レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.04.15 20:16
更新日: 2022.04.15 20:58

必勝体制のBMW Team Studie“最後のピース”ファーフスがついに来日「勝つことを目標に来た」

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | 必勝体制のBMW Team Studie“最後のピース”ファーフスがついに来日「勝つことを目標に来た」

 4月16〜17日、岡山国際サーキットで開催されるスーパーGT第1戦岡山。ついに迎える開幕戦だが、今季GT300クラスで大幅に体制を強化したBMW Team Studie x CSLの“最後のピース”とも言える、BMWワークスドライバーのアウグスト・ファーフスが来日を果たし、第1戦に参戦することになった。

 ブラジル出身のファーフスは、長年BMWワークスドライバーとして活躍。WTCC世界ツーリングカー選手権での大活躍、さらにDTMドイツ・ツーリングカー選手権でのチャンピオン争い等ツーリングカーで大活躍。またGTカーも乗りこなし、インターコンチネンタルGTチャレンジ王者、デイトナ24時間クラス優勝、FIA GTワールドカップ優勝など、これまでのキャリアでの栄冠は数え切れないほどだ。2014年、16年、17年と鈴鹿でスーパーGTにスポット参戦してきたが、シリーズへの挑戦は今季が初となる。

 そんなファーフスを起用するのが、2022年に大幅に体制を強化したBMW Team Studie x CSL。世界中でデリバリーがスタートしたニューマシンのM4 GT3、さらにミシュランタイヤの投入、エースの荒聖治と、BMW Mブランドの50年を祝うべく、必勝体制を敷いてきた。ファーフスはその勝利のための重要なピースだったが、コロナ禍でなかなか来日が実現せず。第3ドライバーとして控える近藤翼が荒とともにテストをこなしてきた。

 チームにとってもファーフス来日は待ち望んだものだったが、ファーフス自身のレーススケジュールの調整、また来日に向けた書類手続きなど、参戦に向けては高いハードルがあったという。「ギリギリでした」と鈴木康昭チーム代表兼監督も語ったが、さまざまな障壁を乗り越え、ついに来日が実現した。

 搬入日となった4月15日も、ファーフスはさまざまな手続きを進めるタイトスケジュールだったが、取材を申し込むと「もちろん歓迎だよ!」と変わらぬナイスガイぶりをみせてくれた。

「素晴らしい気分だよ。このシリーズにはいつも戻ってきたいと思っていたくらいレベルが高いシリーズだし、何より日本が大好きだからね。人々も、食事も大好きなんだ。今年、いよいよすべてのレーススケジュールをマネージメントできて戻ってくることができた。すごく大変だったけどね!」とファーフスは笑顔で語った。

「参戦を実現できてとても嬉しいよ。クルマのことは良く知っているし、何より開発に携わってきたクルマだからね。チームに良い助けになれるよう願っているんだ」

 ファーフスが語るとおり、M4 GT3はBMWワークスドライバーとして開発を担ってきたマシン。その実力はすでに公式テストで荒、近藤も実感しているが、ファーフスにどんなコンセプトで開発してきたのかを聞くと「僕たちがM4 GT3を開発するときに重視したのは、ドライバビリティの向上だ」と語った。

「(先代の)M6 GT3はタイヤのデグラデーションが大きかったので、タイヤにも優しくなるようにも開発してきたんだ。M4 GT3は予選ではそれほどスーパーなパフォーマンスではないかもしれなけれど、レースでは優れたペースを示せると思うよ」という。

 今回ファーフスは、GT300で2年以上参戦がないドライバーに課せられるルーキーテストを受けなければならないなどやるべきことは多いが、それでもファーフスにとって、岡山は非常に思い出深い場所だ。WTCCでBMW320siを駆り、ポールポジションや優勝など、印象的な成績を残している。

 もちろん本人の記憶にもそれはくっきりと残っているようで、「僕が岡山でレースをしたときはウエットコンディションだったけれど、素晴らしいレースができたんだ。今回も同じ結果(=優勝)を残せるといいね!」と笑顔で語った。

 鈴木代表によれば、ファーフスはニュルブルクリンク24時間との日程バッティング等で出場できないレースはあるものの、かなり多くのレースに参戦することができそうだという。もちろん狙うのは優勝だ。

「クルマは素晴らしいものができたと思うし、チームはこのシリーズのことを良く知っている。そして荒サンは非常に経験豊かなドライバーだ」とファーフスは意気込んだ。

「もし勝てる可能性がないとしたら、僕はスーパーGTに挑戦しないよ。だから勝つことが最大の目標だし、きっと実現できると思っているんだ」

2022スーパーGT第1戦岡山 アウグスト・ファーフス(Studie BMW M4)
2022スーパーGT第1戦岡山 アウグスト・ファーフス(Studie BMW M4)
2022スーパーGT第1戦岡山に登場したアウグスト・ファーフス(Studie BMW M4)が鈴木康昭代表と話し込む。
2022スーパーGT第1戦岡山に登場したアウグスト・ファーフス(Studie BMW M4)が鈴木康昭代表と話し込む。
2009年WTCC岡山 レース2で優勝したアウグスト・ファーフス
2009年WTCC岡山 レース2で優勝したアウグスト・ファーフス
2022スーパーGT第1戦岡山 Studie BMW M4
2022スーパーGT第1戦岡山 Studie BMW M4


関連のニュース