レッドブル・ホンダが劇的な最終周ウインを飾ったF1第22戦アブダビGPは、アルファタウリ・ホンダにとっても2021年シーズン最高のレースとなった。角田裕毅4位、ピエール・ガスリー5位という結果だけでなく、初日から予選、レースへの流れも、完璧に進んだ週末だった。
2台が立て続けにバルテリ・ボッタス(メルセデス)を抜いて行った最終周では、「1ラップだけとわかっていたので、エンジンもフルパワーを出させた」と、全開プッシュを貫いた本橋正充チーフエンジニア。ホンダF1最後のレースは、第3期時代からいっしょにやって来た田辺豊治テクニカルディレクターとの最後のレースでもあった。ホンダF1の現場ナンバー1、2として苦楽をともにして来たふたりは、レース後がっしりと抱き合った。