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F1 ニュース

投稿日: 2019.08.29 12:00
更新日: 2019.12.27 19:51

【ホンダF1を語りつくす座談会(4)】注目集まる2020年のシート争い。動き始めた移籍情報と日本人F1ドライバーの可能性

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F1 | 【ホンダF1を語りつくす座談会(4)】注目集まる2020年のシート争い。動き始めた移籍情報と日本人F1ドライバーの可能性

──もしボッタスがメルセデスのシートを喪失してしまった場合、移籍先はどうなるでしょう。

柴田:ラッセルと入れ替わりでウイリアムズかな。マネージメントがしっかりしているから、ボッタスはどこかのチームには入れるはず。

尾張:マクラーレンはもうすでにラインアップが決定している(カルロス・サインツJr.とランド・ノリス)から、移籍は無理。ウイリアムズか、あとはフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA/フェラーリの若手育成プログラム)がボロボロだから、(フェラーリのPUを使っている)アルファロメオかな? そういえば、今年FIA-F2のチャンピオンは誰になりそう?

──現在のドライバーズランキングトップ3でいえば、ニック・デ・フリース、ニコラス・ラティフィ、セルジオ・セッテ・カマラあたりでしょうか。セッテ・カマラはマクラーレンの育成ドライバーですが、シートに空きがないのでF1昇格は難しいと思われます。

柴田:今年のF2チャンピオンは、来年F1にはステップアップできないと思う。チャンピオンではなかったけれど、今年F1に昇格したノリスは速いよね。僕はあまり評価していなかったけど、そのことをマクラーレンの今井弘さん(エンジニア)に言ったら「見る目ないですね~」と言われてしまった(笑)。

──ノリスはF2では1勝しかあげませんでしたが、F1に昇格してからというもの、サインツJr.に迫る活躍を見せていますね。

尾張:1勝しかしていないことで言えば、ノリスと牧野任祐(2018年にFIA-F2に参戦)は同じですよね。では牧野が今年のマクラーレンに乗ってノリスのように走れるかといったら、それはわからない。

 ということは、下位カテゴリーからステップアップについては、リザルトだけではそのドライバーを判断できないということ。例えばプロになったら勝利数が重要だけど、下位カテゴリーでは見るべきところは違う。エンジニアとのやりとりや、メンタル面の強さなどをしっかりと見ないといけない。

柴田:モータースポーツに関して言うと、僕は下位カテゴリーでも1年目にチャンピオン獲れるかどうかという点の価値基準が大きいと思う。

──そのカテゴリーにおける初年度の成績というのは、やはり重要ですよね。

柴田:今年のF2でチャンピオン争いしているドライバーは、何年もF2に参戦しているひとたちばかりだよね。だから今年のF2ドライバーのなかで、来年F1にステップアップする人はいないんじゃないかな。F1関係者はそういうところをよく見ていて、2年も3年もF2に参戦しているドライバーを獲得したいとは思わないはず。

──そう考えるとラッセル、ノリス、アレクサンダー・アルボン(現トロロッソ・ホンダ)はやはりすごかったですね。

柴田:アルボンは、当時はそこまで評価されていなかったけれどね。

尾張:でもステップアップしてきたドライバーを評価するのはF1チームなので、(評価基準は)成績だけ。F2のランキング1位、2位だからといって、必ずしも良いドライバーだというわけではないし、もしかしたらランキング5位あたりにすごいドライバーがいるかもしれない。

柴田:でもF1関係者たちはランキング下位をあまり見ていないよね。

尾張:そこを見なければいけないのにね。というよりも、F1には野球で言うところのスカウトがいないというのがおかしいと思う。下位カテゴリーに注目しているF1関係者がいてもいいじゃない?

柴田:F1ではマネージャーがチームにドライバーを売り込みに来るんだよね。逆にF1側からドライバーを探しにいく方がいいよね。

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