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国内レース他 ニュース

投稿日: 2024.04.26 16:15

Porsche Team EBI 2024スーパー耐久第1戦SUGO レースレポート

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国内レース他 | Porsche Team EBI 2024スーパー耐久第1戦SUGO レースレポート

Porsche Team EBI
Super Taikyu RACE REPORT

2024 Round.01  SUGO

ENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE
第1戦 SUGOスーパー耐久4時間レース
2024年4月20日(土)〜4月21日(日) 決勝レース結果:5位

STEL専有走行
4月18日(木) 有料スポーツ走行1回目/2回目/3回目 天候:晴れ 路面:ドライ
4月19日(金) STEL専有走行1回目/2回目 天候:晴れ 路面:ドライ

 これまで長年に渡りモータースポーツ活動を行ってきたEBI Groupは、2024年に向け新たな体制でスーパー耐久シリーズに臨んだ。ポルシェ718 Cayman GT4 RS Clubsportの新車を投入し、ドライバーラインアップを一新。今季もPorsche Proとして活動する北園将太、そしてチームの屋台骨である山野直也に加え、新たに久保凜太郎と岩澤優吾というふたりが加入。ボディカラーも爽やかなライトグリーンをベースとしたものに変更し、心機一転4月20日(土)〜21日(日)に行われた開幕戦に臨んだ。舞台は宮城県のスポーツランドSUGO。開幕戦の舞台となるのはひさびさのことだ。

 そんな第1戦に向け、Porsche Team EBIは4月18日(木)に行われた有料スポーツ走行からSUGOで走行を開始した。初日のSUGOは晴天で春の陽気となったが、ドライバーたちは25分ずつ3回の走行枠を使いながら、4人が交代しつつ走行。718 Cayman GT4 RS Clubsportへの理解を進めた。

 明けて4月19日(金)も晴天となったが、朝から非常に風が強いコンディション。午前8時からの専有走行1回目は山野から走行をスタートさせ、途中長い赤旗中断があったが、北園、久保と交代。午後は北園を中心に多くのラップを重ね、久保に交代し走行を締めくくった。

 今季からドライブする久保、岩澤とも「ポルシェにはかなり慣れてきました」と手ごたえを感じていたものの、いかんせんライバルたちが速くタイム差も大きい。この差を埋めるべく、調整を続けていくことになった。

公式予選
4月20日(土) 公式予選 天候:晴れ 路面:ドライ

 今回の開幕戦は変則的なクラス分けが採用されており、Porsche Team EBIが参加するST-Zクラスはグループ2に分けられ、予選、決勝を4月20日(土)の1日で終える。また予選方式もノックアウト方式が新たに採用された。

 午前8時25分から行われたQ1に臨んだのは北園。4周目に1分28秒221を記録するが、やはりライバルが速い。クラス8番手となり、ノックアウト予選でのA組への進出はならず。Q2はB組に回ることになった。

 Q2の久保は2周目に1分26秒988を記録するとB組の2番手に。クラス8番手につけた。

 Cドライバー予選では山野が1分28秒776、Dドライバー予選では岩澤が1分29秒087を記録し、Porsche Team EBIは順位は厳しい状況だが、公式予選をきっちりと締めくくった。

Porsche Team EBI 2024スーパー耐久第1戦SUGO レースレポート
Porsche Team EBI 2024スーパー耐久第1戦SUGO レースレポート

決勝レース
4月20日(土) 決勝 天候:晴れ 路面:ドライ

 公式予選のあと、ピットウォーク等をはさみ迎えた午後0時45分からの決勝。EBI GROUP Cayman GT4 RS CSのスタートドライバーを務めたのは久保だ。序盤ふたつポジションを上げ6番手につけると、速い他クラス車両の先行を許すシーンがあるも、冷静にクラス内でのポジションを守っていった。ライバルたちのスピードが速いが、EBI GROUP Cayman GT4 RS CSはトラブルを出さず、安定感と戦略で追い上げていこうという作戦だ。上位陣では接近したバトルも多く、何が起きるか分からない。

 そんななか、56周を過ぎるあたりになると上位陣も続々とピットインしていく。久保も63周という長いファーストスティントをこなすとピットイン。北園にステアリングを託した。北園は今季もAドライバーハンディが課せられており、ピットストップ時に10秒余計に停止しなければならない。それを取り返すことがミッションだ。

