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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.04.13 19:20
更新日: 2022.05.02 10:59

【2022年スーパーGT見どころ紹介】世界最速ハコ車レースがいよいよ開幕。新車の投入や450kmレースに注目

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スーパーGT | 【2022年スーパーGT見どころ紹介】世界最速ハコ車レースがいよいよ開幕。新車の投入や450kmレースに注目

 いよいよ4月16~17日に2022年シーズンの開幕を迎えるスーパーGT。ここでは、岡山国際サーキットで開催される第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』を前に、今季の開催日程やレギュレーション、ラインアップ変更などを確認しつつ、2022年シーズンの見どころなどを改めて紹介したい。

■2022年も全8戦を開催。3レースの距離が延長に

 まず2022年シーズンのスーパーGTレーススケジュールを確認する。今季も2021年と同様に国内6サーキットで全8戦の開催が予定されており、4月16~17日の岡山国際サーキットで開幕を迎え、11月5~6日のモビリティリゾートもてぎで最終戦を迎える。

 新型コロナウイルス感染症による影響で海外サーキットでの開催は予定されておらず、最終戦がモビリティリゾートもてぎとなるが、スケジュールとしては例年どおり全8戦で争われる。しかし、2022年はレース距離に変更が加えられ、富士スピードウェイで開催される第2戦および第4戦、そして鈴鹿サーキットでの第5戦が通常の300kmレースから450kmレースへと延長されている。

 このレース距離の延長によって第3ドライバーの登録が可能になり、作戦面でもエキサイティングなレース展開を見ることができるかもしれない。だがエンジンやタイヤやブレーキなど、マシンへとかかる負荷も増えることになるため、各チームがどのレースを狙ってパフォーマンスを発揮するかが注目ポイントになるだろう。

2022スーパーGT シーズンスケジュール

Round Date Circuit Distance
1 4/16〜17 岡山国際サーキット 300km
2 5/3〜4 富士スピードウェイ 450km
3 5/28〜29 鈴鹿サーキット 300km
4 8/6〜7 富士スピードウェイ 450km
5 8/27〜28 鈴鹿サーキット 450km
6 9/17〜18 スポーツランドSUGO 300km
7 10/1〜2 オートポリス 300km
8 11/5〜6 モビリティリゾートもてぎ 300km

■スポーティングレギュレーション修正ポイント

 スーパーGTに参戦するうえで守らなければならないルールやレース運用などが記載されているスポーティングレギュレーションについては、2021年から2022年に向けて大きな変更点はないものの、細部が修正されている。

 上記のレース距離延長に関連して、これまでのスーパーGTではレースの長さは“距離”で示されていたが、2022年のレギュレーションではレース時間についての文言が追加された。この変更によって今後は“○時間レース”といった時間制レースが開催できるようになる。現時点で2022年に時間制レースは採用されていないが、今後の注目点だ。

 なおシリーズ得点については、長距離レースの場合は通常よりも多いポイントが与えられることになり、2022年からは『レース距離が700km以上、もしくはレース時間が4時間以上の競技会』に多いポイントが与えられることになる。2022年の通常レース距離での得点は以下のとおりで変更はない。

■クラス別得点基準

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
得点 20 15 11 8 6 5 4 3 2 1

 また、2021年から本格的にスーパーGTでも運用が開始されたフルコースイエロー(FCY)についても、実戦導入により得られたことを加味し細かな修正が行われ、運用規定3.にあたる「FCYが宣言されている間に、以下のとおりに走行すること、他のドライバーに危険を及ぼす恐れがあるような方法で運転されている一切の車両は競技会審査委員会に報告される」という項目については、以下の4つの条文が新たに加えられている。

