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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.04.17 18:38
更新日: 2022.05.02 10:57

リアライズGT-Rが2年続けて岡山制す。過熱した入賞争いはバトル&アクシデント多発【第1戦岡山GT300決勝レポート】

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スーパーGT | リアライズGT-Rが2年続けて岡山制す。過熱した入賞争いはバトル&アクシデント多発【第1戦岡山GT300決勝レポート】

 2022年のスーパーGTの第1戦決勝レースが4月17日、岡山国際サーキットで行われ、スーパーGT GT300クラスはリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が優勝を飾った。2位にUPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進)、3位にLEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が続いている。

 待望の新シーズン開幕を迎えたスーパーGT。例年開幕戦の舞台としておなじみの岡山県美作市の岡山国際サーキットには予選日、決勝日ともに多くのファンが観戦に訪れた。

 全車がノーウエイトで挑む第1戦、前日16日に行われた公式予選でポールポジションを獲得したのはSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)昨年のシリーズチャンピオンが今季も速さを見せつけた。2番グリッドは岡山に本拠地を置くK-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一)が獲得。2列目には今回がスーパーGTデビュレースとなる若手をひとりづつ起用するTANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき)と、UPGARAGE NSX GT3が並んだ。昨年の第1戦ウイナーのリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは5番グリッドからスタートを迎えることとなった。

 決勝レースはかなり強めの日差しが照りつける青空のもと、気温23度、路面温度33度、湿度30%というコンディションに。2周のフォーメーションラップを経て14時6分にスタートを迎えた。1コーナーはポールポジションスタートのSUBARU BRZ R&D SPORT井口がホールショットを守るも、その背後ではTANAX GAINER GT-Rの大草がデビューレースということを感じさせない鋭いブレーキングをみせ、K-tunes RC F GT3のベテラン新田から2番手の座を奪う。さらに、昨年のウイナーのリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rの藤波が3番手に、そしてUPGARAGE NSX GT3の小林も新田をかわし4番手にポジションを上げた。

 スタートからリードを広げるかと思われたSUBARU BRZ R&D SPORT井口だったが、同じダンロップタイヤを履くTANAX GAINER GT-Rの大草に対し、10周経過時点で1.967秒差と背後を走る新人大草を引き離すことができない。しかし、15周目には大草の背後に、昨年の岡山戦のウイナーであり、ヨコハマタイヤを履くリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R藤波が接近。藤波は17周目のレッドマンコーナーで大草を攻略し、2番手に浮上。この時点で2.5秒先行する井口を追う展開へと変わった。

 2番手に浮上した藤波はハードプッシュを見せ、20周目には井口とのギャップを1.665秒まで縮める。さらに0.4秒差まで縮めた22周目、バックストレートエンドのヘアピンで藤波はアウトから井口に仕掛ける。2台は並走して立ち上がるも、続くリボルバーコーナーでアウトインが入れ替わり、イン側となった藤波が井口をパス。昨年もここ岡山で強さを見せた2020年シーズンのチャンピオンが2年ぶりのタイトル奪取へ向けて、レースを序盤からリードすることになった。

 25周目、ダンロップを履くSUBARU BRZ R&D SPORT、TANAX GAINER GT-R、K-tunes RC F GT3の3台が1分30秒台までペースが落ちるなか、ヨコハマタイヤを履くリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは井口に4.1秒とリードを広げる。

 レース距離の3分の1が経過した25周目より、ピットに入ってくる車両も現れるなか、31周目に上位勢で最も早くピットに入ったのは5番手の新田、そして0.2秒差で6番手に続いていたPACIFIC Hololive NAC Ferrariの横溝だった。このピットでPACIFIC Hololive NAC Ferrariが先行し、事実上の5番手にポジションを上げる。そんななか、32周目にはweibo Primez ランボルギーニ GT3の元嶋佑弥が大草をかわし、見た目上の3番手に浮上している。

 34周目、藤波に6.992秒差でピットインしたBRZだったが、ピット作業終了後エンジンがかからず、停車時間は1分5秒と大きくタイムロス。これにより優勝戦戦から姿を消すまさかの結果となった。一方のリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは36周目にピットイン。こちらは停車時間38.5秒でコースに復帰し、首位をキープすることに成功した。

