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クルマ ニュース

投稿日: 2019.09.03 07:30
更新日: 2019.09.04 16:52

ニッサンGT-R、“デキソコナイ”から毎日使える超速GTに【ベースマシン一刀両断!!】

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クルマ | ニッサンGT-R、“デキソコナイ”から毎日使える超速GTに【ベースマシン一刀両断!!】

 初期型に乗って「なんだ、このデキソコナイ!」と思った人は正しい。

 しかし、GT-Rは年々進化していったのである。2009年モデル、2011年モデルと完成度は確実に高まっていった。タイヤやダンパー、サスペンションパーツなどが細かくバージョンアップされているが、アルミとスチールのハイブリッドボディゆえの剛性感の悪さも、どこかで修正されてきたのだろう。

 そして13年モデルでは、GT-Rは完成の域に到達。サスペンションはしっかりとストロークするようになり、その結果ロードホールディングと乗り心地が向上した。“世界初! 毎日使えるスーパーカー”がそこにあった。

 改めて最新モデルに乗ってみると、GT-Rはさらに熟成されていた。前後左右にドライバーが期待したとおりの動きをしてくれることに感激した。

 重さは感じるものの、圧倒的なスタビリティを持ちながら、しっかりと曲がり、スロットルペタルの動きにシンクロして、加速Gが立ち上がる。

 ブレーキは、タイヤのグリップが安定したこともあり、極めてコントローラブルだ。前後左右の動きをドライバーが制御でき、しかもそれが4WDシステム上で運用されるわけで、コンディションの悪化に対し、神経質になる必要もない。それが600ps級のマシンにふさわしい速度域だけではなく、コンビニにお弁当を買いに行く時でも、同じリニアリティが確保されているのだ。

 初期型で480psだったエンジンパワーは、570psまでパワーアップされ、性能は高まっている。ただ、体感としては、クルマとしての安定感に欠けていた初期型のほうが、低い速度ではパワフルには感じたように思う。

 最新型は伸びやかかつ圧倒的で、全域でマナーに優れる印象だ。その理由としては、6速DCTの制御がマトモになったことも大きいだろう。

 最新のGT-Rをドライブすると、まるで万能感を与えられたかのように錯覚する。フィールドを特化したチューニングカーのようだったGT-Rは、超高性能なGT =グランツーリスモへと変貌していた。初期型でゲンナリした人には、とくに試乗することをお勧めしたい。

スーパーGT GT300クラスをはじめ、世界各国のサーキットで見かけるGT-R NISMO GT3は、市販車と同じVRDETTを搭載している。
スーパーGT GT300クラスをはじめ、世界各国のサーキットで見かけるGT-R NISMO GT3は、市販車と同じVRDETTを搭載している。
市販のニッサンR35GT-Rのコクピット。プレミアムスポーツ感にあふれる本革がシートやステアリングにおごられている。ちなみに、近年はパーキングブレーキもスイッチで操作する電動のクルマが増えているが、GT-Rは昔ながらのレバーが装備されている。
市販のニッサンR35GT-Rのコクピット。プレミアムスポーツ感にあふれる本革がシートやステアリングにおごられている。ちなみに、近年はパーキングブレーキもスイッチで操作する電動のクルマが増えているが、GT-Rは昔ながらのレバーが装備されている。

■ニッサンGT-R 2018モデル主要諸元

車体
車名型式 ニッサンDBA-RR35
全長×全幅×全高 4710×1835×1370
ホイールベース 2780mm
トレッド 前/後 1590 /1600mm
最低地上高(mm) 110mm
車両重量/車両総重量 1760/1980kg
乗車定員 4(2+2)名
駆動方式 4WD
ギヤボックス GR6型デュアルクラッチトランスミッション
ステアリングギヤ形式 電子制御パワーアシスト付ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 独立懸架ダブルウイッシュボーン/独立懸架マルチリンク
ブレーキ 前/後 ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ 前/後 255/40ZRF20(97Y)/285/ZRF20(100Y)
エンジン
型式 VR380DETT
形式 DOHC V型6気筒
排気量 3.799ℓ
シリンダー内径/行程 95.5/88.4mm
圧縮比 9.0
最高出力 419kW(570ps)/6800rpm
最大トルク 637Nm(65.0kgm)/3300-5800rpm
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
タンク容量 74リットル
燃料消費率(JC08モード) 8.8km/L

auto sport 2019年2月15日号 No.1499より転載


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