ST-4クラスでは、86号車TOM’S SPIRIT 86の松井孝允/蒲生尚弥/坪井翔/井口卓人組、そして93号車SKR ENGINEERING ings S2000の太田侑弥/佐々木雅弘/柴田優作組が、まさにシーソーゲームを繰り広げていた。
しかし、最終スティントで井口の前に柴田が出ていたこともあり、そのまま逃げ切ってTOM’S SPRIT 86の王座決定を先延ばしにしたかと思われた。ところがラスト8分で、SKR ENGINEERING ings S2000の左フロントホイールが脱落する悲劇が発生。逆転でTOM’S SPRIT 86が勝利しタイトルも決定した。
「2014年から参戦して、やっとチャンピオンが獲れてホッとしています。でも今日のレースを振り返ると、完全にS2000のレースで、『もう2位でしょうがない』と思っていたら、最後の最後に向こうにトラブルが出ちゃって。これもレースなんですね」と蒲生。
土壇場で繰り上がって13号車ENDLESS ADVAN 86の小河諒/高橋翼/花里祐弥/村田信博組が2位を獲得した。
ディーゼルエンジンならではの好燃費を活かし、シリーズ最長のレースでST-5クラスの今季初優勝を飾ったのは、37号車DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-Dの関豊/梅田剛/井尻薫組。
「やっと勝てました。今年、富士のレースは1時間増えて10時間になって、僕たちには有利になると思っていたのでターゲットを置いていました。今年は前半戦苦労したし、特に鈴鹿を走れなかったのが悔しかったので、今回は本当に勝てて良かったです」と関。
しかし、タイトルは88号車村上モータースMAZDAロードスターNDの村上博幸/脇谷猛/加藤正将/雨宮恵司組が獲得。
「正直チャンピオンに、そんなに実感はないんですが、新型ロードスターにして2年目で、しっかり熟成させてきたことと、大きなトラブルがないことがチャンピオンにつながったと思っているので、そこはメカニック、ドライバー全員がすごくいい仕事をしてくれたということでしょうね」と村上はコメント。
スーパー耐久シリーズは、10月14、15日に岡山国際サーキットで最終戦を迎える。