悪天候で1周もレースのできなかった今年のF1第12戦ベルギーGPだが、予選6番手と今回も安定した速さを見せたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーはそのまま6位入賞を射止めた。その結果についてホンダの本橋正充チーフエンジニアは、「初日から狙ったセットアップが決まり、(路面コンディション変化にも)いい感じで最適化できた」と分析する。
また予選16番手にとどまり、イギリス、ハンガリーGPに続く3戦連続ポイント獲得はならなかった角田裕毅については、「雨のスパに手こずった。(F1でのレインという)絶対的な経験が足りなかった」としながらも、「そこはしっかり学んだので、今後に向けて意味のある1戦だった」と、次戦以降への期待を語った。
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──大変なレースでした。
本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):レースと言っていいんですかね(苦笑)。
──初日からどんどんコンディションが悪化していきましたが、そんななかピエール・ガスリーは週末を通してドライでもダンプでもフルウエットでも、安定して速かった印象です。
本橋CE:そうですね。狙ったセットアップが最初から決まっていました。あとはどこでタイムを伸ばすか、その作業に早い段階から集中できた。そういう感じです。
──2日目から完全ウエットになりましたが、初日のセッティングから大きな変更は施さなかったのですか?
本橋CE:はい。ウエット路面とレインタイヤに合わせたアジャストはしましたが、基本的なセットアップの方向性は変わらず、それほどバタバタすることなく進められました。
──予選の最高速を見ると、ダウンフォースを削り気味のセッティングだったのでしょうか?
本橋CE:そうですね。
──ローダウンフォースでも、ウエット路面で安定して速さを発揮できましたか?
本橋CE:はい。ダウンフォースの付け方に関してはチーム側も悩んでいたようですが、(ある程度削っても)メカニカルグリップの方で対応できると判断しました。いい感じで最適化できたと思います。