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投稿日: 2023.08.21 10:32

ホンダ 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ レースレポート

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スーパーフォーミュラ | ホンダ 2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ レースレポート

野尻智紀がポール・トゥ・ウインで今季2勝目。大湯都史樹が3位表彰台

 8月19日(土)~20日(日)、モビリティリゾートもてぎ(栃木県)で2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦が開催されました。

 前回の第6戦を負傷のため欠場した#53大湯都史樹(TGM Grand Prix)は、回復途中ではあるものレースに復帰。ホンダ/M-TECエンジンユーザーとして、#1野尻智紀、#15リアム・ローソン(TEAM MUGEN)、#5牧野任祐、#6太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12福住仁嶺(ThreeBond Racing)、#50松下信治、#51ラウル・ハイマン(B-Max Racing Team)、#53大湯、#55ジェム・ブリュックバシェ(TGM Grand Prix)、#64山本尚貴、#65佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)の6チーム計11名が出走しました。

 19日(土)14時50分から始まった公式予選は、真夏の日差しが照りつける厳しいコンディションとなりました。Q1はA、Bの2組に分かれて行われ、A組では#5牧野、#15ローソン、#64山本、B組では#53大湯、#1野尻、#6太田がQ2へ進出。

 スターティンググリッド上位を決めるQ2では#1野尻が今シーズン3回目、第2戦以来のポールポジションを獲得。2番手には#6太田がつけて、初めてフロントローに並びました。さらに3番手に#15ローソン、4番手に#53大湯と、ホンダ/M-TECエンジンユーザーが前回のレースに続いてセカンドローまでを独占し、オーバーテイクの難しいもてぎでの決勝レースに有利な状況で臨むこととなりました。

 20日(日)も朝から強い日差しが照りつける天候となりましたが、午後になって雲が広がり、降雨の可能性もあるという予報が出ていました。気温は33度、路面温度は46度というコンディションで、15時15分に決勝レースがスタート。

 2番グリッドの#6太田が出遅れ、ポールポジションの#1野尻と3番手スタートの#15ローソンが争いながら1コーナーへ飛び込みました。ところが、2コーナーの立ち上がりでサイド・バイ・サイドになった#15ローソンがタイヤを縁石の外側に落としてスピン。そこに#19関口雄飛と#5牧野、さらに#50松下が追突する形でアクシデントが発生しました。

 レースはここで赤旗中断となり、15時50分にセーフティカー先導でレースが再開。再スタートでは#1野尻が危なげなく先頭に立ち、2番手に#53大湯が続きました。#53大湯は10周を走ってタイヤ交換を行いましたが、#1野尻はタイヤ交換を遅らせる戦略を選び、25周目まで先頭を走り続けて後続との距離を稼ぎ出しました。

 #1野尻がコースに戻った段階で、前にはタイヤ交換をしていない#37宮田莉朋と#20平川亮が走っており、#1野尻は3番手、#53大湯が4番手でそれに続きました。

 #20平川は26周目、#37宮田は29周でタイヤ交換のためピットに入ると、#1野尻が先頭を取り戻します。約5秒後方には#53大湯が続き、3番手には#20平川がつけました。

 #53大湯は新しいタイヤを装着した#20平川に差を詰められ、33周目のS字コーナーでオーバーテイクを許し3番手に後退。一方、先頭の#1野尻は2番手に進出した#20平川との間隔を約10秒に保ち、残った4周をそのまま走りきってポール・トゥ・ウイン。

 今シーズン2勝目のチェッカーフラッグを受けました。3位にはハイペースで追い上げてきた#37宮田を振り切った#53大湯が入り、今シーズン初めての表彰台に上がりました。

 今大会で#1野尻はポールポジションポイントと優勝ポイントを合わせて23点を獲得。シリーズ合計で84点とし、ランキングトップの#37宮田(94点)、2番手の#15ローソン(86点)との差を詰めました。

 10月28日(土)~29日(日)に鈴鹿サーキットで開催されるシリーズ最終大会(第8戦および第9戦)では、この3選手によってチャンピオンの座が争われることになります。

2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 大湯都史樹(TGM Grand Prix)
2023スーパーフォーミュラ第7戦もてぎ 大湯都史樹(TGM Grand Prix)

■ドライバーコメント

●野尻智紀 TEAM MUGEN

「このところ思うような結果が出せず、周囲には『窮地に立っている』とか言われたりもしましたが、『今に見ていろ』と心の中で思っていました。今回ポール・トゥ・ウインができて本当にうれしいです。レース再開後はすごくいいペースで走れて、非常にいい一日になりました」

「(オープニングラップは)ちょっと厳しくいった面はあったかもしれないですが、レースはそんなに甘くないと思いますし、サイド・バイ・サイドになって引くわけにはいきません。レースが終わった後、リアムとはしっかり話をして、この先もいい戦いをしようと和解しました」

「2カ月先の鈴鹿ではまた違ったコンディションになりますから、何をするべきなのか、今週の出来事を精査するところから始めていきます。チームとディスカッションして、詰めの作業を怠らず、しっかり3連覇を狙って最終戦を迎えたいと思います」

●大湯都史樹 TGM Grand Prix

「後半、ペース的には苦しかったですが、なんとかマネジメントして走りきり、ようやく表彰台に上がれました。チームに支えられて最高のレースができました。僕自身、今の状況の中で最大限のことができたと思うので、この3位という結果には満足していますし、うれしいです」

「ここまで速さは見せられても結果を残すことができないまま、ケガもしてしまい、プレッシャーの中で葛藤しながらここまできましたから、正直なところホッとしています。鈴鹿に向けての課題も見えてきて、いい流れをつかんだレースになりました。きちんと準備すれば鈴鹿で優勝も見えてくるかなとポジティブな気持ちになっています」


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