤大輔/ラルフ・ファーマン(BS POTENZA)
2008年:XANAVI NISMO GT-R 本山/ブノア・トレルイエ(BS POTENZA)
2009年:PETRONAS TOM’S SC430 脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー(BS POTENZA)
2010年:ウイダーHSV-010 小暮卓史/ロイック・デュバル(BS POTENZA)
2011年:S Road MOLA GT-R 柳田真孝/ロニー・クインタレッリ
2012年:S Road REITO MOLA GT-R 柳田真孝/ロニー・クインタレッリ
2013年:ZENT CERUMO SC430 立川祐路/平手晃平(BS POTENZA)
2014年:MOTUL AUTECH GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ
2015年:MOTUL AUTECH GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ
2016年:DENSO KOBELCO SARD RC F ヘイキ・コバライネン/平手晃平(BS POTENZA)
2017年:KeePer TOM’S LC500 平川 亮/ニック・キャシディ(BS POTENZA)
2018年:RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴/ジェンソン・バトン(BS POTENZA)
2019年:WAKO’S 4CR LC500 大嶋和也/山下健太(BS POTENZA)
2020年:RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴/牧野任祐(BS POTENZA)

JGTC、スーパーGT通して27年間のうち、ブリヂストン・ポテンザを履いたマシンのチャンピオン獲得は23回。これまで135戦で106勝(2021年第4戦まで)を挙げているのだ。勝率はじつに78.5%!なのだ。

1994年のJGTC(全日本GT選手権)のチャンピオンは、ブリヂストンPOTENZAを履くカルソニック・スカイライン・影山正彦だった。
1994年のJGTC(全日本GT選手権)のチャンピオンは、ブリヂストンPOTENZAを履くカルソニック・スカイライン・影山正彦だった。
1997年のチャンピオンは、ペドロ・デ・ラ・ロサ/ミハエル・クルム組のカストロール・トムス・スープラだった。もちろんタイヤはブリヂストンPOTENZAだ。
1997年のチャンピオンは、ペドロ・デ・ラ・ロサ/ミハエル・クルム組のカストロール・トムス・スープラだった。もちろんタイヤはブリヂストンPOTENZAだ。
2020年のスーパーGT GT500クラス王者、RAYBRIG NSX-GT。ドライバーは山本尚貴/牧野任祐選。
2020年のスーパーGT GT500クラス王者、RAYBRIG NSX-GT。ドライバーは山本尚貴/牧野任祐。

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