すでに昨年時点で最大推定値1000馬力に近づいたPUが今季はさらに高まり、4社メーカー新設計ユニットによるパワーウオーズがさらに激化するのは必至だ。ワイドシャシー×エアロ・アップ×ワイドタイヤ×パワフルPU=このハイパフォーマンスをコース上で出し切るのはコクピットのドライバー。やってもらおうではないか。
『メルボルン・アルバートパーク開幕戦5つのキャッチポイント』〜準公道サーキットでのオープニングは20回を超える。
●キャッチポイント1:天気予報では週末ドライが保たれそうだが、過去10年で13回も雨がらみセッションに。意外に低温、冷たい雨になりがちなコンディション変化に注意。セーフティカー(SC)導入リスクも高い。
●キャッチポイント2:予選でここでは初めてのウルトラソフトが投入される。テストではスーパーソフトとのタイム差は0.2秒程度だったがどうか。PPタイム15年1分26秒327、16年1分23秒837、今年は大胆予想すると1分19秒台が見えている。ちなみにレコードPPは11年ベッテル1分23秒529、ほぼ間違いなく更新か。
●キャッチポイント3:大幅なスピードアップに備えて主催者はコース安全対策に投資を。とくに1、6、12,14コーナー、5万本ものタイヤバリアなどを設置、昨年フェルナンド・アロンソ大事故があっただけに万全を期す。
●キャッチポイント4:スタート手順の詳細が変わり、よりマニュアル指向になった。昨年PPルイス・ハミルトン失速、そこからフェラーリ1-2ダッシュのドラマが。2mワイドマシンがせめぎあう1コーナーでのサイド・バイ・サイド、そればかりか周回遅れ処理にもスリルが。(08年には1周目に5台がリタイア、完走8台だった)。
●キャッチポイント5:内外で最大関心事はマクラーレン・ホンダ、3年目だがここまではベスト予選11位、決勝11位、予選トップテンも入賞できていない。合同テストで明らかになった大不振、この週末が雨がらみになればと祈ったが25度晴天の予報。3年目が今まで以上の挑戦になるマクラーレン・ホンダ、色も名称も代表も組織もすべてスタッフも変わった名門はプライドを捨て、新チームとして崖底から上る覚悟が必要ではないか。