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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.03.06 19:48
更新日: 2022.03.06 19:52

鈴鹿サーキット60周年ファン感謝デー2日目。永遠のライバル対決は中嶋悟と脇阪寿一が制する

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スーパーGT | 鈴鹿サーキット60周年ファン感謝デー2日目。永遠のライバル対決は中嶋悟と脇阪寿一が制する

 3月6日、三重県の鈴鹿サーキットで、『鈴鹿サーキット60周年ファン感謝デー』の2日目が開催された。3月5〜6日の2日間にわたって開催されるこのイベントは、1962年の開業以来、モータースポーツではカテゴリーを問わず、幾度となく名レースやバトルが繰り広げられてきた鈴鹿サーキットの開場60周年を記念するキックオフイベントだ。

 トヨタ自動車、本田技研工業、ホンダモビリティランドの3社の共同開催で2輪4輪問わずさまざまなプログラムが開催された。ここでは『鈴鹿サーキット60周年ファン感謝デー』開催2日目に行われたイベントの一部をお届けする。

■スーパーフォーミュラが新たな試み、1ラップアタック勝負を開催

 例年のファン感謝デーでは、2日目に全車両が揃ってのデモレースが開催されていた全日本スーパーフォーミュラ選手権。2022年の『鈴鹿サーキット60周年ファン感謝デー』では、1台ずつが1周のタイムアタックを行い、その順位を競う『スーパーフォーミュラ・ドライバーズ 1ラップアタック』が催された。

 スーパーフォーミュラでは、2021年10月に新プロジェクト『SUPER FORMULA NEXT50』では、“ドライバーファースト”をテーマのひとつに掲げ、よりドライバーにスポットライトが当たる仕組みづくりに取り組んでいる。今回も1台ずつタイムアタックをすることで、それぞれのドライバーひとりひとりがフォーカスされ、来場したファンも彼らの一発勝負のタイムアタックに注目していた。

 タイムアタック順は6日9時から行われた計時予選セッションで決定され、10時5分から1ラップアタック前半パート(計時予選の11位から20位のドライバーが出走)では、トップバッターでコースインした松下信治(B-MAX Racing Team)が、ピットアウト直後の2コーナーでドーナツターンを披露するなど、イベントならではのシーンも見られた。しかし、いざタイムアタックになると、各ドライバーとも実際の予選セッション同様、コース幅いっぱいを使った迫力ある走りを披露した。

 残念ながら平川亮(carenex TEAM IMPUL)はトラブルで出走できず、三宅淳詞(TEAM GOH)もアタック中にトラブルが発生しスローダウンを余儀なくされたが、その他のドライバーは大きなミスもなくアタックを決めた。最終的に前半パートは山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が1分38秒128で暫定トップにおどり出た。

 そのほかのイベントを挟み、14時から行われた1ラップアタック後半パートは、コンディションの変化もあったのか、全体的に1分38秒台に入らないドライバーが増えた。そんななか、渾身のアタックをみせたのは宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)で、山本のタイムを上回る1分37秒939を記録した。

#37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
#37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)

 そこから2021年王者の野尻智紀(TEAM MUGEN)や、鈴鹿ラウンドで優勝経験のある福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE)も出走したが宮田のタイムには届かず。さらに、最終走者として朝の計時予選でトップタイムをマークしたSFルーキードライバーの佐藤蓮(TEAM GOH)が渾身のアタックに臨み、セクター3までは宮田に迫るタイムを記録していたが、日立Astemoシケインでスピンを喫してしまい、タイム更新は叶わなかった。

 これにより、初の試みとなった『スーパーフォーミュラ・ドライバーズ 1ラップアタック』は宮田が総合トップで幕を閉じた。今回はファン感謝デー期間用にドライタイヤが1セット供給され、日曜日のタイムアタックのためにタイヤを温存するような動きをみせたドライバーもいたが、宮田は走り始めとなった土曜日のフリー走行からセットアップを詰め、勝負どころで速さをみせた。

「シーズン中の予選ではなく、イベントなので楽しもうという気持ちはありました。周りの状況がわからないので、何とも言えないですけど、僕は土曜日のフリー走行も最初から最後までしっかり走って、クルマの試したいことなど、できることをできるだけやりました。今日のイベントのためにタイヤを温存していたわけでもなかったのですが、昨日と変わらないタイムを出せたので、個人的には気持ちいい1ラップだったかなと思います」と宮田は語った。

 イベントとはいえ、トップを獲得して2022シーズンの幸先のいいスタートを切った宮田だが、早くもライバルたちを警戒している様子。「土曜日のフリー走行でホンダ勢が速かったですね。この結果に対して楽観視せず、明日からの公式テストでは自分たちのテストメニューをしっかりこなして、開幕からのレース本番に備えていきたいと思います」と気を引き締めていた。

 一方、渾身のアタックを見せるも日立Astemoシケインでスピンを喫してしまった佐藤は「かなりクルマの調子がよくて、ドライバーとしてイケイケだったのですけど、最後にちょっと行きすぎてしまいスピンしてしまいました。あのまま行けば少なくとも2番手くらいにはいけたので、タイムを出したかったのですけど……。ただ、(SFの)ポテンシャルの高さはわかったので、すごくポジティブな1日だったと思います」とコメント。公式テスト前からスーパーフォーミュラの手応えをつかみつつあるようだった。

 翌3月7日から2日間にわたり、鈴鹿サーキットではスーパーフォーミュラの公式テストが実施される。2022年シーズンの行方を占う上でも、こちらの走りからも目が離せない。

スーパーフォーミュラ・ドライバーズ 1ラップアタックで総合トップタイムを叩き出した宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
スーパーフォーミュラ・ドライバーズ 1ラップアタックで総合トップタイムを叩き出した宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
#53 佐藤蓮(TEAM GOH)
#53 佐藤蓮(TEAM GOH)

■復活した永遠のライバル対決は中嶋悟がタイトル防衛

 前日も行われた『永遠のライバル対決~60周年復活スペシャル~』。2日目はトヨタGR86を使い、前日と同じく中嶋悟と星野一義の『永遠のライバル対決』、そして本山哲、脇阪寿一、道上龍による『新ライバル対決』が同時に行われた。

 今回は『新ライバル対決』の3人が先行スタート。1日目を制した本山がポールポジションを獲得も、スタートダッシュが鈍り、3台は並んで1コーナーに突入。ここでGR86/BRZレースの経験も豊富な脇阪が先頭に立つと、その後はライバル2人を寄せ付けず。そのまま脇阪がトップチェッカーを受け、新ライバル対決のチャンピオンベルト手にした。

 一方、中嶋vs星野の戦いは1コーナーでトップに立った中嶋が、そのまま終始リードを見せ、星野とのライバル対決を制した。これにより、中嶋がチャンピオンベルトを防衛。満面の笑みで、ベルトを高く掲げた。

 開催2日目となった3月6日の鈴鹿サーキットは、ときよりみぞれ混じる雨が降るなど、厳しい寒さとなったが、初日の7000人を上回る10000人が来場。コロナ禍により、さまざまな制限がある中での開催となったが、大勢のファンが3年ぶりの開催となったファン感謝デーを満喫していた。

2日目はトヨタGR86で競われた『永遠のライバル対決~60周年復活スペシャル~』
2日目はトヨタGR86で競われた『永遠のライバル対決~60周年復活スペシャル~』
チェッカー後、お互いを讃える“永遠のライバル”星野一義と中嶋悟
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本山哲、道上龍とのバトルを制した脇阪寿一は拳を高く突き挙げた
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