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スーパーGT ニュース

投稿日: 2024.05.05 22:59

D’station Racing 2024スーパーGT第2戦富士 レースレポート

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スーパーGT | D’station Racing 2024スーパーGT第2戦富士 レースレポート

D’station Racing

Race Report – 2024.5.5

dstation-racing.jp
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2024 AUTOBACS SUPER GT
Round 2 FUJI GT 3Hours RACE

MAY. 3 – 4 Qualify :19th / Race:16th

速さはみせるも、相次ぐタイヤトラブルに泣く

 2024年からSUPER GTに参戦したD’station Racingにとって、第1戦岡山はまさかのエンジントラブルに泣いた一戦となった。迎えた第2戦の舞台は、チームの地元でもある富士スピードウェイ。ゴールデンウイークの一戦で、多くのファンが訪れるレースだ。

 そんな第2戦に向け、D’station Racingには新たに力強い味方が加わった。マルコ・ソーレンセンがWEC等のスケジュール重複があることから、2022年にWECでともに戦った若きチャーリー・ファグを招聘。第3ドライバーとして登録したのだ。今回は結果的にソーレンセンに代わってファグを第2ドライバーとして登録。藤井誠暢とコンビを組んで戦うことになった。

 迎えた走行初日の5月3日(金・祝)の富士スピードウェイは快晴。予選日から3万4500人のファンが詰めかけるなか、D’station Vantage GT3は藤井からステアリングを握りコースインした。6周目、1分37秒132というベストタイムを記録すると、初めてのSUPER GTだったファグに少しでも経験を積ませようとすぐに交代。終盤一度藤井がドライブしたが、ファグにとって大きな経験を得ることに成功し、チームもまたファグのスピードに嬉しい驚きを覚えることになった。

 ただフィーリングとしてはいまひとつであったことから、チームは午後の公式予選に向けてセットアップ変更を試みた。午後2時43分にスタートしたQ1のA組予選に出走したのは藤井だ。

 ここで藤井は4周目、1分36秒295という素晴らしいタイムを記録し、2番手まで踊り出る。今季のSUPER GTは予選で1セットのタイヤしか使用できず、Q2との合算タイムとなることから、藤井はアタックを終えるとすぐさまタイヤを温存。ペースをゆるめた。ただ、もうピットに入ろうかというタイミングで4周目のタイムが走路外走行であるとして抹消されてしまった。再アタックも叶わずD’station Vantage GT3はまさかの13番手となってしまった。

 Q2ではLower17に出走することになったD’station Vantage GT3だが、ここでファグが悔しさを晴らすかのような素晴らしいアタックを披露する。3周目、1分35秒835を記録すると、Lowerグループのトップにつけチームを勇気づける結果を残してみせた。

 そんな速さを繋げ追い上げるべく迎えた5月4日(土・祝)の決勝。晴天のもと5万3900人のファンがスタンドを埋めるなか、D’station Vantage GT3は藤井とともに追い上げを開始した。ストレートの立ち上がりが苦しく、なかなかオーバーテイクは難しい状況にあったものの、それでも藤井は持ち前のテクニックでひとつずつポジションアップ。スピードを繋げポイント圏内目前の11番手にまで浮上していった。

 しかし28周目、またも信じられないようなトラブルが襲いかかる。左リヤタイヤにトラブルを抱えてしまったのだ。なんとかピットに帰り着き、ルーティンの作業もこなしたロスを最小限としたものの、ふたたびポジションが下がってしまった。それでも引き続きドライブした藤井は再度追い上げを開始。16番手前後まで再浮上した。

 ただ65周目、またも同じ左リヤタイヤにトラブルが発生してしまう。今回もピットに戻り、ファグに交代することに成功したが、交代した後の追い上げをあざ笑うかのように、三度目のタイヤにトラブルが発生してしまった。

 ファグはタイヤ交換後、再度コースインすると101周目には1分37秒526のファステストラップを記録しスピードをアピールしたが、終わってみれば結果は16位となった。ただ、3回のタイヤトラブルにも関わらずの16位は、いかにD’station Vantage GT3にスピードがあったかを証明している。トラブルを防ぎ、スピードを結果に繋げるためにはさらなる改善が必要だ。D’station Racingは次戦鈴鹿に向け、全力でトラブル解消に臨んでいく。

