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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.08.26 20:34
更新日: 2022.08.26 20:56

「暑くなったら終わり」「タイヤ無交換は無理」【スーパーGT第5戦鈴鹿金曜GT300 Mix Voice】

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スーパーGT | 「暑くなったら終わり」「タイヤ無交換は無理」【スーパーGT第5戦鈴鹿金曜GT300 Mix Voice】

 8月27~28日に鈴鹿サーキットで行われるスーパーGT第5戦『FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 450km RACE』は、2022年最後の長距離450kmレースとなる。富士スピードウェイで開催された第2戦・第4戦とは異なり、初の鈴鹿での450km戦開催となるだけに、第2戦・第4戦とは勢力図にも違いが出ることが予想されている。ここでは第3戦鈴鹿で好走を見せた4台のドライバーに、第5戦の450kmの戦いに向けた見通しを聞いた。

■「暑くなったら終わりかもしれない」石川京侍

 第4戦富士では、終盤61号車SUBARU BRZ R&D SPORTと熾烈な首位争いの末、2位でチェッカーを受けた11号車GAINER TANAX GT-R。石川京侍は「前戦が2位だったので、ウエイトも60kgになりました。鈴鹿はウエイト感度(サクセスウエイトの影響)が大きいサーキットですけど、ここでもきちんとポイントを獲りたいですね。まだトップとのポイント差が結構開いてるので、できれば表彰台くらいの気持ちでは行きたいですけど……今回ニッサンGT-RニスモGT3勢は性能調整で(最大過給圧を)絞られたので、厳しいかもしれないですね」と苦笑する。

「コースによりますけど、やはり鈴鹿が一番(ウエイトの影響を受けやすい)ですね。明日乗ってみないとわからないですけど、厳しい一戦になると思います」と石川。

 そして、今週末気掛かりなのは予選・決勝時の天候だろう。予選日、決勝日ともに“真夏の鈴鹿”と呼ぶには涼しめのコンディションとなりそうだ。そんななか、11号車は低気温を想定したタイヤを持ち込んだと明かした。

「涼しくなることを予想し、週末の前後の天気とかも見てダンロップさんと話し合い、低めの気温に合うタイヤを持ってきています。なので、暑くなったら終わりかもしれないですけど、気温が低かったいけるかもしれない。そこは博打とまではいかないですけど、僕らにとっていい展開になるように願っています」

 第4戦終了時点でポイントランキング5番手につけ、シリーズタイトル獲得の可能性を残すなか、大きな賭けに出た11号車。この賭けが吉と出るれば、シリーズ争いの顔ぶれにも変化がありそうだ。

2022スーパーGT第5戦鈴鹿 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)
2022スーパーGT第5戦鈴鹿 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)

■「450kmタイヤ無交換は無理」平木玲次

 第3戦鈴鹿ではタイヤ無交換作戦を敢行し、2位でチェッカーを受けた5号車マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号。エースの平木玲次は「マザーシャシーは燃費が他のクルマと比べてすごくいいので、その点は有利に働くと思います」と話す。

 車重が軽く、タイヤに優しいマザーシャシーだけに、『450kmレースでのタイヤ無交換』の可能性について尋ねると「さすがに450kmでタイヤ無交換は無理ですね」と平木。

「前半でなるべく順位をキープし、1回のタイヤ交換と2回の給油義務を終わらせて、後半はロングラン。という戦略で、第4戦富士は挑みました。ただ、思ったよりもタイヤが発動しなくて。途中にはスローパンクチャーも起きてしまい、うまくかみ合わなかったレースでした」

 第4戦富士では、後半のロングランで新スペックのタイヤを試したが、コンディションが合わず、17位でチェッカーを迎えた。ただ、第5戦に向けて、第3戦で2位を獲得した際と同じスペックのタイヤも持ち込んでいるという。「気温としては前回の5月も結構高かったので、うまくマッチすれば……上位で戦えるかなっていうところです」と平木。

「鈴鹿は高荷重でサーキットの特性も富士とは違い、(マザーシャシーと)一番相性が良いサーキットです、なので、うまくタイヤとマシンのバランスとが噛み合えば、また上位で戦えると思います」と平木。また、マザーシャシーでの上位進出には予選ポジションが鍵だと口にする。

「マザーシャシーは、ブレーキングもそれほど得意ではないですし、エンジンパワーもあるとは言えないず、オーバーテイクがすごく難しいクルマです。なので、早めに給油やタイヤ交換を終わらせて、ロングで後半ペースを上げながら、みんながピット入ってる間に、前に出れたら……みたいな。あとは後半を抑えきることができればベストだと思います。あとは本当にタイヤと気温のマッチングですね」

 11号車石川とは対極に、暑くなることを望む平木。マザーシャシーが再び鈴鹿を沸かせる一台となるのか。それは天候、そして予選結果次第となりそうだ。

2022スーパーGT第5戦鈴鹿 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/平木玲次)
2022スーパーGT第5戦鈴鹿 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/平木玲次)

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