――雪のラリーだった、前回のイタ・ラリーは勝田選手だけがWRカーで出場し優勝しましたが、今回はもう1台WRカーがエントリーしています。地元のヤリ・フッツネンが、ワークス体制でヒュンダイi20クーペWRCをドライブしますね。
貴元:WRカーが2台ということで、いろいろな人が注目しているだろうし、どちらが速いのか比べられると思います。しかし、チームからも言われているのですが、勝敗を気にするのではなく、すべてのステージをきちんと走りきり、ヤリスWRCがどういう動きをするのかを、しっかり学ぶことが重要だと思います。
とにかく、マイレージを稼ぐことが今回の1番のターゲットです。ただし、WRカーがもう1台いる方が、自分がどれくらいのレベルで走っているのか分かりやすいので、それは楽しみです。
相手も今回が初のWRカーなので、抑えてくるのか、それとも今後のためにプッシュしてくるのか分からないですね。とても才能のある速い選手ですし、このラリーには何度か出ていてコースはよく知っているので、渡り合うのは簡単ではないのかもしれませんが、どういうギャップで走れるのか、目安として見れたら良いと思います。
――1デイイベントで、全部で9本のSSを走りますが、どのように戦う予定ですか?
貴元:非常に速いラリーですし、最初に何かあってはいけないので、自分としては最初のステージから全開で行くのではなく、ステップ・バイ・ステップでスピードを上げていつもりです。
――少し前のWRCラリー・チリではWRC2で2度目の優勝を果たしましたが、それによって自信をさらに高めることはできましたか?
貴元:自信よりも、自分が改善しなければならない点が多く見つかりました。それはネガティブな意味ではなくて、今後に向けて自分のドライビングや、クルマの改良点が見え、いろいろな知識が得られたので、そこがアルゼンチン、チリという連戦を終えての1番の収穫です。
ここまでWRC2を戦ってきて、本当に多くを学びました。特に、ペースノートに関しては、チリでは少し情報を入れ過ぎた部分もあったので、今回のリーヒマキ・ラリーではとにかくシンプルに作りました。それがどのように作用するのか、とても楽しみです。