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投稿日: 2022.11.22 21:06
更新日: 2022.11.22 21:14

ウエットで判明した新エアロによる“視界の変化”。パターン違いのタイヤも試す【第7回SF次世代車両開発テスト】

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スーパーフォーミュラ | ウエットで判明した新エアロによる“視界の変化”。パターン違いのタイヤも試す【第7回SF次世代車両開発テスト】

 11月21〜22日、全日本スーパーフォーミュラ選手権をプロモートする株式会社日本レースプロモーション(JRP)は、栃木県のモビリティリゾートもてぎにおいて、7回⽬となるカーボンニュートラル(CN)開発テスト(次世代車両開発テスト)を行った。

『SUPER FORMULA NEXT 50(ゴー)』を掲げるJRPは、この先の50年もモータースポーツが持続可能であるよう、さまざまな取り組みを行なっている。

 なかでも力が入れられているのが次世代車両の開発テストで、今季はレース開催前後の各サーキットにおいて、トヨタエンジン搭載の通称『赤寅』、ホンダエンジン搭載の『白寅』を、それぞれ石浦宏明と塚越広大、2名の開発ドライバーが走らせ、燃料やボディカウル、タイヤなどで新素材を試してきたほか、より魅力的なサウンドを目指した排気音に関する試験、さらには接近戦実現と「速い者が抜ける」ことを目指した新たな空力パッケージの開発などが行われてきた。

 この新たな空力パッケージについては、10月26〜27日に鈴鹿サーキットで行われた第6回のテストで国内初走行を迎え、担当したふたりのドライバーが好感触を口にし、開発陣も接近戦実現に向けて大きく前進したと評価していた。

 今回のもてぎでのテストは、前回の鈴鹿に引き続き、この新空力パッケージを装着。そして、散⽔⾞で路⾯に⽔を撒き、ウエット路⾯⾛⾏テストが実施された。

 初⽇となった21日は前夜に降った⾬が路⾯に少し残ったものの、ウエット路⾯テストとしてはやや⽔量が不⼗分だったため、⾛⾏前や、⾛⾏を中断して、散⽔⾞が幾度となく出動。⼗分な⽔量を保ちながらテストが行われた。

モビリティリゾートもてぎのコース上に水を撒く散水車
モビリティリゾートもてぎのコース上に水を撒く散水車
モビリティリゾートもてぎでウエットテストを行うスーパーフォーミュラ開発車両
モビリティリゾートもてぎでウエットテストを行うスーパーフォーミュラ開発車両

 新空力パッケージによって後⽅⾞両からの視認性はどのように変化、改善されているのか。また開発中の⾬⽤タイヤの熱の⼊り⽅やタイミングはどうかなど、さまざまなデータが得られたという。

 2日⽬の22日は、朝から快晴だったものの前⽇の散⽔が路⾯に残ったため、路⾯が乾ききるまでスタート時刻を遅らせ、1時間⾛⾏後にインターバルを置き、さらに1時間45分⾛⾏するという変則的なスケジュールで⾏われた。

 この⽇は追従、追い抜きのテストをメインとしながら、あわせてタイヤコンパウンドとケーシング(構造)のテスト、またブレーキに厳しいと⾔われる『ストップ&ゴー』レイアウトのもてぎで、空⼒の変化がブレーキに及ぼす影響を確認するテストなどが行われた。

 10月の最終戦鈴鹿の記者会見においてJRPは、新空力パッケージの導入時期について12月にアナウンスする旨を明らかにしている。4⽉から始まったCN開発テストは、年内はこれで終了となるが、JRPは「これらのテストで得られたデータや知⾒を次期新型⾞両に活かして⾏くとともに、より⾼い次元でのカーボンニュートラルの実現に向けて、引き続き開発を続けてまいります」としている。

 もてぎでのテストを終えた2名の開発ドライバー、およびテクニカルアドバイザーのコメントは、以下のとおり。

モビリティリゾートもてぎでウエットテストを行うスーパーフォーミュラ開発車両
モビリティリゾートもてぎでウエットテストを行うスーパーフォーミュラ開発車両

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