☆☆☆ セルジオ・ペレス
32周目の1コーナーでスピン、フラットスポットができたが3周後に自己ベストを。このファイターぶりが彼らしい。だがデグラデーション進行を察知すると、キミ・ライコネンを抑えるのは無理と判断して6位に。周囲の戦況を読み、最善の結果を引き出す冷静さ、今年、ペレスが変わったのはそこではないか。
☆☆☆ ニコ・ロズベルグ
“無線ペナルティ大問題”の当事者になったが、ギヤトラブルそのものは49周目に解消されていたのがラップヒストリーで分かる。1分39秒台まで下落したのが1分36秒台に戻り、以前と同じペースを維持。どうしてトラブルが治ったのか(?)、チームから詳細説明はないが。一時パニックに襲われた彼とチームも、レース結果論としてはリタイアの危機を乗り越え15点を守った。しかしながら、スチュワードが3時間半審議の末に科した『10秒タイムペナルティ』は今後違反行為の判例となる。個人的に思ったのは、なぜレッドブル・チームは「10秒は軽すぎる」とアピールしなかったのか(リカルド3位の可能性もあったかもしれないのに……)。
☆☆☆☆ フェルナンド・アロンソ
勝敗のゆくえを見つめるだけがスポーツ観戦の醍醐味ではない。24周目、アロンソが1コーナーで超高速スピン、回転するマシンに揺さぶられながら最適な位置へ。ギリギリの角度で止め切った。即脱出した一連の“スピーディプレー”は他の連中のスピンとは違った。レース展開上で言えば致命的なミスも☆に値するプレー。アロンソ以外、誰ができる?
☆☆☆☆☆ マックス・フェルスタッペン
マゴッツ〜ベケッツ〜チャペルで抜く場面、昔見たような記憶がある。16周目、まだ濡れている路面状態で突進していった決断力こそ彼の真価。アウトからなら、成功しなくてもエスケープに逃げられる。でも彼には“成功イメージ”しかなかったはずだ。そうでなければあそこでは行かない。天下一品のオーバーテイク。
☆☆☆☆☆+ ルイス・ハミルトン
ハミルトン劇場となった第67回イギリスGP、3連勝&今季4勝目は記録に残るだけでなく記憶に刻まれるレース。予選でのタイム抹消や天候コンディションの変化など、本人にはとてつもないプレッシャーがかかっていた(はずだ)。この勝利に3勝分の誇りと価値を感じてもいい。1点差で後半戦にターン。夏を熱くするハミルトン。
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