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投稿日: 2022.04.11 12:46
更新日: 2022.04.11 13:28

P.MU/CERUMO・INGING 2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 予選・決勝レポート

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スーパーフォーミュラ | P.MU/CERUMO・INGING 2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 予選・決勝レポート

2022 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第2戦富士スピードウェイ 2022年4月10日(土)予選・決勝
天候:晴れ 路面:ドライ

#38 坪井翔
予選:11番手
決勝:12位

#39 阪口晴南
予選:15番手
決勝:17位

 2022年の開幕イベントとなった4月9日(土)の第1戦を終え、今季から導入された1大会2レースとなる第2戦を4月10日(日)に迎えた。第1戦では、前日の専有走行で起きたトラブルの影響もあり、思ったような予選、決勝を進めることができなかったP.MU/CERUMO・INGINGの坪井翔と阪口晴南だが、できることは限られているとはいえ、第1戦の決勝で得られた貴重なデータをもとににさらなる進歩を遂げるべく第2戦を迎えた。

公式予選

4月10日(土)10:25〜11:07
天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’22.178(Q2)/#39 阪口晴南 1’22.518(Q1)

 金曜に専有走行を行っていたものの、第1戦同様にいきなりの“ぶっつけ本番”となる公式予選。前日の第1戦では終始強い風が吹き、コンディションが不安定ななかでの公式予選となったが、この日の富士は非常に暖かで春の陽気を感じさせるなかでの予選となった。

 まず午前10時25分にスタートした公式予選Q1のA組では、まずは坪井が出走した。坪井はこの日の路面温度が前日よりもかなり高いことから、3周のウォームアップでアタックが可能と判断。各車がまず一度コースインした後ピットに戻り、ニュータイヤを履いた後ピットレーン上でステイ。他車よりもほぼ1周分遅い、残り5分というタイミングでコースインしていく。4周目にアタックを展開した坪井は、1分21秒987というタイムをマーク。この結果4番手で前日に続きQ2進出を果たした。

 5分間のインターバルに続いて、午前10時40分にスタートしたQ1のB組には、阪口が出走した。坪井と同様、一度コースインした後、ピットに戻りニュータイヤを装着。ただ阪口はステイはせず、残り7分でコースイン。5周目に1分22秒518をマークするが、やはりその後のライバルたちのアタックとともに順位がダウン。B組の8番手でQ2進出はならず、総合で15番手となった。

 10分間のインターバルを経て、午前11時にスタートした公式予選Q2。坪井はQ1と同様、ライバルよりもアタックのタイミングを遅らせ、残り5分でコースインしていった。3周目、坪井は1分22秒178をマークする。ただ本来、通常ならQ2はコンディションが上がることから1分21秒台に入れたいところが、なぜかタイムが落ちてしまった。さらに翌周もアタックを展開するが、タイムアップはならず、坪井は11番手で予選を終えた。

2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

決勝レース

4月10日(土)14:30〜
天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム:#38 坪井翔 1’24.536(30L)/#39 阪口晴南 1’24.926 (13L)

 午前に行われた公式予選を終えてから、3時間弱という非常に短いインターバルで迎えた第2戦の決勝レース。直前に行われたウォームアップでは、坪井が5周を走り1分25秒212というベストタイムをマークし7番手に。阪口は4周を走り1分25秒701で13番手につけた。

 ウォームアップでは午前に比べてやや風は出ていたが、気温23度、路面温度32度という暖かなコンディションのもと、午後2時30分に決勝レースのフォーメーションラップがスタートした。

 11番手からスタートした坪井だったが、スタートは良いものではなく、集団に飲まれてしまう。前日クラッチに違和感を抱えたまま臨んだが、その影響か2戦連続で1周目にポジションを落とすかたちとなってしまい、気づけば17番手。2周目に1台をかわしてきたものの、同じくあまり良いスタートではなかった阪口が坪井の後方につけ、P.MU/CERUMO・INGINGの2台は集団の後方からレース序盤を戦うことになってしまった。

