バケットシート国内最大手メーカーのブリッドが13日、レーシング・コンストラクターである童夢と共同開発したシートを発表。販売価格120万円のレース専用シート、『ブリッド・ハイパー』を幕張メッセで行われている東京オートサロン2017で公開した。
この『ハイパー』はスーパーGTをはじめ、世界各国のレースを戦うFIA-GT3車両向けに設計。ブリッドの高瀬嶺生社長は「FIA-GT3にはヨーロッパ人の体型を想定して設計されたシートが多いなかで、ブリッドは童夢と手を組み、アジア人の体型に合わせた設計を行いました」とそのコンセプトを述べた。
「また、シート単体で9.9kgと軽く、付属装備品を合わせた総重量でもわずか16.2kgと、世界最軽量のシートです。また我々が苦手としていたトップカテゴリー向けの商品のため販路拡大にもつながればと思います」と続ける高瀬社長。
今回、共同開発を行った童夢の中村卓哉開発部長は「FIAの定める安全規格をクリアするため、厳しい安全試験に耐えられる設計を行い、なおかつ別次元の強度を実現しました。これらを両立してFIAの公認を得るのは、じつは難しいことなんです」と開発の背景を語る。