その心臓部である直列4気筒直噴ターボの『2.0TFSI』は出力が23PS、トルクが20Nmアップし、0~100km/h加速は4.7秒に。エンジン制御の設定もこれまで以上にスポーティさを重視し、一定速度での走行やパーシャルロード域(アクセルを踏み込んで徐々に負荷がかかっていく領域)の低中加速時には、プリロード(ブースト圧の事前充填)されたターボチャージャーが一定の回転数を維持し優れたレスポンスを発揮する。
また7速Sトロニックの制御も見直しを受け、クラッチパックをより強く押し付けることによって発進時のトルクと応答性をアップ。シフトレバーがDの位置でも全開加速時の変速時間を半減させ、パーシャルロード域でも回転数を上げておくことで俊敏なレスポンスが得られる。
そんな性能を支える脚元では、標準のSスポーツサスペンション、オプションのSスポーツサスペンションのどちらを選択した場合でも15mm低下した車高設定となり、後者ではトルクスプリッターと各アウディドライブセレクトモード専用に調整されたアダプティブダンパーを備える。
また強化ベアリングを備えたウィッシュボーンと新しいピボットベアリングによりさらなるネガティブキャンバーを許容し、最適化されたプログレッシブステアリングによりダイレクト感の増したハンドリングがもたらされる。
そのほか、コーナリング中のイン側ホイールにわずかにブレーキをかけるホイールセレクティブトルクコントロールも新世代ESCによりさらに進化を遂げ、トラクションが向上するとともに減速時の挙動が改善。新たに直径357mm、厚さ4mm増の34mmとしたパフォレーテッドタイプの18インチフロントディスクブレーキにより、熱や負荷に対する容量増でストッピングパワーも強化される。
よりフラットでワイドな形状になった新しい構造が特徴的なフレームレスのシングルフレームグリル両脇には、マトリクスLEDヘッドライトのデジタルDRLを構成する24ピクセルのエレメントが3列に配置され、MMIを使用して最大4種類のデジタルDRLシグネチャーを選択できるようになっている。
インテリアでも、光の演出を加えるアンビエントライトパッケージプラスや、数多くのコネクテッドサービス、オンデマンド機能、アプリストアによりデジタル化された高度なコネクテッド機能など多くの新機軸を備え、ドイツ本国を含む欧州では2024年第2四半期の発売を予定。日本への導入時期や価格は、追ってアナウンスされる見込みだ。
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