■決勝
■ウォームアップ走行
16日（日）12時から開始された20分間のウォームアップ走行は気温19度／路面温度29度の晴れ。朝6時に修復を完了させたDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、まず中山がドライタイヤのハード側とソフト側をベディング。
続いて別のハード側を装着して3周走行して関口と交代。クルマの状況を確認しながらチェッカーまで走行した。ウォームアップはトータル11周を走行。10周目に関口のマークした1分20秒828で8番手タイムをマーク。修復したクルマは、走行に問題ないことも確認された。
■決勝レース
第1スティント：関口が波乱の中で大事にクルマを運ぶ走り
16日（日）13時30分決勝スタート時点は、晴れていたがどんよりとした雨雲が近づきつつあり、パラパラ雨が落ち、これからの混乱を予感させる。気温19度／路面温度30度のコンディションの中、パレードラン、フォーメーションラップの後、いよいよ開幕戦決勝がスタート。
整然とした隊列の後方からの逆襲を目指していったDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、スタート担当の関口が落ち着いた走りで無理せず大事にクルマを運んでいく戦い振り。300クラスをラップダウンする頃になると雨粒が大きくなりスピン車両も増え、15周目にウェットタイヤに交換すべくピットイン。
素早く戦列に戻るとFCYからのSCが導入され、この時点で11位にポジションアップしてみせた。レース再開後も丁寧で落ち着いた走りを続ける関口。スタート前に「懸命に修復してくれて気持ちのこもったこのクルマをまずは完走させます」と語っていた関口。
戦況を見ながら着実にポジションを上げていった。40周を超えるとドライタイヤでも走れそうなコンディションになっていき43周目に中山と交代すべく、関口を再びピットに呼び戻した。
第2スティント：中山が挽回みせる走りで8位フィニッシュ
素早いピットワークで中山を送り出す。ここでも一段落すると9位にポジションアップしてみせたDENSO KOBELCO SARD GR Supra。48周目には2回目のFCYが導入。雨も再び強く降り始めてしまい、そのまま2回目のSCが導入。
さらにSCラン中に近隣に落雷があったため、レースは55周目に入ったところで赤旗、レース中断となってしまう。午後3時35分にSC先導で再開。56周目再開と同時にドライタイヤで走行していた中山も含め多くの車両がピットインし、ピットロードは大混乱となった。
SC隊列はそのまま続き、61周目に入ったところでコースアウト車両があり2回目の赤旗中断。午後4時20分に再びSC先導で走行を再開したが、63周目に入ったところで3回目の赤旗が出され、これをもってレースを終了となった。結果、波乱と混乱で荒れに荒れまくった開幕戦はスタートから7つ順位を上げる殊勲の8位フィニッシュとなった。
ドライバーポイントは3点を獲得、チームポイントは6点を獲得し、ともにランキング8位。またメカニックの頑張りに栄えある、ZFアワードを受賞した。クラッシュで予選出走できずと波乱の幕開けとなったが、応援して頂いた皆様やご協力して頂いた皆様のおかげで挫けず最後まで諦めない気持ちで決勝出走までたどり着き、殊勲の結果を得られたことはチームとしての強さを増した2023年シーズンの開幕となった。
■関口 雄飛
「公式練習走行でのアクシデントから、チームが徹夜で車両を修復してくれて最後尾スタートから8位でゴール。雨が降ったり止んだりの難しいコンディションでFCYやSCもあって開幕戦はとても荒れた展開になりましたが、自分たちは、最後までしっかりと生き残り、ポイントを獲得できました。 チームに感謝です。応援していただいた皆さんのためにも、次戦富士で大活躍できるように頑張ります」
■中山 雄一
「公式練習でのクラッシュで、ご心配とご迷惑をおかけしてしまい、すみませんでした。リアから突如滑り出し、なすすべなくコースアウトしてしまいました。クラッシュパッドと車両が衝撃を吸収してくれましたので、身体は無事でした」
「クルマを決勝日の朝6時までかかって直していただき、チームスタッフ、寿一監督から近藤代表まで、本当に感謝してもしきれません。 荒れたレースで無事完走とポイントまで獲得できたことは、本当に良かったです。次戦はスープラのホームコースですから予選から決勝まで存在感を表し、優勝をしたいと思います。逆襲です!!」
■監督 脇阪 寿一
「土曜の走り始めトップタイムからの大クラッシュ。文字通り天国から地獄に叩き落とされた開幕戦。たくさんの方々の温かみに触れ獲得した8位入賞。レース後、徹夜でクルマを復活させた事に対してZFアワードを受賞しました。選んで頂いた皆さま、ありがとうございました。メカニックの皆んな、おめでとう!」
「荒れたレースで確実に走り切り、ポイントを獲得できた事は非常に嬉しく思います。メカニック、チームスタッフの皆さん、ドライバー二人、本当によく頑張ってくれました。応援頂いた皆様、ありがとうございました。我々はこの2日間で間違いなく強くなりました。これから成長していくその先でも我々はこの2日間を決して忘れることはないでしょう」