 そんななか、1周目の激しい攻防のなかダンロップコーナーで#50 松下信治と#5 牧野任祐が接触。牧野車がコース上にストップし動けなくなってしまったことから、レースはセーフティカーが導入される。このセーフティカーは5周目に退去しリスタートを迎えるが、その直前に坪井は2ポジションを上げたが、フィーリングは前日に比べても良いモノではなかった。路気温の変化によるものなのかは不明だが、そのまま第1戦と同様コース上にステイ。前を走るライバルがピットに向かっていくなか、ドライビングと格闘しながらピットインを遅らせる作戦に出た。

 一方、阪口は前日同様10周目にピットウインドウがオープンするとともにピットイン。タイヤ交換を行った。阪口は前日得られたデータをもとに改良を加え変化を感じてはいたが、ペースはあまり上がらない。それでも第1戦同様浮上へのきっかけを得るべくあきらめずにコースへ戻り、#14 大嶋和也を従えながらラップを重ねていった。

 坪井は続々とライバルたちがピットインし、前が開けていくなかラップを重ね、26周目にピットイン。コースに復帰すると順位は14番手。28周目に1分24秒864という自己ベストをマークし、#64 山本尚貴を追うと、30周目にオーバーテイク。13番手につけた。6番手以下は僅差で、まだまだポイント獲得のチャンスはあった。

 ただ、集団から抜け出すほどの好フィーリングが今日の坪井にはなかった。坪井は38周目に#53 佐藤蓮をかわしたものの、集団のなかでなかなか上位へうかがうチャンスを掴めないまま、41周のチェッカーフラッグを受けた。また阪口は苦闘を続けたまま17位でフィニッシュ。P.MU/CERUMO・INGINGの2台は、第2戦ではポイントを獲得できずレースを終えることになった。

 トラブルから始まった週末ということもあり、それが最後まで響くかたちとなってしまったP.MU/CERUMO・INGING。坪井がテストの好調さを繋げられなかった原因、また阪口の不調はなんとしても改善したいところ。第3戦はすぐ、2週間後に鈴鹿サーキットで開催される。時間はそれほどあるわけではないが、チームは一丸となって第3戦での復調を目指していく。

2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 坪井翔と阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 坪井翔と阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

ドライバー/監督コメント

#38 坪井翔

「公式予選は前日同様、Q1はまずまずなのにQ2ではいまひとつになってしまいました。昨年から続いている状態なのですが、コンディション変化の読み方など、もう一度最初から見直さないといけないと感じました。決勝のスタートは、これまでSFでは得意だったのですが開幕2戦ともいまひとつでした。前日からクラッチにトラブルがあり不安要素もあったのですが、それが仇になったようにも思います」

「また今日はペースも悪く、ステイする作戦を採ったものの、前にもついていけず悪い状態でした。フィーリングも非常に良くなかったですね。公式合同テストで良かったのに、今回悪かった理由をしっかり振り返り解析して、次戦にしっかり臨みたいと思います」

#39 阪口晴南

「第1戦から見直して臨んだ結果、クルマは変化してまったく違うフィーリングにはなったのですが、まったく同じタイムなのですごく不思議な状況です。消去法のようになってしまった選択肢でしたが、ひとつ確認はできたので、次戦に繋がるとは思っています。スタートは前日良かったものの、今日は悪かった。原因はしっかり分析しなければいけませんね」

「戦略はオーソドックスなものでしたが、やはり刻むタイムが悪いので悔しいところです。タイムの変わり方などは分かったので、そこを繋げていきたいです。38号車は鈴鹿のテストでは速かったので、そのデータをもとに準備をしていくとは思いますが、また新たにチャレンジしていく必要があると思っています」

立川祐路監督

「2台ともに予選もうまくいきませんでしたし、何よりもスタートが良くなかったのが大きく響いてしまいましたね。坪井選手も阪口選手もともにほぼ最後尾近くまでポジションを落としてしまったので、そこからポイント圏内に盛り返すのは今のスーパーフォーミュラでは難しい。坪井選手が追い上げてくれはしましたが、得点までは届かなかったです」

「スタートが悪かった原因はこれから調べますが、それにしてもこのオフのテストでの好調さが維持できていないです。この週末は気温も高かったですが、オフのテストの寒い時期からの気温や路面温度の変化などもあったなかで、今後どのように対応していくかなど、2週間後の鈴鹿までに考える必要がありそうです」

2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 坪井翔と立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 坪井翔と立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第2戦富士 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)


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