更新日: 2022.06.13 12:21
トヨタ、ル・マン5連覇! 平川亮が最高峰デビュー年に初優勝、可夢偉組7号車はトラブルで2位/決勝24時間後レポート
残り4時間、4つすべてのクラスで首位と2番手は同一周回で走行を続ける接戦のなか、レースは最終盤に突入していった。残り3時間を前に、トヨタ陣営の8号車はブエミは、7号車はコンウェイへとドライバーチェンジを行う。
21時間30分を過ぎたところで、LMGTEアマクラスの3番手を走行していたデンプシー・プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSR-19がガレージに入れられ、修復に入った。これによりハードポイント・モータースポーツ99号車ポルシェがクラス3番手へと浮上した。
この直後、クラス2番手をゆくウェザーテック・レーシングの79号車ポルシェが、ポルシェコーナー進入でオーバーランを喫するが、グラベルを横切ってコース復帰に成功する。
残り2時間を切り、首位のトヨタ8号車はブエミからハートレーへとドライバーチェンジ。確実なピット作業でコースへと送り返す。続いて7号車もロペスへとマシンを託した。残り1時間半の時点で、2台のギャップは2分10秒ほどとなる。
このまま2台のギャップはほぼ変わらず、最後の1時間に入って残り26分で8号車ハートレーが最後のピットに。続いて7号車ロペスがピットで燃料補給を済ます。
各クラスとも最終ピット作業を終えたクルーが健闘を称え合うなか、最後の最後まで何が起こるか分からないという緊張感も同時に漂う独特のラスト数分を経て、8号車のハートレーがトップチェッカー。トヨタのピットは歓喜に包まれた。
LMP2はJOTAが終始危なげなく走って優勝。プレマ9号車、JOTA28号車が表彰台に立った。
終盤、LMGTEプロは91号車ポルシェと51号車フェラーリがピットインの度に首位を入れ替える展開となったが、やがて91号車がリードを保つ形に。残り40分を切ったところでマコウィッキは最終ピットストップへ。その後もリードを保ち、マコウィッキにとって悲願だったル・マンでのクラス優勝を達成した。フェラーリ51号車、52号車が続いている。
LMGTEアマではTFスポーツ33号車がリードを保って優勝を遂げた。ウェザーテック・レーシングの79号車ポルシェが2位、終盤表彰台圏内に浮上したノースウエストAMRの98号車アストンマーティンが3位に入っている。
ケッセル・レーシングの57号車は木村がチェッカードライバーを務め、クラス12位でチェッカーを受けている。
2022年のWECはこれで3レースを終了。第4戦は7月10日に、イタリア・モンツァで行われる。ここではプジョーの新型ル・マン・ハイパーカー、『9X8』がデビューを飾る予定だ。そして9月には3年ぶりに日本の富士スピードウェイで第5戦の6時間レースが開催されることとなっている。