1)FCYボード提示後サイド・バイ・サイドの位置にある場合、FCY走行中は後方の車両は前方車両の全長分から後方にさがること
2)FCY宣言の解除(緑旗提示)前に前走車の側方全長内を走行し緑旗提示後に追い抜くためのアドバンテージを得てはならない。
3)何らかの理由により速度を保てない場合は、後続車両にウインカーで意思表示をして走路をゆずること。
4)80km/hの速度を保つことを怠り、前走車から大きく遅れることで他車に明らかな不利益を与えないこと。

 そのほかにも、レース終了後に科されるペナルティのうち、ドライブスルー相当の加算時間が一律で40秒に変更されており、各大会ごとに使用できるウエットタイヤのセット数は2021年の9セットから、2022年は7セットへと改められた。なお、ドライタイヤは6セットで変更はない。

2021年シーズンからスーパーGTに導入されたフルコースイエロー(FCY)
2021年シーズンからスーパーGTに導入されたフルコースイエロー(FCY)
2022年はウエットタイヤのセット数が7セットへと変更となる
2022年はウエットタイヤのセット数が7セットへと変更となる

■GT500、GT300ともにニューマシンが登場

 スーパーGTにはGT500、GT300というふたつのクラスがあり、シャシーやエンジンなど、それぞれの車両規則に応じたマシンで争われる。

 シリーズ最大の特徴でもある2クラス混走は、前身である全日本GT選手権(JGTC)時代から受け継がれてきたもので、上位クラスであるGT500はGTマシンとして世界最速となる車両規則に準じて開発が行われ、トヨタ、ニッサン、ホンダの3メーカーがしのぎを削る。

 そしてGT300クラスには、国内外の自動車メーカーが製作したFIA-GT3と、市販車両をベースに独自開発されたGT300、そしてシリーズプロモーターのGTアソシエイションが供給する共通モノコック、エンジンなどをベースに各チームが開発できるGT300MC(マザーシャシー)という3つの車両規定のマシンが参戦を行う。

 レース観戦時の両クラスの見分け方を改めておさらいすると、ライトカバーとゼッケンがGT500は“白色(もしくは青)”であるのに対し、GT300クラスは“黄色”で統一されていることが分かりやすいポイントだ。

GT500クラスのマシンはヘッドライトおよびゼッケンが白となる
GT500クラスのマシンはヘッドライトおよびゼッケンが白となる
GT300クラスのマシンはヘッドライトおよびゼッケンが黄色となる
GT300クラスのマシンはヘッドライトおよびゼッケンが黄色となる

GT500

 トヨタ、ニッサン、ホンダの3メーカーが争うGT500クラスでは、ニッサンが14年ぶりにベース車両を変更し、2008年以来シリーズを戦ってきたR35 GT-Rに変わり、新たに新型フェアレディZをベースとした『ニッサンZ GT500』を投入。ホンダも『NSX-GT』のベースモデルを、現行NSX最終モデルとなる“タイプS”へと変更したことで、フロントおよびリヤのデザインが変更されている。

 昨シーズンの王者であるトヨタ陣営は『GRスープラ』を継続するが、2022年シーズンは現行車両規定が導入された2020年以来、2年ぶりにエアロダイナミクスの開発が部分的に解禁されることになり、マシンフロントのフリックボックスやサイドのラテラルダクトなどに細かいアップデートが施されている。この開発は開幕前まで可能で、シーズン中の変更は認められていない。

2022スーパーGT富士公式テスト CRAFTSPORTS MOTUL Z
2022スーパーGT富士公式テスト CRAFTSPORTS MOTUL Z
2022スーパーGT富士公式テスト リアライズコーポレーション ADVAN Z
2022スーパーGT富士公式テスト リアライズコーポレーション ADVAN Z
2022スーパーGT富士公式テスト ARTA NSX-GT
2022スーパーGT富士公式テスト ARTA NSX-GT
2022スーパーGT富士公式テスト Astemo NSX-GT
2022スーパーGT富士公式テスト Astemo NSX-GT
2022スーパーGT富士公式テストでのZENT CERUMO GR Supra
2022スーパーGT富士公式テストでのZENT CERUMO GR Supra
2021スーパーGT第8戦富士でのZENT CERUMO GR Supra
2021スーパーGT第8戦富士でのZENT CERUMO GR Supra

