muta Racing INGING 2024スーパーGT第2戦富士 決勝レポート
スーパーGT第2戦
FUJI GT 3HOURS RACE
富士スピードウェイ
予選:5月4日
天候:晴れ
コース状況:ドライ
決勝:6位
スーパーGTシリーズ第2戦富士3時間の決勝日も朝から青空が広がり絶好のレース観戦日和となり、5万3900人ものファンが早くからサーキットに詰めかけ周辺道路は渋滞するほどだった。前回の優勝で44kgのサクセスウエイトを積みながらも5番グリッドからスタートすることで、2戦連続の表彰台を狙っての3時間レースとなった。
爽やかな初夏の天候となった決勝日。決勝レースの前に行われたウォームアップ走行は、まず平良響がステアリングを握りまだ使っていなかったタイヤの皮むきを済ませ、車両の確認をしてから堤優威に交代。堤は7番手のタイムをマークして順調な仕上がりを見せ、決勝に期待がかかった。
13時36分、気温23℃、路面温度41℃で日焼けをしそうな五月晴れのもと、3時間レースがスタート。このレースでは給油を伴うピット作業を2回行わなければならない。スタートを担当した平良は1コーナーまでに4位、100Rではさらにもう1台を抜き3位へ順位を上げた。後方には2台の車両が平良の隙を伺うが平良は順位を守り周回を重ねた。
11周目にはGT500車両にラップ遅れにされるが、この時間帯でも巧みな走行を続け順位を守った。29周で2位の車両が最初のピットインをすると平良は2位へ順位を上げ、32周で真後ろにつけていた車両もピットイン。さらに33周でトップ車両がピットインすると、平良はトップに立ち45周でピットイン。ここで堤に交代し、タイヤを交換し給油を済ませてコースへ8位で戻った。
平良がドライブしていたときからパワステのトラブルが出ており、交換したタイヤの内圧が高かったことで、堤は思うようにタイムアップできない状態だったが、それでも順位をキープ。61周から2回目のピットインをする車両が出始め、中盤の65周目には4位へ順位を上げた。さらに69周までに上位の車両がピットインすると、堤はトップに躍り出て78周で2回目のピットイン。
ここでもタイヤを4本交換し給油を済ませ再び堤が8位でコースへ。83周目には1台がピットインし1台をかわしたことで順位は6位へ。前を走るのは31号車LC500hで、コース終盤のテクニカル区間で追いつき最終コーナーでこれをかわすも、2号車は44kgのウエイトを積んでいることも影響しストレートで抜き返されてしまう。
31号車とのバトルは延々と続き、堤は最後までチャンスを伺ったが僅差のまま107周で6位のチェッカーを受けた。サクセスウエイトやトラブルに苦しみながらもこの順位でゴールしたことにより5点を追加。ポイントリーダーを守った。次の第3戦は6月1〜2日に鈴鹿サーキットにおいて3時間レースとして行われる。
堤優威
「最後の31号車とのバトルはきつかったですね。何度も抜いたのですが仕方がないですね。交代した際に履いたタイヤの内圧がいつもより高くなってしまいました。それがなければペース良く2位争いに加われたと思います。コース上ではプッシュプッシュで行きました。最後のスティントは変化が欲しくて柔らかい方のタイヤを履いたのですが、硬い方のタイヤでも31号車は抜けていないでしょう。重いなかでも上位でゴールできたので良かったと思います」
平良響
「非常に良い走りができたかなと思います。スタートで2台をかわすこともできましたし、その後も(1分)38秒台後半で最後まで引っ張ることができました。引っ張る作戦としては良い状態でバトンパスができました。鈴鹿はまたタイヤに厳しいサーキットですし、よりウエイト感度もあると思いますが、ブリヂストンのタイヤは頑丈ですから、タイヤの良さを生かしながら予選も前のグリッドにつけ決勝も頑張って前でゴールしたいと思います」
加藤寛規監督
「最初のピットインの前にパワステのトラブルが出始めて、ドライバーに申し訳なかったです。そんななかでもポイントを取ってくれたので良かったです。チームもドライバーふたりも本当に頑張ってくれました。特に後半の堤は大変だったと思います。今のところ平良の良いところが出ていますし、堤もトラブルが出たなかでちゃんと最後まで運んでいますから。ふたりともすごく乗れているしモチベーションも高く、チームもしっかり応えることができています」