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MotoGP ニュース

投稿日: 2018.09.07 19:38
更新日: 2018.09.08 19:36

MotoGP譲りのV4エンジンを搭載したドゥカティ・パニガーレV4 Sの乗り味を検証/市販車試乗レポート

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MotoGP | MotoGP譲りのV4エンジンを搭載したドゥカティ・パニガーレV4 Sの乗り味を検証/市販車試乗レポート

 試乗中は高速道路に乗る機会があり、ここで走行モードをRACEに選択。すると車両は驚くほど大きく変化する。進入時にスロットルを多めにあけると、体が少し後ろに動くくらいの強力なパワーを発揮。一瞬にして法定速度に到達するのだ。このときは、だいたい5000回転くらいでシフトアップしていったが、2速から3速に入れようとした段階では100km/hに到達してしまっていた。もし、この車両を富士スピードウェイに持っていったらホームストレートで難なく300㎞/hを越えてしまうだろう。

■車体から発せされる“熱”が唯一の欠点

 見た目、走行性能とも素晴らしいと感じたパニガーレV4だが、欠点がひとつだけある。それは車両から発せられる“熱”だ。シート下にはエンジンに加え、ドゥカティ独特の入り組んだエキゾーストパイプがあり、ここから生まれる熱気が体に襲ってくるのだ。スーパースポーツを乗るなら車体からくる熱気については仕方ないと感じるだろうが、パニガーレV4の熱気はとにかく厳しかった。

熱対策としてパニガーレV4には気筒休止システムが備わっている。これはエンジンの冷却水温度が85度以上でギヤがニュートラルになると後の2気筒が止まるという仕組みだ。それでも夏場の熱は相当なものだった。
熱対策としてパニガーレV4には気筒休止システムが備わっている。これはエンジンの冷却水温度が85度以上でギヤがニュートラルになると後の2気筒が止まるという仕組みだ。それでも夏場の熱は相当なものだった。

 本来、この車両はサーキットこそそのポテンシャルを発揮する。サーキットでの高速走行であれば風が常時車体に当たってエンジンが冷却されるため熱は問題ないだろうが、ストップ&ゴーを繰り返す一般公道でエンジンはなかなか冷えにくかった。夏場に一般公道でこのバイクに乗るときは、熱による身体への負担に注意が必要となるだろう。

 今回は一般公道を中心にパニガーレV4 Sを試乗した。街乗りに関しては、夏場以外は問題なくこなせるだろう。しかし、このバイクは街乗りでなく、サーキットや峠道のようなコーナーが多いワインディングロードにこそふさわしい車両であると強く感じた。機会があればパニガーレV4 Sをサーキットに持ち込み、MotoGP譲りのポテンシャルを体感してみたい。

ドゥカティ・パニガーレV4 S(フロント)
ドゥカティ・パニガーレV4 S(フロント)
ドゥカティ・パニガーレV4 S(左サイド)
ドゥカティ・パニガーレV4 S(左サイド)
ドゥカティ・パニガーレV4 S(右サイド)
ドゥカティ・パニガーレV4 S(右サイド)
ドゥカティ・パニガーレV4 S(リヤ)
ドゥカティ・パニガーレV4 S(リヤ)
シャープなフロントカウルの奥に見えるLEDヘッドライト
シャープなフロントカウルの奥に見えるLEDヘッドライト
右ハンドルレバーにはエンジンスターター。アクセルはフライバイワイヤー方式でケーブル類はなくすっきりしている。
右ハンドルレバーにはエンジンスターター。アクセルはフライバイワイヤー方式でケーブル類はなくすっきりしている。
左ハンドルレバーにはモード切替スイッチなどが備わっている。
左ハンドルレバーにはモード切替スイッチなどが備わっている。
エキゾーストは車体と一体化しているデザイン
エキゾーストは車体と一体化しているデザイン
サイドにも排気口が備わっている
サイドにも排気口が備わっている
トップブリッジは国産スーパースポーツと比べると大き目
トップブリッジは国産スーパースポーツと比べると大き目
フロントスクリーンはクリアでコンパクト。伏せるとしっかりと風を防いでくれる。
フロントスクリーンはクリアでコンパクト。伏せるとしっかりと風を防いでくれる。
ホイールは前後ともアルミニウム合金3本スポークホイール。タイヤはピレリのディアブロ・スーパーコルサSPを標準装着している。フロントのサイズは120/70 ZR17。
ホイールは前後ともアルミニウム合金3本スポークホイール。タイヤはピレリのディアブロ・スーパーコルサSPを標準装着している。フロントのサイズは120/70 ZR17。
スイングアームは片持ち
スイングアームは片持ち
リヤタイヤのサイズは200/60 ZR 17と国内スーパースポーツよりも大きい。
リヤタイヤのサイズは200/60 ZR 17と国内スーパースポーツよりも大きい。
生田ちむさんのお気に入りポイントは金色に輝くオーリス製リヤサスペンション
生田ちむさんのお気に入りポイントは金色に輝くオーリス製リヤサスペンション
車体に一体化した形のエキゾーストもスリムでカッコいいという。
車体に一体化した形のエキゾーストもスリムでカッコいいという。


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