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投稿日: 2023.08.21 10:26
更新日: 2023.08.21 10:59

TOYOTA GAZOO Racing 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ レースレポート

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スーパーフォーミュラ | TOYOTA GAZOO Racing 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ レースレポート

 20日(日)も気温33度、路面温度46度と猛暑は変わらないものの、近郊には雨雲の情報もあり、雷も聞こえるというやや悩ましい状況のなか、併催レースの影響で予定よりも15分遅れの午後3時15分に37周で競われる決勝レースがスタートしました。

 スタートでは最前列2番手グリッドの太田格之進(ホンダ)がストールし、その後方が混乱。また、8番手グリッドの宮田もスタートのトラブルで加速できず、ポジションを落とすことになりました。TGR勢では5番手グリッドの関口と、7番手グリッドの平川が4、5番手へとポジションアップを果たしますが、2コーナーを抜けた先で、首位を争う2台のバトルでリアム・ローソン(ホンダ)がコースオフからスピンし、コース上に戻って来たため、直後にいた関口を含む3台が巻き込まれて多重クラッシュが発生。大きなアクシデントとなってしまいました。

 関口を含めドライバーは無事でしたが、レースはこれで赤旗中断となりました。
30分ほどの中断の後、レースはセーフティカー先導で再開。平川が3番手、小林が4番手、山下7番手、阪口8番手、小高が9番手、坪井が10番手、大嶋12番手、国本13番手、笹原14番手、スタートで出遅れた宮田は17番手とほぼ最後尾からの追い上げを強いられることとなりました。

 セーフティカーが退去し4周目に再スタートが切られると、宮田が猛烈な勢いでポジションを上げていきました。一方、8周目には9番手走行中の坪井が突然のトラブルに見舞われスローダウン。レースを終えることとなってしまいました。
先頭が10周目を終えたところで、8番手走行中の阪口を含む複数台の車両が、タイヤ交換義務を果たすべくピットイン。この時、2番手走行中の大湯都史樹(ホンダ)もピットインしたことで、大湯を先頭とするピット義務を済ませたグループと、ピットインのタイミングを引っ張るグループとの、見えないタイムバトルが繰り広げられることとなりました。

 翌周、平川のすぐ後で3番手につける小林や、小高、大嶋、笹原がピットイン。しかし、小林はこのピットの作業でタイムをロスし、大きく順位を落とすこととなってしまいました。

 首位を行く野尻智紀(ホンダ)と2番手走行中の平川の2台はピットインを引っ張る作戦に。後方では、宮田もピットインを引っ張り、ライバル勢がピットに入った間隙を突いて、好ペースで周回を重ねていきました。

 レースの折り返しを過ぎて、25周を終えたところで首位の野尻がピットイン。平川はこれに合わせるように、翌周ピットへと向かいましたが、タイヤ交換作業で痛恨のタイムロス。大湯の後、事実上の3番手でコースへ復帰しました。ピットアウト直後には山本尚貴(ホンダ)からの追撃を受け、90度コーナーでは山本と接触してスピン。しかし、すぐに走行を再開し、前に出た山本のリタイアもあって実質上の3番手へと戻りました。

 最後までピットを引っ張った宮田は29周を終えたところでピットイン。平川に続く4番手でコースへ復帰しましたが、タイヤが暖まっていないアウトラップで阪口にかわされ5番手へ後退。さらに小高からも猛追を受けますがこれを凌ぎ切り、タイヤが暖まると一気に阪口をかわして4番手へと浮上しました。

宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S) 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ
宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S) 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ

 平川は交換したばかりのタイヤで、2番手走行中の大湯よりも1周1秒以上速いペースで一気に差を詰めていき、33周目にオーバーテイク。これで2番手へ浮上し、さらに首位を追いました。

 しかし、残り周回はもう少なく、平川は2位でフィニッシュ。宮田も表彰台を目指して猛追しましたが、コンマ5秒届かず4位でフィニッシュ。それでも17番手の再スタートから13台抜きの健闘を見せ、貴重なポイントを獲得。チャンピオン争いでは、予選終了時点でポイントが並んだリアム・ローソン(ホンダ)がノーポイントに終わったこともあり、8ポイント差の首位で最終大会鈴鹿の2レースに臨むこととなりました。

 阪口は12番手スタートから5位までポジションを上げてフィニッシュ。終盤、接触しながらの激しいバトルを繰り広げ、観客を沸かせた小高と小林が6位、7位。中盤に小林とのバトルを繰り広げた大嶋が8位、山下が9位、国本が10位でチェッカーを受け、ポイント獲得を果たしました。表彰式の後、全ドライバーがポディウムに登壇し、この暑さのなか、応援に駆けつけて頂いたお客様の皆様に感謝の意を伝えました。

■レース後コメント

●平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 20号車/決勝2位)

「最初のアクシデントなど、危ない場面もあったんですが、リスタート後はペースが良く追い上げられました」

「ピット作業のミスも比較的落ち着いて、すぐに頭を切り替えられましたし、その後接触もありましたが、最後まで諦めずに走り抜いてライバルをパスし、2位を獲得できました」

「自分たちとしては優勝を狙えたパフォーマンスがあったので、2位は悔しい部分はありますが、残りの鈴鹿で挽回したいと思います」


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