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MotoGP ニュース

投稿日: 2023.03.02 21:27
更新日: 2023.04.03 23:29

野尻智紀が日本プロスポーツ大賞の敢闘賞を受ける。スポーツ功労者顕彰の長谷見昌弘氏、星野一義氏も登壇

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MotoGP | 野尻智紀が日本プロスポーツ大賞の敢闘賞を受ける。スポーツ功労者顕彰の長谷見昌弘氏、星野一義氏も登壇

 その年の各スポーツ界で顕著な活躍をした個人や団体に贈られる『第52回内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞』の受賞式典が東京都内で開催され、全日本スーパーフォーミュラ選手権で2年連続チャンピオンに輝いた野尻智紀が敢闘賞の表彰を受けた。また、文部科学省スポーツ功労者顕彰を受賞した元レーシングドライバーで、ニスモ名誉顧問の長谷見昌弘氏、そしてTEAM IMPULの総監督を務める星野一義氏も登壇した。

 毎年恒例となっている日本プロスポーツ大賞だが、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、式典の開催が見送られ続けてきた。今年はコロナ禍での規制も緩和され始めていることもあり、4年ぶりの開催となった。

 モータースポーツ界では、長谷見氏、星野氏に加えて、元レーシングライダーの平忠彦氏に対して、スポーツ功労者顕彰が贈られることが決まっていたが、これに加えて野尻の敢闘賞が会場で発表された。

第52回内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞の受賞式典に登壇した野尻智紀
第52回内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞の受賞式典に登壇した野尻智紀

 スーパーフォーミュラでは2021年にシーズン3勝を挙げて初のシリーズチャンピオンを獲得すると、翌2022年は10戦のうち、予選では6度のポールポジションを記録。決勝では2勝を含む8度の表彰台を獲得するという安定した走りをみせ、国内トップフォーミュラでは14年ぶり、スーパーフォーミュラになってからは初となる2年連続ドライバーズチャンピオンに輝いた。なお、野尻はスーパーフォーミュラにデビューした2014年にも日本プロスポーツ大賞の新人賞を受賞しており、この会場を経験するのは2度目となる。

 この日の野尻は、スーパーGTのメーカーテスト参加のため鈴鹿サーキットにいたのだが、式典出席のために午後に入ってから東京へ戻ってきたとのこと。またすぐに鈴鹿へ戻ってテスト2日目に参加するようだ。

 同じ敢闘賞では、他にもスノーボーダーの平野歩夢や女子プロゴルファーの山下美夢有、水泳パラアスリートの富田宇宙らが受賞。さらに特別賞ではサッカー日本代表の森保一監督が登場するなど、錚々たる顔ぶれと同じステージに登壇した野尻は「大変光栄なことです。この場所に居させてもらえるというのは、いちスポーツ選手として嬉しいことですし、ここまで連れてきてもらった色んな方々に感謝したいです」とコメント。

 敢闘賞でも栄誉あることなのだが、野尻は「ただ、もっと上の賞があると思いますから、そのあたりはくやしくもあるなというところです。これからも頑張っていきたいです。僕たちモータースポーツ界から大賞受賞者が今後出るようになっていくといいなと思っています」と、早くも次なる目標に目を向けていた。

第52回内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞の受賞式典の様子
第52回内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞の受賞式典の様子

 スポーツ功労者顕彰では、長谷見氏、星野氏、平氏が登壇し、井出昌彦文部科学副大臣から顕彰状を受け取った。

 35年以上にわたって国内のトップレースで活躍してきた長谷見氏。現役引退後は若手の育成に力を入れているほか、2013年から2016年までは日本自動車連盟で競技規則等を定める『モータースポーツ審議会委員』を務めるなど、日本のモータースポーツの人気向上と発展に大きく貢献した。

「僕は1962年にレースを始めて38年間、現役をやってきました。それからはチームオーナー、チーム監督をやりながら、若い選手を育てて、何人もの優秀な選手が育ちました。これからもモータースポーツのために、体が続く限り、協力しようと思っています」と長谷見氏。自身がこれまで携わってきたことを振り返りながら、受賞者代表として挨拶した。

 昨年、スーパーGTのGT500クラスでチャンピオンを獲得したTEAM IMPUL総監督の星野氏も、若手の育成に尽力しているひとり。特にここ数年はドライバーだけでなく、メカニックやエンジニアなどチームスタッフの育成にも力を入れ、チーム全体がレベルアップしたことが、昨年のチャンピオン獲得の大きな要因になったと言われている。

 星野氏も「これからも若手を育てて、もっと日本のレースを盛り上げていきたい。将来的には日本のレース界から大賞を獲れるような選手がでてきて、そういう時代になってほしいなと思います」と、さらなるモータースポーツ界の発展を期待している様子だった。

令和4年度文部科学省スポーツ功労者授与された6名
令和4年度文部科学省スポーツ功労者授与された6名
令和4年度文部科学省スポーツ功労者として顕彰を受けた長谷見昌弘氏、星野一義氏、平忠彦氏
令和4年度文部科学省スポーツ功労者として顕彰を受けた長谷見昌弘氏、星野一義氏、平忠彦氏

 今回の日本プロスポーツ大賞の受賞式典では、各スポーツ界で2022年度に活躍した選手をはじめ、著名人や関係者らが多数出席。大賞に輝いたボクシングの井上尚弥に総理大臣杯の授与するため、岸田文雄内閣総理大臣も出席した。

 ここ数年はコロナ禍で、一時は無観客開催を余儀なくされたスポーツ界だが、今年5月に新型コロナウイルスが5類へ移行されることが予定されていることもあり、各競技での観戦環境もさらなる緩和が予想されている。

 これについて岸田総理は「今年のスポーツ界も“声出し応援”が再開され、世界的な大会も多く開催されることが予定されています。政府としても、スポーツの価値が大いに創出されるように、取り組みを進めていきたいと思います」とコメント。国内モータースポーツに関しては、各シリーズプロモーターから今年のガイドライン等は発表されていないが、政府の方針に沿う形となれば、コロナ前の活気がサーキットに戻ってくることも、大いに期待される。

井上尚弥に総理大臣杯の授与するため、岸田文雄内閣総理大臣も出席
井上尚弥に総理大臣杯の授与するため、岸田文雄内閣総理大臣も出席


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