 北園はピットアウト後、#34 R8 LMS GT4に先行を許したものの、すぐに1分30秒台のラップを記録。前を追っていく。ただ直後の70周目に2ポジション前を走っていた#20 Z NISMO GT4が最終コーナーでクラッシュ。レースはセーフティカーランとなった。
 75周目にレースが再開されると、北園は1分31〜32秒台のラップを重ね前を追っていった。他車の接触やピットインにともない少しずつEBI GROUP Cayman GT4 RS CSのポジションも上がっていったが、99周目にピットイン。最後のスティントをこのレースがスーパー耐久でのデビュー戦となった岩澤に託した。

 チームはここで、タイヤ2本交換する作戦を採り、ピット作業時間を短縮するが、この前後で#34 R8 LMS GT4、#19 Cayman GT4 RSに先行を許してしまい、5番手にドロップしてしまった。ここから岩澤は追い上げを目指したいところではあったが、リヤ2本交換でバランスがいまひとつだったこと、さらに、これまでフォーミュラやSUPER GTで戦ってきた岩澤にとっては、初めてクラス違いの車両をかわしていくレースでもあった。岩澤はチェッカーまで追い上げを試みるも、最終的にEBI GROUP Cayman GT4 RS CSの順位は変わらず、最後は5位でチェッカーを受けることになった。

 ライバルたちが圧倒的にスピードがある状況で、序盤久保は首位の車両にラップダウンにされてしまうなど、性能調整の厳しさも感じさせるレースとなった。そんななかでの5位は悔しさのなかにも、手ごたえも得るものではあった。

 次戦富士は、過去何度も優勝に手が届きそうになりながらも悔しい思いも経験している富士SUPER TEC 24時間。このレースを制することができれば、チャンピオンも見えてくる。チームは全力で次戦富士に臨んでいく。

Porsche Team EBI 2024スーパー耐久第1戦SUGO レースレポート
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DRIVER COMMENTS
SHOTA KITAZONO 北園 将太

「2年目のスーパー耐久で、昨年に比べると心境の面でも、ドライビングでも良い状態で迎えることができました。とはいえ課題も多く、自分のペナルティのギャップを埋めたり、ペースを上げることが十分できなかったので、その点はまだまだ改善が必要ですね。このチームで結果を残すためには自分の改善が最も効果があると改めて実感しました。予選でもタイムの上がり幅が大きく、悔しい結果になりましたね。次の富士こそは表彰台に乗りたいと思っているので、改善点をしっかり見直していきたいと思います」

RINTARO KUBO 久保 凛太郎
「このチームは過去に在籍していたので、9年ぶりにプロとして呼んでもらえたので嬉しい気持ちで迎えた開幕でした。シーズン開幕前に新車になったことで、テストやセットアップが不充分なところがあったこと、ドライバーふたりが新しくなったことで、ポルシェの速い走らせ方をまだ模索している最中でした。その中で課題もしっかり出ましたし、クルマのポテンシャルの限界値も見えた開幕戦だったので、5位という結果はポジティブにとらえています。第2戦富士はしっかり優勝を目指せるように準備していきたいですね」

NAOYA YAMANO 山野 直也
「今週はライバルたちの方がスピードがあり、燃費と作戦で上位を狙っていたのですが、決勝では僕たちが前につけていたのに、終盤には抜かれてしまったので、その点は残念でしたね。岩澤選手のラストスティントではリヤ2本交換でバランスも苦しかったと思います。速さは問題ないのですが、スーパー耐久初参戦でしたからね。3位は狙えたところだと思いますので少し悔しさもありますが、開幕戦としては80点というところでしょうか。次戦富士は昨年悔しい思いもしていますし、今年こそは優勝を狙っていきたいです」

YUGO IWASAWA 岩澤 優吾
「僕にとってはスーパー耐久が初めてでしたし、GT4も初めてだったので最初は難しさもありましたが、かなり慣れることができました。テストでもタイムも出ていましたし、ロングランのペースも良かったのですが、セットアップや自分のペースは最後はしっかりまとめることができませんでしたね。とはいえ、チームも良い雰囲気でやらせてもらいましたし、今までの自分のキャリアでは先輩と組むこともなかったので、いろんなことを教えてもらいました。次の富士24時間も夜の走行がありますし、とても楽しみですね」


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