WRC世界ラリー選手権は10月8日、イタリア・サルディニア島で第6戦イタリアが開幕。同日シェイクダウンが行われ、オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)と選手権リーダーのエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が同タイムでトップを分け合った。
シーズン残り2戦となり、タイトルを争うなかで重要な1戦となるラリー・イタリア・サルディニア。その戦いに向けた最終チェックの場となるシェイクダウンが全長3.79kmのグラベル(未舗装路)ステージで行われた。
道幅が狭くテクニカルなトラックで速さをみせたのは、WRC連覇を狙うタナクだった。今季ヒュンダイに移籍したエストニア人は2本目のランで全体トップに躍り出ると、3度目の走行でさらにタイムを伸ばし、2分13秒6というタイムをマークしてみせる。
これに対して、前戦トルコでシーズン2勝目を飾り選手権リーダーとしてイタリアに乗り込んできたエバンスは、3度の走行での自己ベストは3分15秒6と振るわず。しかし、4度目に2分13秒6を記録。タナクと同タイムをマークしてタイミングシートの2列目に食い込んだ。
明日のデイ1では出走順が1番となるエバンスは走行後、「今回はタフなラリーになるだろう。シェイクダウンのステージはルーズな路面でグリップレベルがかなり低かったが、全体的なフィーリングは問題ない」と語った。
タナク、エバンスに続く3番手にはセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が0.8秒差で続き、前年ウイナーのダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が2分14秒7で4番手につけている。
ヒュンダイのピエール・ルイ・ルーベ、ティエリー・ヌービルが5、6番手。7番手以降はエサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)とガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)が続き、10番手のテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)の直前にトヨタ育成の勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)が、2分16秒1というタイムで9番手に食い込んでいる。
総合11番手となったカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)は、1走目で当時の全体ベストとなる2分18秒5を記録した。しかし、フィニッシュゲートを超えた直後にコースオフ。クルーは両面とも無事だったがマシンは横転し、この日の走行を終えせざるを得なくなった。
20歳のロバンペラはWRC.comに対し、「走りは良かったし、マシンのフィーリングも良かった。しかし、フィニッシュラインの通過直後にミスを犯した」と述べた。
「実際、僕のメモは少し間違っていて、もう少し早くブレーキを掛け始める必要があった。幸いクルマは大丈夫そうだ。明日からのラリーがうまくいくことを願っているよ」