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クルマ ニュース

投稿日: 2021.08.12 15:12
更新日: 2021.08.12 15:28

アウディ、新コンセプトモデル第1弾の2ドアコンバーチブル電気自動車『スカイスフィア』を本国発表

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クルマ | アウディ、新コンセプトモデル第1弾の2ドアコンバーチブル電気自動車『スカイスフィア』を本国発表

シャシー:リヤホイールステアリングとアダプティブエアサスペンション

 サスペンションは、フロントおよびリヤともにダブルウィッシュボーンを採用しています。アッパーおよびロワーウィッシュボーンは、鍛造または鋳造アルミニウム製です。ステアリングは、前輪および後輪の両方を制御するステアバイワイヤシステムを介して行われます。

 システムはフロントアクスルに機械的に接続されていないため、ドライバーはボタンにタッチするだけで、さまざまなステアリングレシオと設定を選択することができます。これにより、ステアリングを非常にダイレクトな設定から、快適性重視の設定まで、幅広く調整することが可能です。さらに、駐車時には、ステアリング操舵力を変化させることもできます。リヤアクスルステアリングとアダプティブホイールベースは、車両の回転半径を小さくするためにも役立ちます。

 洗練されたアウディのシャシーテクノロジーにより、サスペンションは幅広い走行条件に対応します。このコンセプトモデルには、最新世代のエアサスペンションが装備され、3つの独立したエアチャンバーを制御することにより、優れた快適性を提供します。素早い加速時には、個々のチャンバーを無効にすることにより、スポーティな走行性能を実現します。

 その場合、スプリング特性がよりプログレッシブな設定となり、ロールとピッチが最小限に抑えられます。また、車高を10mm低下させることで、空気抵抗を減少させることができます。これは、長距離を走行する場合に特に効果を発揮します。

 アウディ・スカイスフィアのアクティブサスペンションは、車両のハンドリング特性を変化させる際に、主要な役割を果たします。コースティングする場合、個々のホイールを選択的に上下させることによって、路面の凹凸やうねりを補正します。これは、ナビゲーションシステムのデジタル予測機能とアクティブシャシーの高度なコントロールおよび作動システムを連動させることによって実現しました。

 空力デザインが採用された23インチの合金ホイールには、285/30タイヤが装着されます。このタイヤは、低い転がり抵抗と加速時およびコーナリング時の優れたグリップを高次元でバランスさせています。

エクステリア:アウディの伝説的モデルを現代的に解釈

 アウディ・スカイスフィアは、伝説的なクラシックモデルであるホルヒ853コンバーチブルからインスピレーションを得ていることは述べました。全長は5.19m(ホルヒ853コンバーチブル:5.23m)、全幅は2.00m(同:1.85m)。顕著な違いは、その高さに表れています。

 ホルヒ853コンバーチブルは、高くそびえる象徴的なデザインにより、その全高は1.77m(ボディ形状によって異なります)です。その一方で、その子孫である自動運転のアウディ・スカイスフィアは、『スポーツ』モードを選択した場合、低い重心と優れたエアロダイナミクスを実現するために、全高は1.23mに設定されます。このコンセプトモデルには、レトロな雰囲気は全くありませんが、伝説的なクラシックモデルに敬意を払っています。

 決定的な違いは、その寸法ではなく、ラインにあります。豊かなカーブを描き、大きく張り出したアウディならではのホイールアーチを備えたアウディ・スカイスフィアは、幅広いトレッドを強調し、ダイナミックな走行性能を明確に表現しています。サイドビューの特徴は、長いボンネットと、特にフロントにおける短いオーバーハングです。

 ホイールアーチとボンネットの表面は、有機的な曲面から構成されています。風洞実験室でテストが繰り返されたリヤエンドは、スピードスターとシューティングブレークのデザイン要素に、トラディショナルでスリムなデザインの大きなガラス面を組み合わせています。アウディ・スカイスフィアのためにデザインされた2個のバッグは、リヤウィンドウ下のスペースに置くことが可能で、クロスパターンの専用ストラップで所定の位置に固定することができます。

 ラジエーターグリルを持たないフロントエンドには、アウディブランドを象徴するシングルフレームと、発光3Dデザインのフォーリングスエンブレムが装着されています。シングルフレーム全体とその側面エリアには、ホワイトのLEDエレメントが配置され、視覚的な効果を演出します。これには、機能的な面だけでなく、車両をロック/ロック解除したときに作動するウェルカムシーケンスが含まれています。

 穏やかな調光とリズミカルに点灯する光のショーが、エレガントな効果を生み出します。フロントサイドに設置されたデイタイムランニングライトは、ライティングユニットに『視線』を送るような印象を与えます。ホイールベースを変更すると、前後のLEDが特別なダイナミックシーケンスを発します。

 リヤエンドにも、車幅全体に広がるデジタル制御のLEDライトを採用しています。垂直に切り落とされたリヤサーフェイスには、無数の赤いLEDがルビーのように点在しています。ライティングユニットのオンとオフを切り替えると、リフレクターがダイナミックな光と影の効果を演出します。

 ホイールベースを変更し、ドライブモードを『グランドツーリング』から『スポーツ』に変更すると、ライトシグネチャーも変化します。特にシングルフレーム周辺エリアでは、アウディ・スカイスフィアのキャラクターが変化したことが明確に分かります。

 サイドビューの特徴は、リヤホイールアーチに突き刺さっているように見えるロッカーパネルです。これは、ホイールベースを変更するときに必要な機能で、実際にホイールベースを後方に押す働きを担っています。ロッカーパネルは、車両のフロントエンドに固定されており、ホイールベースを変更すると、このパネルがドアの下で後方にスライドします。これにより、ホイールベースは25cmの範囲で大きく変化します。

 これは、アウディA8Lのサイズから、アウディRS5のサイズへと変化することを意味しています。ホイールベースを変更することにより、技術的にも、視覚的にも、そして何より運転体験の面でも、車両のキャラクターが明確に変化します。

 つまり、アウディ・スカイスフィアには、グランツーリスモ(GT)とラグジュアリースポーツカーという、ふたつの個性を備えていることになります。そして、その大きな違いはおもにインテリアで楽しむことができます。ワイドに開くリヤヒンジタイプのドアを開ければ、まったく異なる世界が出現します。

アウディ・スカイスフィア
アウディ・スカイスフィア
アウディ・スカイスフィア
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