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海外レース他 ニュース [PR]

投稿日: 2024.04.11 18:08

“超ヘビー級”NASCARを支えるグッドイヤー。求められるのは「経験と感覚」と小林可夢偉

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海外レース他 | “超ヘビー級”NASCARを支えるグッドイヤー。求められるのは「経験と感覚」と小林可夢偉

 アメリカ最大のモータースポーツ、NASCAR。その最高峰に位置付けられているカップ・シリーズに、今年も小林可夢偉がスポット参戦した。

 2023年のインディアナポリス戦に続く2回目の出走は、テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズが舞台。23XIレーシングのトヨタ・カムリXSEでエントリーした可夢偉は、事前の準備時間も限られるなか、39台中予選で25番手を獲得。3月24日に行われた決勝では2度の追突を受けて29位完走に終わったものの、「トップ争いはできる」と2度目の挑戦にして早くも手応えを得たようだ。

 その可夢偉、そしてNASCARの足元を支えているのは、グッドイヤーのワンメイクタイヤだ。2022年、現行の『Next-Gen』車両の導入に合わせて、カップ・カーはタイヤも大きく変わった。それまで15インチだったホイール径は18インチへと拡大、合わせて締結も5ナットからセンターロック方式に変更と、マシンの“近代化”がなされたのだ。

グッドイヤータイヤ
NASCARで使用されているグッドイヤータイヤ

 WEC世界耐久選手権のハイパーカークラス、そして全日本スーパーフォーミュラ選手権と、世界と日本のトップカテゴリーに今年も参戦している可夢偉は、アメリカのトップカテゴリーを支えるグッドイヤータイヤについて、どんなフィーリングを得たのだろうか。

「僕はまだ2戦と経験が浅いので、どこまで正しく伝えられるかは分かりませんが」と前置きした上で、まずは約1500kgと、WECのおよそ1.4倍、そしてスーパーフォーミュラの2倍を優に超える車重を、問題なく支えている点を可夢偉は挙げた。

「クルマが重いということで、かなりタイヤには負荷がかかると思うのですが、その重いクルマでもちゃんと走れるタイヤを作ってくれていると思います」

 サーキット・オブ・ジ・アメリカズは、オーバルを主戦場とするカップ・シリーズにおける今季初のロードコースでのレースとなったわけだが、そこでNASCARのドライバーたちはコースの左右に設けられた縁石をはみ出すアグレッシブな走りでバトルを繰り広げた。見た目には“派手な”走行シーンとなったが、可夢偉によれば「オーバードライブしてタイヤをスライドさせてしまうと、タイヤには良くないみたいです」と、実際には繊細な操作が求められるようだ。

小林可夢偉
2024年NASCARカップ・シリーズ第6戦に出走した小林可夢偉
トヨタ・カムリXSE
小林可夢偉がドライブしたトヨタ・カムリXSE 2024年NASCAR第6戦テキサス

 ドライビングに繊細さが求められる理由として可夢偉は、タイヤ温度等の計測用センサーが取り付けられておらず、“人の力”に頼る部分が大きくなっている点を挙げる。2022年にマシンは大きく進化したが、『機械よりも人間』というシリーズとしての哲学は、こういった部分では健在のよう。それは、グッドイヤーによっても支えられているのだ。

「やはりこのタイヤを使いこなすには、経験が必要になってきます」と可夢偉は説明する。

「センサーがなかったりしてタイヤに関するデータの解析のようなものができないので、本当にドライバーが感覚を合わせていかなければなりません」

「僕らのような(普段は)センサーだらけのなかでレースをしている者も、自分の勘を信じていろいろとやることが多くなる。自分がいろいろと考えて、良さを引き出すというようなタイヤなのではないかと思います」

小林可夢偉
2024年NASCARカップ・シリーズ第6戦に出走した小林可夢偉

 1500kgの巨体ながら、レースでは多くの周回数を安定して走破する必要があるNASCARのタイヤ。可夢偉は今回、とくに1周の最速ラップを争う予選で、タイヤの「良さを引き出す」ことに苦労したという。

「(予選前の)練習時間が短いこともあって、ニュータイヤの使い方をうまく合わせきれず、オーバードライブになって下位に沈んでしまいました」と可夢偉は予選を振り返る。周囲のドライバーたちも「まだ分からなない」と口にするほど、予選でのタイヤ性能の引き出し方は“奥が深い”もののようで、「まだ2戦目なので、うまくいくわけがない」と可夢偉も経験不足を認める。

 しかし決勝では「タイヤはうまくマネジメントできたので、まだまだ戦えるなと思っています」と可夢偉。もし3度目の参戦がかなった際には、予選、決勝ともに“ノビシロ”は充分。タイヤからさらなる性能を引き出し、より上位で戦ってくれることを期待したい。

・グッドイヤーのグローバル・レース・マネージング・ディレクター、スチュー・グラント氏のコメント
「サーキット・オブ・ジ・アメリカズにおける、小林可夢偉選手のキャリア2度目となるNASCARカップ・シリーズ参戦を大変誇りに思います。また、このレースを通じて、グッドイヤーブランドがより多くの日本の皆様に知ってもらえることをうれしく思います」

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