初公開となったインテリアでは、スイッチ類をすべて集約したステアリングホイールが目を引くが、これはアストンマーチンが目指したドライビングに集中できる理想的なコクピットを体現したもの。乗り降りの際に脱着が可能なステアリングには、車両インフォーメーションを表示するカラー液晶も搭載されている。
ふたり乗りとなるコクピットは、室内空間を最大限に取るためフロアとシートが一体化されており、ドライバーと搭乗者はF1マシンやプロトタイプカーのコクピットのように身体を寝かせ、足先を持ち上げるようなポジションでシートに収まることになるという。安全性の観点からシートベルトには4点ハーネス式を標準装備。オプションで6点式も用意された。
ルームミラーや、エアロダイナミクスを乱すサイドミラーは装備せず。後方確認は車外に取り付けられた小型カメラを通じて送られた映像を、車内のAピラー根本に設置されたモニターで行う。
バルキリーの最新デザインについて、アストンマーティンのエクステリアデザイン・クリエイティブディレクターを務めるマイルス・ニュルンバーガーは「デザインに関しては95%の完成度に達しているといえます」と語った。
「プロジェクトを進めるなかで、クルマの基本構造の部分までは比較的早期に設計を固めておく必要がありました。この基本構造以外の部分については、エイドリアン(・ニューウェイ)がさらなるダウンフォースを追求していくうえで今後も変更される可能性があります。今回ボディに新しく設けられたエア・アウトレットは、そうした例のひとつです」