■トヨタGRスープラGT500主要諸元(2021年)

パーツ 詳細
エンジン型式 RI4AG
エンジン形式 水冷直列4気筒縦置ターボ
総排気量(cc) 2000
最大出力(PS/kw) 550以上
最大トルク(kg・m)
燃料供給装置型式 直噴
使用燃料種類 無鉛プレミアムガソリン
全長×全幅(mm) 4725×1950
車体高(mm) 1150
ホイールベース(mm) 2750
トレッド(F/R mm) -/-
車両重量(kg) 1020以上(ドライバー、燃料除く)
駆動方式 FR
フレーム※ フルカーボンモノコック+鋼管ロールケージ
ボディ カーボン/エポキシレジンコンポジット
ミッション※ ヒューランド製6速パドルシフト
クラッチ※ ZF製クアドラプルカーボンプレート
サスペンション方式(F/R) ダブルウィッシュボーン式
スタビライザー形式(F/R) トーションバー式
ステアリング装置形式 油圧パワーステアリング付きラック&ピニオン式
ブレーキ(F/R) AP RACING製(6ピストン/4ピストン)
タイヤ(F/R) 300 680R18/330 710R18
ホイール(F/R) 12.0J×18/13.0J×18
オイルクーラー 水冷式
フューエルタンク※ ATL製100ℓ
ヘッドライト LED6灯式

※共通パーツ

GT300

 2022年もGT300クラスには多種多様な車種が参戦するが、なかでも注目のマシンが、GT300クラスの老舗チームであり、レーシングカーコンストラクターでもあるaprが開発したGT300規定のTOYOTA GR86 GTだ。

 このGR86はapr30号車のほか、muta Racing INGING、SHADE RACINGの2チームも導入しており、昨年までロータス・エヴォーラMCを使用していたmuta Racing INGING、そして新規参戦チームであるSHADE RACINGがニューマシンをどのように熟成させていくかも気になるところ。

 さらにHOPPY team TSUCHIYAは独自で開発を行ったGT300規定のトヨタGRスープラを投入するが、こちらは3月26~27日の公式テスト直前に産声を上げたばかりでまだ実力は未知数。しかし、名門つちやエンジニアリングが手掛けるだけに、シーズン後半には侮れない存在になっているかもしれない。

 対するFIA-GT3勢では、BMW Team StudieがBMW M4 GT3を国内初導入するほか、アウディR8LMS、ホンダNSX GT3がエボリューションモデルとして改良が施されるなど進化している。そして2021年王者のSUBARU BRZ R&D SPORTも空力性能向上のほか、エンジンの信頼性と性能向上といった改良が加えられている。

2022スーパーGT富士公式テスト apr GR86 GT
2022スーパーGT富士公式テスト apr GR86 GT
2022スーパーGT富士公式テスト HOPPY Schatz GR Supra
2022スーパーGT富士公式テスト HOPPY Schatz GR Supra
2022スーパーGT富士公式テスト Studie BMW M4
2022スーパーGT富士公式テスト Studie BMW M4

