もうひとりの注目ドライバーは、18歳のランス・ストロール。待望のカナダ人ドライバーがついに今季デビュー、「ジル・ビルヌーブ伝説」が今も語り継がれているこの国だけに、注目度や期待度は我々が想像する以上だ。
ここまでは開幕からリタイア3戦、11位、16位、15位と結果が残せていない。ウイリアムズ・チームのスタッフとフェリペ・マッサが懸命にコーチングを重ね、フリー走行で実戦テストのプログラムを組むなど、この母国グランプリのために備えてきた。
モナコGPの二の舞だけは注意しなければならない。初日FP2でクラッシュするまではマッサに0.4秒差のペース、しかし、このアクシデントによって、その後はリズムが狂ってしまった。
ここもハイリスクなコース、フリー走行3セッションをスムーズにこなすことが必要だ。チーム側も周回数を優先するためにスーパーソフトをマッサより1セット多い5セット選択、おそらくセットアップもブレーキング安定性を重視し、プラス・ダウンフォース方向に振り分けてくるだろう。
チーム一丸となって母国期待のルーキーをサポート、ウイリアムズにすればイギリスGP並みの重点グランプリにほかならない。