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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2019.05.25 21:43
更新日: 2019.05.25 21:46

トヨタ・ヤリスWRCでの2戦目に挑む勝田貴元「最初に乗ったときはハンドリングの違いに驚いた」

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ラリー/WRC | トヨタ・ヤリスWRCでの2戦目に挑む勝田貴元「最初に乗ったときはハンドリングの違いに驚いた」

 2019年、トヨタの若手ラリードライバー育成プログラム『TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラム』で腕を磨いている勝田貴元。今季はフィンランド国内ラリー2戦にトヨタ・ヤリスWRCで参戦し、WRC世界ラリー選手権の最上位クラス挑戦に向けて、研鑽を積む1年となる。

 5月10~12日に行われたWRC第6戦チリで自身2度目のWRC2クラス優勝を遂げた勝田は、3月頭に行われたフィンランドラリー選手権第3戦イタ・ラリーでヤリスWRCを初めて実戦でドライブし、見事優勝。そして、5月24~25日に行われる第4戦リーヒマキ・ラリーでは、ヤリスWRCで2度目の実戦を迎える。

 前戦のイタ・ラリーが雪上を舞台にしたスノーイベントだったのに対し、今回のリーヒマキ・ラリーは未舗装路を舞台にしたグラベル・イベント。またリーヒマキ・ラリーはWRC屈指のハイスピードイベントであるラリー・フィンランドに匹敵する高速イベントでもあり、勝田にとっては新たなチャレンジとなる。

 そんなリーヒマキ・ラリーを目前に控えた現地24日、大会への意気込みを聞いた。

※ ※ ※ ※ ※ ※ 

――リーヒマキ・ラリーを前に、ヤリスWRCをどれくらいテストしたのですか?
勝田貴元(以下、貴元)フィンランドのユバスキュラ近郊で2日間テストをしました。メインチームのテストを兼ねて、400kmくらい走りました。

グラベルでちゃんと乗ったのは2018年末以来で、その時は大雨でドライコンディションでは乗れませんでした。今回の2日間も途中で雨が降ったりしましたが、最初の方はドライでしっかり乗れて、フィーリングを確認できました。

2018年、勝田はフィンランド国内でトヨタ・ヤリスWRCに試乗した
2018年、勝田はフィンランド国内でトヨタ・ヤリスWRCに試乗した

スノーでも感じたのですが、やはりクルマの限界が非常に高く、運転はしやすいのですが、スピードレンジも、アベレージスピードも上がるので、集中力がほんの少し切れたりするだけで、クラッシュなど大きなミスにつながりかねない。そういったことを、今回のテストで再確認しました。

――普段乗っているフォード・フィエスタR5から、すんなりとスイッチできましたか?
貴元:フィエスタR5とヤリスWRCは、ハンドリングが真逆だと思います。フィエスタR5は挙動がゆっくりで、クルマのロールを使って曲げる特性ですが、ヤリスWRCは動きがクイックで、WRカーの中でも初動がかなり優れているクルマだと思います。

だから、最初に乗った時はハンドリングの違いに驚きましたが、今はもうすっかり慣れました。ただし、問題は実際のラリーステージを初めて走った時に、パッとそういう走りができるかどうかです。

もしかしたらR5のクセが出てしまうかもしれないので、そこは乗っていきながら修正できたら良いと思います。

――リーヒマキ・ラリーへの出場は初めてですか?
貴元:はい。レッキ(ペースノートを作るための、ステージの下見走行)をして、ナローな道もありますが、基本的にワイドな道が多く非常にハイスピードなコースだと思いました。WRCフィンランドのオウニンポウヤのような、ハイスピードでクレストを越えながら右左に曲がるようなステージもあるので、ヤリスWRCがどのような動きをするのか、とても楽しみです。

リーヒマキ・ラリーのレッキをこなす勝田貴元
リーヒマキ・ラリーのレッキをこなす勝田貴元

一部には時速200キロでアプローチするようなジャンプもあり、WRカーだとどれくらいの飛距離になるか見当がつきません。そういうところは、少し抑えていかなければならないと思います。ここ1~2年ラリー・フィンランドはスピードレンジを意図的に落としているので、リーヒマキ・ラリーの方がスピードレンジは確実に高いと思います。

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