 しかし、ピット前には7秒以上あったUPGARAGE NSX GT3との差は徐々に縮まり、45周時点で3.257秒まで接近を許してしまう。オリベイラはプッシュを見せるも、UPGARAGE NSX GT3の第2スティントを務めるGT300ルーキー、太田格之進はそれに食いつく。ここで、オリベイラに近づいておきたい太田だったが、3番手まで浮上していたPACIFIC Hololive NAC Ferrariのケイ・コッツォリーノが、49周目には太田の背後0.4秒差のところまで接近。太田はブロックラインを走り、コッツォリーノの猛追を退ける。

 そんななか、6番手を走行していたweibo Primez ランボルギーニ GT3の小暮が、55周目のホッブスコーナーでスピン。コース復帰は叶うも周回遅れとなってしまう。さらに55周目にはStudie BMW M4と5番手争いを繰り広げていたK-tunes RC F GT3高木がヘアピンコーナーで止まりきれず、GT500クラスのリアライズコーポレーション ADVAN Zに追突。フロントセクションを損傷したK-tunes RC F GT3だったが、ピットに入らず走行を続ける。

 その翌周のホームストレートでK-tunes RC F GT3ボンネットが浮き上がり、高木の視界を奪うことに。高木はスピードを落とすも、ホームストレートイン側のコンクリートウォールにフロントから接触し、そのはずみで1コーナーアウト側まで弾き出されストップ。高木は自力で車両を降りたが、車両回収のため62周目にフルコースイエロー(FCY)が導入されることに。

 63周目、FCY解除を迎えるとStudie BMW M4を先頭に5台以上が加わる5番手争いが白熱。巧みなディフェンスを見せるStudie BMW M4のアウグスト・ファーフスと、Team LeMans Audi R8 LMSの片山義章が見応えのあるバトルを展開。岡山を本拠地とする片山がマイクナイトコーナーでファーフスをアウト側からかわし、5番手に浮上する。

 6番手にポジションを下げたファーフスの背後には、ARTA NSX GT3からスーパーGTデビュー戦を迎えた木村偉織が接近。しかし、71周目のヘアピンでARTA木村はStudieファーフスに追突してしまう。グラベルに弾き出されたStudie BMW M4の回収のため、72周目に2度目のFCYが導入された。

 73周目にレース再開を迎えたが、上位勢に順位の変化はなく。2022年シーズン初戦は、昨年も岡山を制したリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが76周目のトップチェッカーを受け優勝。2位にUPGARAGE NSX GT3、3位にLEON PYRAMID AMGが続いた。4番手にPACIFIC Hololive NAC Ferrariが、5位にTeam LeMans Audi R8 LMSが続いている。

 2022年のスーパーGT第2戦『FAV HOTEL FUJI GT 450km RACE』は静岡県の富士スピードウェイで、5月3〜4日に行われる。スーパーGTとしては初の開催となる450kmレースの第2戦ではどのような戦いが繰り広げられることになるのだろうか。今年もGT300クラスの戦いからは目が離せない。

2022スーパーGT第1戦岡山 GT300スタート
2022スーパーGT第1戦岡山 GT300スタート
スタートで白煙を上げながらK-tunes RC F GT3の新田守男のインをさしたTANAX GAINER GT-Rの大草りき
スタートで白煙を上げながらK-tunes RC F GT3の新田守男のインをさしたTANAX GAINER GT-Rの大草りき
2022スーパーGT第1戦岡山 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
2022スーパーGT第1戦岡山 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)
2022スーパーGT第1戦岡山 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進)
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2022スーパーGT第1戦岡山 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)
2022スーパーGT第1戦岡山 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)
2022スーパーGT第1戦岡山 PACIFIC hololive NAC Ferrari(ケイ・コッツォリーノ/横溝直輝)
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K-tunes RC F GT3の回収のためFCYが導入されることに
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Studie BMW M4のアウグスト・ファーフスに仕掛けるTeam LeMans Audi R8 LMSの片山義章
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2022スーパーGT第1戦岡山 ヘアピンでスピンを喫したアールキューズ AMG GT3(和田久/城内政樹)
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