F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねる連載企画、今回はストフェル・バンドーンとロバート・クビカのマネージャーを務めるアレッソンドロ・アルムニ・ブラビだ。
—————————–
イタリアGPの前週に行われたベルギーGPの会場であるスパで、関係者駐車場からF1のパドックへ向かうシャトルバスの停留所へ行ったら、列の前にストフェル・バンドーンのマネージャーを務めるアレッソンドロ・アルムニ・ブラビがいた。
ベルギーGP直前にバンドーンのマクラーレン残留が発表されていたこともあって、リラックスしている様子だった。そこで朝のあいさつを済ませた後、「ひとり?」と尋ねると、表情が少し硬くなった。
じつはブラビはバンドーンのマネージャーであると同時に、ロバート・クビカのマネージメントも手がけている辣腕弁護士。そのため、筆者は「バンドーンと一緒ではなく、ひとりなの?」という意味で「ひとり?」と尋ねたわけだが、ブラビは夏休み明け初戦となったベルギーGPに出場すると噂されていたクビカが一緒ではなく、ひとりなのかという意味で質問されたと勘違いしたのかもしれない。
その場の雰囲気を取り繕うとして、「次はあなたの母国グランプリのイタリアGPですね」と話を振ったら、ブラピは硬い表情のまま「モンツァへは行かない。私はWECの弁護士もしていて、その週はメキシコへ行かなければならないんだ」と、盛り上がりに欠けたまま、会話は終了してしまった。