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クルマ ニュース

投稿日: 2023.12.05 01:18
更新日: 2023.12.24 01:28

発売から4年、テスラ発EVピックアップトラック『サイバートラック』のデリバリーがスタート

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クルマ | 発売から4年、テスラ発EVピックアップトラック『サイバートラック』のデリバリーがスタート

2023年12月4日
プレスリリース

Tesla初の電動ピックアップトラック『Cybetruck(サイバートラック)』の納車を開始

かつては実現不可能と思われ、専門家も“絶対に作れない”と言っていたクルマが登場

 日本時間12月1日、テスラ本社のあるギガファクトリー・テキサスにて、イーロン・マスクCEOは『Cybertruck(サイバートラック)』のファーストデリバリーを行いました。

 発売から納車まで4年の歳月を費やし、電動ピックアップトラック『サイバートラック』は、イーロン・マスクでさえ決算説明会でこのクルマの量産の難しさを「自分で自分の墓穴を掘るようなもの」と比喩していましたが、ついに不可能が可能になりました。

 テスラの主力製品S3XYモデルからサイバートラックまで、テスラはその比類なき商品力をふたたび証明した形となり、自動車のメカニカルアーキテクチャと生産方法を根本から見直したものです。これらは自動車製造プロセスにおける全面的なイノベーションの傑作であり、未来のプロダクトとなります。

 サイバートラックはトラックよりも実用的で、スポーツカーよりも速いことを実現しました。

 ステンレス鋼の外骨格ボディ、アーマーガラス、オールテレインタイヤを採用し、耐久性と同時にあらゆる路面状況に適応できます。約4990kgの牽引力はアフリカ象を引っ張れるほどの力となります。

 加速性能は、わずか2.7秒で時速100キロまで到達し、歴代のスポーツシーンをけん引している“名車”ポルシェ911よりも速い加速性能を誇ります。最高速度は209km/h。わずか2.7秒で時速100キロまで加速するビーストモード。高速走行時も安定し、新たに採用したステアバイワイヤーとリアステアリングによって、スポーツカーのようなハンドリングを実現できます。テスラS3XYモデルが自動車業界に起こした革命に続き、今後、サイバートラックが新しいドライブ体験と米国ピックアップトラック業界をひっくり返せすに違いありません。

 サイバートラックのRWD(後輪駆動モデル)、AWD(全輪駆動モデル)、そして最上位モデルであるサイバービーストの現在の価格は、米国の公式サイトに掲載されているとおり、6万990ドル、7万9990ドル、9万9990ドルとなります。

サイバートラックの最高速度は209km/h。わずか2.7秒で100km/hまで加速する
サイバートラックの最高速度は209km/h。わずか2.7秒で100km/hまで加速する

■弾丸にも横転にも強い。テスラの設計の第一原則は安全性

 特徴的なエクステリアに目が引かれるサイバートラックですが、テスラの車両設計における最優先事項は安全性となり、サイバートラックも同様です。新しい合金を作り上げ、サブマシンガンによる「耐久試験」にも無事成功し、車体には1発の銃弾も貫通できませんでした。
 
 アーマーガラスは、時速112キロの野球ボールやクラス4の雹(直径2.5cm~5.0cmのひょう)の衝撃にも耐えられ、プレゼンテーションのビデオにもあったとおりとおり、超低重心は車体の横転リスクの低減にも役立っています。

 サイバートラックのボディには、モデルYなどにも採用されているダイキャスト技術が採用されています。現在、テスラのギガファクトリー上海で使用されている6000トンのダイキャストマシンは、モデルYのリヤアンダーボディの溶接工程における接合プロセスを大幅に簡素化し、溶接接合部や車体に塗布される接着剤などを大幅に削減し、もともと70以上の溶接部品で構成されていたリヤアンダーボディをワンオフのダイキャスト形状に成形します。この技術は生産効率を向上させると同時に、ボディの衝突安全性と車両の安全性の向上にも役立っています。

弾丸にも横転にも強いテスラ・サイバートラック
弾丸にも横転にも強いテスラ・サイバートラック

 2023年初頭、アメリカ・カリフォルニア州のテスラオーナーが、奥さんとふたりの子どもを乗せてテスラ・モデルYを運転し、高さ80メートルを超える崖から転落しました。車両は炎上せず、4人の乗員は軽傷で済み、地元の救助隊員は「まさに奇跡」と公言していました。事故現場は“悪魔の崖”として知られ、過去にここで転落事故から生還した者はほとんどいないとして知られてい場所でした。

 10月には、海外のテスラ オーナーが銃弾の雨の中をテスラ・モデル3で約23km走行し、武装襲撃から逃れました。彼のモデル3には100発もの銃弾が命中し、車両は大きなダメージを受けましたが、それでも撃たれて負傷された方を時速180キロのスピードで病院まで運ぶことができたようです。この生死をかけた事件は、ネットユーザーから“テスラ最高の広告”と呼ばれていました。

 これらの極端なケースにおける“奇跡”は、テスラのボディ構造と使用されている素材によるところが大きいと考えられます。テスラのボディは高張力鋼でできており、その構造の一部はマルテンサイト系ステンレス鋼という、通常、空母の甲板で使用される素材です。このため、テスラはネットユーザーから“陸上空母”と呼ばれることもあり、これらの超高強度素材は車内の乗員を保護し、フロントとリヤには十分なクラッシャブルゾーンが設けられ、さらにあらゆる角度からの衝突に対してクッションとなるアルミニウム製ユニボディ・ダイキャストが採用されています。モデルYのルーフ構造はアフリカゾウ2頭分の重量に耐えることさえできます。

テスラのボディは高張力鋼で構成される。その一部にはマルテンサイト系ステンレス鋼という、空母の甲板で使用される素材も含まれる
テスラのボディは高張力鋼で構成される。その一部にはマルテンサイト系ステンレス鋼という、空母の甲板で使用される素材も含まれる

 現在、モデルYは、世界の主要な安全性評価機関が実施する衝突試験で、すべての安全性評価5つ星を獲得しており、モデルYとモデルSは、欧州新車安全評価協会(EACSA)から業界最高のアクティブセーフティスコア98点を獲得しています。しかし、安全性のトップランナーであるテスラにとって、あくまでも通過点に過ぎません。2023年テスラ株主総会でイーロン・マスクは、テスラは今後も車両の安全性を向上させ、満点までの2点を縮めていくと述べています。

 最高な安全性を達成するために、テスラは、既存の業界知識やベストプラクティスを車両開発に活用できる場所を絶えず探求し、それらを基に、より高い精度を達成しようと努めています。既存の技術が利用できない場合は、それらを革新して新しい機能を追加する。これは、テスラの設計を導く「安全第一」の原則の反映となります。 正式に納車を開始したピックアップトラックサイバートラックの安全設計は、その証しとなります。

■テスラは遅いクルマは作らず、911より速いピックアップトラックを作る

 発表会でもっとも劇的だったのは1/4マイルの加速競争で、サイバートラックがポルシェ911に快勝し、さらにカメラビューが切り替わり、サイバートラックの後ろには、けん引したもう一台の911がありました。


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