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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.09.23 09:15
更新日: 2019.09.23 15:49

WAKO’SとKeePerが7点差で最終戦へ。「ぶっちぎりじゃん」「今年終わった」揺れるレース中の感情と困惑の雨《GT500決勝あと読み》

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スーパーGT | WAKO’SとKeePerが7点差で最終戦へ。「ぶっちぎりじゃん」「今年終わった」揺れるレース中の感情と困惑の雨《GT500決勝あと読み》

「しんどかったですけど、それでも周りのラップタイムを聞いて、全然問題ない、タイヤを替える必要はないと思っていました」と平川。

 山下も9番手からレース終盤に向けて序々に順位を上げ、74周目には同じレクサス勢でタイトルを争っている39号車DENSO KOBELCO SARD LC500をオーバーテイクすることができた。

「なかなか抜きどころがなくて、39号車も結構、苦労している感じだったんですけど、自分も結構、フラフラで。お互いフラフラになっているなかで39号車がミスをして『ここしかない』と抜きに行きました。まともに普通に走っていたら抜けなかったと思いますけど、少ないチャンスを活かせて良かったです」と山下。

 結局、WAKO’Sは6位フィニッシュ。KeePerも4位を守り、タイトルを争う2台は7ポイント差で最終戦を迎えることになった。今回の冷たい雨のコンディションでは、一度ピットインしてタイヤを履き替えたマシンはタイヤのウォームアップに苦しみ、GT300などトラフィックでペースと一度落としたマシンはタイヤが冷えてしまい、回復が難しくなるという、非常にドライバー泣かせのコンディションになった。

 そのなかでも、平川は最後までプッシュしつづけタイヤの温まりを保ち、ブリヂストン勢では唯一、タイヤを替えずに上位フィニッシュを果たした。タイヤを交換したブリヂストンユーザーがラップタイムを上げられず軒並み順位を下げていくなか、ライバルチーム、そしてライバルメーカーからも、前回のオートポリスと合わせて、平川の走りを称賛する声を聞く。山下とともに、最後まで諦めずにプッシュし続けたドライバーにタイトル獲得への扉は開かれる形となったのだ。

 最終戦での最大獲得ポイントは21ポイント。ランキング3位となったMOTUL AUTECH GT-RはトップのWAKO’Sと20.5ポイントのため、実質、今年のタイトルはWAKO’SとKeePerの一騎打ちになった。

「今日はこれ以上の結果はなかったですし、他のタイヤメーカー、ミシュランとダンロップが速かったですし、そのなかでブリヂストンの一番前でゴールできたので、そこはよかったと思います。6号車の結果はしょうがないですけど、6号車もしぶといですよね」とレース後に振り返るKeePer平川。

「ホッとしました。1回ペースが上がらなくてピットに入って出て行った時には37号車とペースが変わらなくて『ダメだなこりゃ。今年終わったな』と思ったんですけど、最後まで頑張って走って良かったです」と振り返るのはWAKO’S山下。

「改めて、37号車は強いな、速いなと思いましたし、しぶといですよね。それでも自分たちも『ヤバイな』という状況から何とかここまで巻き返せたので逆に自信にもなったし、今回3ポイントしか縮まっていないことを考えると、ちょっとだけ余裕を持ってもてぎに行けるのは本当に良かった。ただ、最後まで気を抜かずにいないとたぶん、37号車に行かれちゃうのは間違いないので、最後まで気を緩めず、いつもどおりやりたいと思います」と、山下は最終戦に向けての抱負を語った。

 平川も「トップに立ったときは後ろがどんどん離れていったので『ぶっちぎりじゃん!』って(笑)。でも、おかしいなと思って、そんなはずはないと。最後の方はタイヤが摩耗したのか全然グリップしなくて、GT300と同じようなペースで走っていました。今日のこのコンディションの流れを考えるとベストを尽くせたと思うんですけど、6号者とあまりポイント差が縮まらなかったので悔しいですよね。7ポイント差は大きいですけど、まだまだわからない。まずは僕らが最終戦をきちんと戦っての結果になるので、まずはそこに集中したいと思います。自信はあります」と平川。

 最後に笑うのはどっちか。レクサス陣営による今年のGT500のタイトル争いは、WAKO’SとKeePer、7ポイント差の一騎打ち状態で最終局面を迎える。


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