■2022年GT300クラス各マシンの車両カテゴリー一覧

No. CarName Car Category
2 muta Racing GR86 GT トヨタGR86 GT300
4 グッドスマイル 初音ミク AMG メルセデスAMG GT3 FIA-GT3
5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 トヨタ86 MC GT300マザーシャシー
6 Team LeMans Audi R8 LMS アウディR8 LMS FIA-GT3
7 Studie BMW M4 BMW M4 GT3 FIA-GT3
9 PACIFIC hololive NAC Ferrari フェラーリ488 GT3 FIA-GT3
10 TANAX GAINER GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 FIA-GT3
11 GAINER TANAX GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 FIA-GT3
18 UPGARAGE NSX GT3 ホンダNSX GT3 FIA-GT3
20 シェイドレーシング GR86 GT トヨタGR86 GT300
22 アールキューズ AMG GT3 メルセデスAMG GT3 FIA-GT3
25 HOPPY Schatz GR Supra トヨタGRスープラ GT300
30 apr GR86 GT トヨタGR86 GT300
31 apr GR SPORT PRIUS GT トヨタGRスポーツ・プリウスPHV GT GT300
34 BUSOU raffinee GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 FIA-GT3
48 植毛ケーズフロンティア GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 FIA-GT3
50 Arnage MC86 トヨタ86 MC GT300マザーシャシー
52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT トヨタGRスープラ GT300
55 ARTA NSX GT3 ホンダNSX GT3 FIA-GT3
56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 FIA-GT3
60 Syntium LMcorsa GR Supra GT トヨタGRスープラ GT300
61 SUBARU BRZ R&D SPORT スバルBRZ GT300 GT300
65 LEON PYRAMID AMG メルセデスAMG GT3 FIA-GT3
87 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 ランボルギーニ・ウラカンGT3 FIA-GT3
88 Weibo Primez ランボルギーニ GT3 ランボルギーニ・ウラカンGT3 FIA-GT3
96 K-tunes RC F GT3 レクサスRC F GT3 FIA-GT3
244 HACHI-ICHI GR Supra GT トヨタGRスープラ GT300
360 RUNUP RIVAUX GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 FIA-GT3

■GT500の注目ドライバーはルーキーふたりか。GT300は激戦の予想

GT500

 そんなレーシングマシンを操る今季のドライバーラインアップだが、GT500では2021年はニッサン陣営のTEAM IMPULに所属し、平峰一貴とともに第5戦SUGOで優勝を飾っている松下信治が、2022年はホンダ陣営のAstemo REAL RACINGに移籍し塚越広大とコンビを組むことが大きな話題となった。

 ニッサンについては、前述の松下がホンダ復帰を果たすことで、2021年までAstemo NSX-GTのステアリングを握ったベルトラン・バゲットがTEAM IMPULに移籍し、NDDP RACINGとKONDO RACINGは、平手晃平と高星明誠をトレードというかたちで起用する。

 動きが多かったのはトヨタ陣営で、ディフェンディングチャンピオンであるTGR TEAM au TOM’Sは、エースの関口雄飛が“優勝請負人”としてTGR TEAM SARDに移籍することになり、その代わりにはGT500デビューイヤーとなるジュリアーノ・アレジがGT300からステップアップを果たし坪井翔とコンビを組む。

 また、僚友であるTGR TEAM KeePer TOM’Sもラインアップの変更が行われ、WEC世界耐久選手権にフル参戦する平川亮に代わり、新たにTGR TEAM WedsSport BANDOHから宮田莉朋が加入し、阪口晴南が後任としてステップアップを果たすことに。

 GT500フル参戦初年度となるのはアレジと阪口の2名だが、アレジは全日本スーパーフォーミュラ選手権での優勝経験もあり、阪口は2021年にGT500にサッシャ・フェネストラズの代役としてスポット参戦を行い、第1戦岡山ではポールポジションを獲得している実力者。そのため、ふたりともいきなり優勝争いを展開してもおかしくはない存在だ。

TGR TEAM SARDへと移籍した2021年チャンピオンの関口雄飛
TGR TEAM SARDへと移籍した2021年チャンピオンの関口雄飛
GT500参戦初年度にディフェンディングチャンピオンチーム加入となったジュリアーノ・アレジ
GT500参戦初年度にディフェンディングチャンピオンチーム加入となったジュリアーノ・アレジ
TGR TEAM WedsSport BANDOHへ加入し、GT500フル参戦を行う阪口晴南(左)
TGR TEAM WedsSport BANDOHへ加入し、GT500フル参戦を行う阪口晴南(左)

