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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.11.07 23:51

TGR TEAM ZENT CERUMO 2021スーパーGT第7戦もてぎ 決勝レポート

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スーパーGT | TGR TEAM ZENT CERUMO 2021スーパーGT第7戦もてぎ 決勝レポート

2021 AUTOBACS SUPER GT Report

MOTEGI GT 300km RACE
第7戦 ツインリンクもてぎ

ZENT CERUMO GR Supra
#38 立川祐路/石浦宏明

◆11月7日(日) RACE
決勝結果 9位

 11月6日(土)の公式予選ではリヤのトラクション不足から、15番手と思わぬ順位となってしまったZENT CERUMO GR Supra。とはいえ、決勝レースではまた違った展開になるのがSUPER GTだ。前戦オートポリスでの追い上げの再現を目指すべく、TGR TEAM ZENT CERUMOは11月7日(日)の決勝日を迎えた。快晴に恵まれたツインリンクもてぎにはひさびさに1万2000人ものファンが詰めかけ、賑わいをみせるなか午後1時からの決勝レースを迎えた。

 ZENT CERUMO GR Supraは直前のウォームアップで、決勝レースに向けセットアップを煮詰め臨んだが、その甲斐あって前日よりも良いフィーリングとなっていた。予選11番手だった#64 NSX-GTがペナルティを受けていたこともあり、14番手からスタートしたZENT CERUMO GR Supraのステアリングを握った立川祐路は、まずはオープニングラップをグリッドどおりの14番手で終える。ウォームアップから変わらず調子は良いが、ストップ・アンド・ゴーレイアウトのもてぎはオーバーテイクが容易ではない。

 しかし、そこはさすが立川というところか、まずは3周目に#36 GR Supraをかわすと、6周目には#23 GT-Rをオーバーテイク。12番手につける。前方では、4番手の#16 NSX-GTを先頭とした9台の接近戦となっており、その後のレース展開によっては大きくジャンプアップすることも可能だった。9周目にはGT300の集団に追いつくと、SUPER GTらしいバトルとなっていく。立川にとっては得意とするシチュエーションだ。

 そんななか、10周目のヘアピンで#37 GR SupraがGT300車両とヒットし、アウト側のグラベルにストップしてしまう。これでレースコントロールから、フルコースイエロー(FCY)が提示される。その直前、GT300の集団のなかで11番手だった#1 NSX-GTをかわしていた立川は、コクピット内にFCYの表示が出るのを確認すると、FCY中の制限速度である80km/hに減速するまでのカウントダウンのなかで、減速作業を行いはじめた。

 しかし3コーナーでコーナリングに入った立川は、突然左リヤに衝撃を感じスピンしてしまった。イン側にいた#1 NSX-GTがZENT CERUMO GR Supraにヒットしたのだ。#1 NSX-GTのドライバーにはFCY表示が出ていなかったようで、さらにコースサイドのポストにもFCYボードが表示されていない状況だったが、ZENT CERUMO GR SupraにはFCY表示が出ていたタイミング。その後2台の接触は『レーシングアクシデント』とする裁定が出たが、TGR TEAM ZENT CERUMOにとっては納得がいかない展開となってしまった。せっかくの追い上げが、また振り出しに戻ってしまったのだ。

 幸いZENT CERUMO GR Supraにダメージはなく、立川はふたたび最後尾から追い上げを開始する。#3 GT-Rのアクシデント、#37 GR Supraのペナルティ等もあり、少しずつ順位も取り戻しはじめ、集団に追いつくと、ZENT CERUMO GR Supraは#36 GR Supraとのギャップを縮めていった。

 そんななか、23周を過ぎるとGT500クラスのライバルたちが続々とピット作業を行いはじめる。ピットも立川をいつ呼び戻すかのタイミングをうかがい、24周を終えピットイン。石浦宏明に交代しZENT CERUMO GR Supraをコースに戻した。全車がピット作業を終えると、ZENT CERUMO GR Supraの順位は12番手。コクピットの石浦のフィーリングは良好で、ふたたび追い上げをスタートさせた。

 石浦は38周目、2コーナーからの立ち上がりでペースに苦しむ#1 NSX-GTに並ぶとこれをオーバーテイク。さらに41周目、9番手を走っていた#23 GT-Rがトラブルによりピットイン。ついにポイント圏内の10番手となった。石浦はなかなか前を行く#36 GR Supraを抜くまでには至らなかったが、51周目に#36 GR Supraが#39 GR Supraをかわすと、52周目には石浦も#39 GR Supraをパス。9番手に浮上した。

 ただ、前戦オートポリスのようにはいかず、石浦の追い上げもここまで。ZENT CERUMO GR Supraは9位でフィニッシュした。予選での順位を考えれば、ポイント獲得は嬉しいところではあるが、もし序盤に立川が接触されていなければ、もっと上の順位だった可能性も高かった。この悔しさは、最終戦でホームコースのレースである第8戦富士スピードウェイで晴らすしかない。今季の有終の美を飾るべく、TGR TEAM ZENT CERUMOは全力で最終戦に挑む。

ZENT CERUMO GR Supra
ZENT CERUMO GR Supra

立川祐路と石浦宏明
立川祐路と石浦宏明

ドライバー/立川祐路
「スタート位置がうしろだったので、なんとか追い上げられればと攻めて走ったのですが、いくつかポジションを上げられましたし、クルマのフィーリングも悪くないものでした。そのなかで#1 NSX-GTも抜いたのですが、直後にFCYが出て、減速しはじめたところでヒットされてしまいました。それでレースが台無しになってしまい、FCYのカウントダウンが始まっていたので納得できないところもあるのですが、それを言っても仕方ないので、そこからなんとか追いつこうと頑張り、石浦選手に託しました。なんとかポイントを獲ることができましたが、正直不本意な週末だったので、最終戦の富士ではこの悔しさを晴らせるよう、頑張っていきたいと思います」

ドライバー/石浦宏明
「レース序盤の立川選手のペースを観ていても、ペースも悪くなさそうで、上位集団に追いついていたので、展開によってはさらに前にいけるかと期待していました。ただ接触で順位を落としてしまったので、前戦同様、またうしろから追い上げるしかないと思っていました。交代してからすぐに前に#1 NSX-GTや#36 GR Supraが見えていて、自分の方がペースは速いかと感じましたが、ペースが遅い2台は抜けたものの、#36 GR Supraは抜くことができませんでした。そこは悔しさがあります。今回は予選から前にいけず、タイヤ選択を含め反省点が多いレースになりました。もっと緻密にやらなければならないことも多いので、最終戦までにしっかりと詰め、良い形で今季の最後のレースを終えられればと思っています」

村田淳一監督
「14番手からのスタートで9位になりましたが、ウォームアップで微調整を行い、それが良い方向に向かったと思います。ペースは良かったのですが、少しタイヤの使い方で苦しんだところはありましたね。戦えるクルマではあったので、ドライバーがふたりとも順位は上げてくれました。4位争いの戦いのなかで追突されなければ、もっと上の順位にいけただけに非常に残念ですね。FCYのカウントダウンが始まっている状態での追突だったので、我々としても疑義は提出しましたし、あの接触でペナルティが出ない裁定に対し不満に思っています。我々のレースは台無しになってしまいましたからね。そんな中でなんとかポイントは獲れましたし、1年戦ってきてエンジニアリングの体制も少しずつ上がっているので、ホームコースの富士で一矢報いたいと思っています」

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