これを聞いたハートレーは29周目のバックストレートエンドでチームメイトに進路を譲ったものの、不運にも2台は接触。マシンにダメージを負って予定外のピットインを強いられたハートレーは最下位へ転落。接触事故の過失を認められたガスリーは10秒タイムペナルティが科せられてしまう。
結局、ガスリーは15番手でフィニッシュし、その後10秒ペナルティを加算され18位。ハートレーはレース終盤にギヤボックスにダメージがあることが発見されたため、リタイアとなった。
レース後、2人はエンジニアたちとともにミーティングを行い、ポジションの入れ替えに関して、誤解があったという認識で一致したという。
その詳細は明らかにされていないが、バックストレートエンドでハートレーがインを開けて譲ったにもかかわらず、ガスリーがぎりぎりまでスリップストリームについていたため、ハートレーがミラーでガスリーの存在に気がつかずにコーナーでターンインしたことが原因ではないかと考えられる。
だが、レース後のミーティングで最も熱く議論が交わされたのは接触したことではなく、寒かった予選に続いて、暖かくなった日曜日のレースでもペースが上がらなかったことだ。
レース後のミーティングで、チーム代表のフランツ・トストは、次のような指示をチームに出した。
「次のバクーでより競争力を発揮できるよう、この2週間の走行データを分析しなければならない。なぜ上海で苦しんだのかだけでなく、なぜバーレーンで速かったのかも、われわれは理解しなければいけない」