――今まで走ったなかで、シルバーストンは難易度の高いサーキットですか?
名取:むちゃくちゃ難しいですよ。松下(信治)さんがいろいろアドバイスしてくれて、いっしょにシミュレーターやってくれたり。それに僕の好きなタイプのサーキットなんで、決してなめてたわけじゃないんですけど、何とかなると思っていました。でも全然でしたね。
それはもう、はるかに予想を上回るぐらいに。本当に奥の深い、難しいサーキットでした。
――それは、どこか特定のコーナーが難しいのか、それともコース全体をまとめるのが難しいのか、どちらでしょうか?
名取:1周も長いですし、1つのミスで一気にリズムが狂って、次のコーナー4つぐらいドタドタとダメになったり。あっという間にコンマ5秒から1秒くらい遅れてしまいます。
――予選では、何がうまくいかなかったのでしょうか?
名取:タイヤにうまく熱が入りませんでした。他の選手と1周タイミングがずれてしまい、彼らのアタックのときに僕はクールラップ、僕がアタックのときは他の選手がクールラップという感じで、トラフィックに盛大につかまった。アタックできたのは、最後の1回だけでした。
――では、レース1の内容をお願いします。
名取:探り探り、でしたね。レース1で初めて気づいたことをフリー走行で気付けていたら、もっと違った走りができてたのに、順位も上がったはずなのにと、そこは反省材料です。
――タイヤマネージメントも難しかったですか?
名取:そんなに難しくはなかったですね。ただ、レース2は苦しかった。横にチームメイトがいて本能的にプッシュしてしまいました(苦笑)。途中までは突き放せたんですけど、終盤タイヤが苦しくなって抜かれてしまった。まだ子供ですね(笑)。タイヤに関しては、走るたびによくなってる手応えがあります。
――次戦のハンガロリンク(ハンガリー)は、レース経験がありますね。
名取:ええ、走ったことのあるコースは、人並みのペースが出せるはずなので、やれるべきことをやるだけです。