■2022スーパーGT GT500クラス年間エントリーリスト

No. Team CarName Car Driver Tire
3 NDDP RACING CRAFTSPORTS MOTUL Z ニッサンZ GT500 千代勝正/高星明誠 MI
8 ARTA ARTA NSX-GT ホンダNSX-GT 野尻智紀/福住仁嶺 BS
12 TEAM IMPUL カルソニック IMPUL Z ニッサンZ GT500 平峰一貴/ベルトラン・バゲット BS
14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE ENEOS X PRIME GR Supra トヨタGRスープラ GT500 大嶋和也/山下健太 BS
16 TEAM Red Bull MUGEN Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT ホンダNSX-GT 笹原右京/大湯都史樹 DL
17 Astemo REAL RACING Astemo NSX-GT ホンダNSX-GT 塚越広大/松下信治 BS
19 TGR TEAM WedsSport BANDOH WedsSport ADVAN GR Supra トヨタGRスープラ GT500 国本雄資/阪口晴南 YH
23 NISMO MOTUL AUTECH Z ニッサンZ GT500 松田次生/ロニー・クインタレッリ MI
24 KONDO RACING リアライズコーポレーション ADVAN Z ニッサンZ GT500 佐々木大樹/平手晃平 YH
36 TGR TEAM au TOM’S au TOM’S GR Supra トヨタGRスープラ GT500 坪井翔/ジュリアーノ・アレジ BS
37 TGR TEAM KeePer TOM’S KeePer TOM’S GR Supra トヨタGRスープラ GT500 サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋 BS
38 TGR TEAM ZENT CERUMO ZENT CERUMO GR Supra トヨタGRスープラ GT500 立川祐路/石浦宏明 BS
39 TGR TEAM SARD DENSO KOBELCO SARD GR Supra トヨタGRスープラ GT500 関口雄飛/中山雄一 BS
64 Modulo Nakajima Racing Modulo NSX-GT ホンダNSX-GT 伊沢拓也/大津弘樹 DL
100 TEAM KUNIMITSU STANLEY NSX-GT ホンダNSX-GT 山本尚貴/牧野任祐 BS

※BS:ブリヂストン、YH:ヨコハマ、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン

GT300

 毎年激戦が繰り広げられるGT300では、前年覇者のSUBARU BRZ R&D SPORTは体制維持となったが、多くのチームでラインアップの変更が行われた。なかでも注目なのは新規参戦チームのSHADE RACINGだろう。

 スーパー耐久シリーズに参戦しているSHADE RACINGは、2022年から新たにスーパーGT GT300へと参戦を行うチーム。ドライバーはGAINERから移籍した平中克幸とFIA-F4選手権に参戦してきた清水英志郎という、同チームでもスーパー耐久に参戦経験があるコンビだけに、マシンの熟成次第では侮れない存在だ。

 また“勝ちに行く”という面では、BMW Team Studieが、新型車両であるBMW M4 GT3投入にミシュランタイヤ、そしてBMWワークスドライバーのアウグスト・ファーフス加入といった勝利を狙うラインアップを揃えてきており、BMWからの“スーパーGTでのチャンピオン獲得”という強いメッセージを感じさせられる。

 そのほかにも、マシンをGT-R GT3にスイッチしたBUSOU Drago CORSEは道上龍監督を筆頭に、柳田真孝と井出有治というベテランコンビとなり、K-tunes RacingはARTAから移籍した高木真一が加入し、新田守男との黄金コンビが2010年以来の復活を果たす。若手の走りにも期待だが、まだまだ衰えを知らないベテランたちの活躍にも注目したいところだ。

2022スーパーGT富士公式テスト 清水英志郎/平中克幸(シェイドレーシング GR86 GT)
2022スーパーGT富士公式テスト 清水英志郎/平中克幸(シェイドレーシング GR86 GT)
2022スーパーGT富士公式テスト 柳田真孝(BUSOU raffinee GT-R)
2022スーパーGT富士公式テスト 柳田真孝(BUSOU raffinee GT-R)
2022スーパーGT富士公式テスト 高木真一(K-tunes RC F GT3)
2022スーパーGT富士公式テスト 高木真一(K-tunes RC F GT3)