D'station Racing 2024スーパーGT第2戦富士 レースレポート
2024スーパーGT第2戦富士 藤井誠暢とチャーリー・ファグ

COMMENTS:

Team Owner:Satoshi HOSHINO
今回は公式予選から上位につけられる手ごたえがあったのですが、Q1でまさかの走路外走行をとられてしまい、後方からのスタートを強いられてしまいました。決勝レースでも上位に食い込める感触があったものの、タイヤトラブルが相次いでしまい、速さを結果に結びつけることができませんでした。チームとしてはまだまだ学ぶことが多いですね。またヴァンテージAMR GT3も新しくなっているので、セットアップもまだまだ煮詰めなければならないと思っています。とはいえ、今回は第1戦に比べても良いレースができたと思っているので、次戦鈴鹿に向けてもチーム一丸となって戦っていきたいと思っています。今回もD’station Racingへの応援ありがとうございました。

Director:Kazuhiro SASAKI
土曜の公式練習からスピードはあったんですけどね。予選でもタイム抹消になってしまいましたし、決勝レースでも追い上げていたのに、何度もタイヤにトラブルが出てしまって。これでは結果に結びつけるのは難しいです。次戦の鈴鹿までにしっかり原因を解明しなければいけないと思います。せっかくクルマも速いし、藤井選手もチャーリー選手も良いドライバーなのにもったいないですよね。ただ今回、我々のクルマはオーバーテイクがしづらいところはありましたが、それでもこの速さがあれば戦える手ごたえを得ることができました。第1戦に続いてトラブルに泣くことになってしまったので、第3戦こそトラブルなくレースウイークを終えられるようにしたいです。

Supervisor:Tetsuya TANAKA
優勝を狙いたいという気持ちで乗り込みましたが、もちろん明るい材料こそあったものの、レースを戦い抜いてみて、いろいろな要素が足りていないと感じました。チームとしてやらなければいけないことが具体的に見えてきたレースウイークになったのではないでしょうか。次戦鈴鹿は6月に開催されますが、それまでにテストも予定されているので、この機会を使って改善していきたいですし、良いものを選んでいきたいと思います。鈴鹿はクルマとしてもアストンマーティンに合っていると思いますし、サクセスウエイトも軽い状態で臨めます。上位入賞、そして優勝を目指し、できることをひとつでもやって、後悔がないようなレースをして、レベルアップしていきたいと思います。

Driver:Tomonobu FUJII
予選では計測してスローダウンした後に走路外走行をとられてしまい、順位が下がってしまって、それがまず苦しいポイントになりました。レースペース自体は悪くなかったのですが、ダウンフォースを少なくしているので最高速こそ伸びるのですが、立ち上がりが苦しいのでレースでは少し辛くなってしまいましたね。そういう課題が見える一戦になりました。またタイヤトラブルが多く出てしまったので、その点はしっかり原因を究明しなければなりません。やはりSUPER GTは甘くないですね。第3戦の舞台である鈴鹿は富士よりもアストンマーティンに合っていると思います。なんとか好結果に繋げられるよう、次戦も頑張っていきたいと思っています。

Driver:Charlie Fagg
まずはD’station Raicng、星野サン、藤井サン、そしてチームのすべての皆さんに2年ぶりに日本、そしてチームに戻るチャンスを与えてくれたことを感謝したい。レース自体は思うようにいかなかったことは悔しいし、タイヤトラブルが起きてしまったことは残念だったけれど、予選の速さ、レースペース自体は良かったと思っている。僕にとっては今回多くのことを学ぶことができたし、これをポジティブに捉えていきたいね。次戦の鈴鹿は、僕にとってずっと行きたかったコースだからすごく楽しみだよ。第3戦までの間にテストも予定されているので、何が良くないのかをしっかり見ることができると思っている。タイヤをうまく活かすことができれば、表彰台にもいけるはずだ。

D'station Racing 2024スーパーGT第2戦富士 レースレポート
2024スーパーGT第2戦富士 D’station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)


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