ブラウンは、彼のチームとともに将来のF1像に関する答えを過去から見つけようとしていると明かした。
「過去の記録を調べ始めたところだ」
「オーバーテイクの多かった時期はいつか? オーバーテイクの多かったコースはどこか? 記録を集めれば統計的な分析ができる」
「ただ注意すべきなのは、何もオーバーテイクが良いレースを作っているわけではない、ということだ。そもそも良いレースとは何かをまず考えるべきだ。それは2台のマシンが競い合っている状態だ」
「前を走るマシンが前を走り続けていたとしても、それが素晴らしいレースにつながることもある。オーバーテイクの数だけを数えるよりは、もう少し複雑な分析が必要なのだ」
「今我々が着目しているのは、複数の異なるラインが取れるコーナーというのは、レースを面白くするうえできわめて重要だということだ」
「コース幅の狭いヘアピンは、それほど良くない。幅の広いヘアピンには複数の異なるラインから進入できるので、そこで何かを仕掛けられる」
「例えば、オースティンは複雑なコーナーを持つサーキットというカテゴリーに入ると思う」
「あるコーナーに入るときに自分のマシンがあるラインを取ることで、前を行くマシンが別のラインを取らざるを得なくなる。その結果、自分が良い位置でそのコーナーを出られるかもしれない」
「そういうレースを我々は実現させたいのだ」