■2022スーパーGT GT300クラス年間エントリーリスト

No. Team CarName Car Driver Tire
2 muta Racing INGING muta Racing GR86 GT トヨタGR86 加藤寛規/堤優威 BS
4 GOODSMILE RACING & TeamUKYO グッドスマイル 初音ミク AMG メルセデスAMG GT3 谷口信輝/片岡龍也 YH
5 TEAM MACH マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 トヨタ86 MC 冨林勇佑/平木玲次 YH
6 MOTOYAMA Racing w/ Team LeMans Team LeMans Audi R8 LMS アウディR8 LMS 本山哲/片山義章 YH
7 BMW Team Studie x CSL Studie BMW M4 BMW M4 GT3 荒聖治/アウグスト・ファーフス MI
9 PACIFIC CARGUY Racing PACIFIC hololive NAC Ferrari フェラーリ488 GT3 木村武史/ケイ・コッツォリーノ YH
10 GAINER TANAX GAINER GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 富田竜一郎/大草りき DL
11 GAINER GAINER TANAX GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 安田裕信/石川京侍 DL
18 TEAM UPGARAGE UPGARAGE NSX GT3 ホンダNSX GT3 小林崇志/太田格之進 YH
20 SHADE RACING シェイドレーシング GR86 GT トヨタGR86 平中克幸/清水英志郎 DL
22 R’Qs MOTOR SPORTS アールキューズ AMG GT3 メルセデスAMG GT3 和田久/城内政樹 YH
25 HOPPY team TSUCHIYA HOPPY Schatz GR Supra トヨタGRスープラ 松井孝允/野中誠太 YH
30 apr apr GR86 GT トヨタGR86 永井宏明/織戸学 YH
31 apr apr GR SPORT PRIUS GT トヨタGRスポーツ・プリウスPHV GT 嵯峨宏紀/中山友貴 BS
34 BUSOU Drago CORSE BUSOU raffinee GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 柳田真孝/井出有治 DL
48 NILZZ Racing 植毛ケーズフロンティア GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 井田太陽/田中優暉 YH
50 Arnage Racing Arnage MC86 トヨタ86 MC 加納政樹/阪口良平 YH
52 埼玉トヨペット Green Brave 埼玉トヨペットGB GR Supra GT トヨタGRスープラ 吉田広樹/川合孝汰 BS
55 ARTA ARTA NSX GT3 ホンダNSX GT3 武藤英紀/木村偉織 BS
56 KONDO RACING リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ YH
60 LM corsa Syntium LMcorsa GR Supra GT トヨタGRスープラ 吉本大樹/河野駿佑 DL
61 R&D SPORT SUBARU BRZ R&D SPORT スバルBRZ GT300 井口卓人/山内英輝 DL
65 K2 R&D LEON RACING LEON PYRAMID AMG メルセデスAMG GT3 蒲生尚弥/篠原拓朗 BS
87 JLOC Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 ランボルギーニ・ウラカンGT3 松浦孝亮/坂口夏月 YH
88 JLOC Weibo Primez ランボルギーニ GT3 ランボルギーニ・ウラカンGT3 小暮卓史/元嶋佑弥 YH
96 K-tunes Racing K-tunes RC F GT3 レクサスRC F GT3 新田守男/高木真一 DL
244 Max Racing HACHI-ICHI GR Supra GT トヨタGRスープラ 佐藤公哉/三宅淳詞 YH
360 TOMEI SPORTS RUNUP RIVAUX GT-R ニッサンGT-RニスモGT3 青木孝行/田中篤 YH

※BS:ブリヂストン、YH:ヨコハマ、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン


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